ラスタまたはモザイク データセットに使用される関数とは

ラスタ関数を使用すれば、1 つ以上のラスタに適用する処理操作を定義できます。これらの関数は、データにアクセスして表示するときに、ラスタ データにリアルタイムに適用されます。そのため、ディスク上の処理済みプロダクトを作成するための時間をかけずに、関数を迅速に適用できます。

関数は、次のようなさまざまなラスタ(または画像)に適用できます。

関数は関数チェーン内に整理できるため、複数の関数を連結することで、さまざまな処理済みプロダクトを作成することができます。

関数

関数名

説明

反射率

衛星センサの画像のブライトネス値(DN)を調整します。

算術演算

部分的または完全に空間的に重なり合った 2 つのラスタ間、または 1 つのラスタと 1 つ以上の定数値の間で、算術演算を実行します。

傾斜方向

各セルから近傍に向かって下りの傾斜角が最大の方向を特定します。

属性テーブル

シングルバンドのモザイク データセットをシンボル化するのに使用される属性テーブルを定義します。

バンド演算

ラスタ データセットのバンドに算術処理を実行します。

キャッシュ ラスタ

モザイク データセット内のアイテム用の関数チェーンで、追加された場所に事前に処理されたキャッシュ データセットを作成します。

クリップ

一連の範囲に従って、ラスタ内の領域を抽出または排除します。

カラー モデル変換

画像のカラー モデルを変換します。たとえば、HSV(Hue、Saturation、Value)から RGB(Red、Green、Blue)に(またはその逆に)変換します。

カラーマップ

カラーマップに基づいてピクセル値を変換し、ラスタ データをグレースケール画像または RGB 画像で表示します。

カラーマップから RGB に変換

カラーマップのあるシングルバンド ラスタを、3 バンド(赤、緑、青)ラスタに変換します。

複素数

複素数値からマグニチュードを計算します。

コンポジット バンド

複数のラスタを統合してマルチバンド ラスタを形成します。

定数

すべてのピクセルに対して 1 つのピクセル値で仮想ラスタを作成します。

コントラストと明るさ

明るさまたはコントラストを変更することにより、ラスタ データ(画像)の見栄えを良くします。

畳み込みフィルタ

ラスタ内のピクセル値に対してフィルタリングを実行します。画像の鮮明化、画像のぼかし、画像内のエッジ検出、その他のカーネルベースの強調に使用できます。

バンド抽出

ラスタからバンドを抽出したり、並べ替えます。

幾何補正

ラスタに付随する変換情報に基づいて画像を幾何補正します。この関数を使用して、センサ定義情報と地形データを基にラスタをオルソ幾何補正することができます。

グレースケール

マルチバンド ラスタをグレースケール ラスタに変換します。

陰影起伏

太陽の相対位置を考慮に入れて地形データの陰影処理を行い、グレースケール で地形を表現します。

アイデンティティ

他に関数が存在しない場合に、モザイク データセット内のすべてのラスタで必要なるデフォルトの関数。

LAS データセット → ラスタ(LAS Dataset to Raster)

LAS データセットを使用して、管理されている LIDAR データをレンダリングします。

この関数は手動で追加できません。この関数は、LAS データセット ラスタ タイプを使用してモザイク データセットにデータが追加されるときに追加されます。

LAS → ラスタ(LAS To Raster)

LAS ファイル形式を使用して、保存されている LIDAR データをレンダリングします。

この関数は手動で追加できません。この関数は、LAS ラスタ タイプを使用してモザイク データセットにデータが追加されるときに追加されます。

ローカル

ピクセルごとに、ビット演算、条件付き演算、論理演算、算術演算、および統計演算を実行できます。

マスク

ピクセル値の範囲を定義することで、NoData を作成します。範囲外の値はすべて NoData として返されます。

ラスタのマージ

複数のアイテム(行)から属性テーブル内に 1 つのラスタ アイテムを作成します。

最尤法分類

シグネチャ ファイルを使用して、教師付き分類画像を作成します。

この関数には、ArcGIS Spatial Analyst エクステンションが必要です。

NDVI

ラスタの赤バンドと近赤外バンドの 2 バンドを使用して、正規化植生指標(NDVI)を計算します。

パンシャープン

マルチバンド画像を高解像度パンクロマティック画像と融合させることで、空間解像度を向上させます。

レーダ キャリブレーション

RADARSAT-2 画像のピクセルをレーダの後方散乱を正しく表すように変換します。

ラスタ情報

ラスタのプロパティ(ビット深度など)を変更します。

再分類

ラスタ データのピクセル値を変更または再分類できます。

投影変換

ラスタ データセット、モザイク データセット、またはモザイク データセット内のラスタ アイテムの投影を変更し、必要に応じてリサンプリングします。

陰影起伏

標高モデルとカラー ランプから陰影起伏を生成します。

傾斜角

各 DEM セルにおける標高の変化率を計算します。

スペックル除去

ノイズ モデルを使用して、レーダ画像のスペックルをスムージングまたは除去します。

スペクトル変換

マトリックスを使用しマルチバンド画像の出力スペクトル値を変換します。この関数を使用して、フォルスカラー画像を疑似カラー画像に変換できます。

フォーカル統計

定義されたフォーカル近傍に基づいて、画像の各ピクセルの近傍統計情報を計算します。

ストレッチ

明るさ、コントラスト、ガンマなどのストレッチ プロパティを変更し、画像の表示を改善します。

タッセルド キャップ

特定のマルチスペクトルを分類し、植生や農業の調査に役立つ新しいバンドを計算することができる主成分分析です。

テレイン → ラスタ(Terrain To Raster)

ジオデータベースに格納されたテレインを使用して管理されているマルチポイント データをレンダリングします。

この関数は手動で追加できません。この関数は、テレイン ラスタ タイプを使用してモザイク データセットにデータが追加されるときに追加されます。

関数のリスト

関連トピック

5/10/2014