関数チェーン テンプレートの編集
ラスタ関数テンプレートには、ラスタ データを処理するために適用できる関数チェーン、および入力のリストまたは入力へのポインタが含まれています。
ラスタ関数テンプレート(*.RFT.xml)は、任意の関数チェーンから作成でき、次のように使用できます。
- ラスタ データをモザイク データセットに追加する際に適用する関数チェーンを記述するテンプレートとして。
- モザイク データセット内の選択ラスタに対して適用される関数チェーンとして。
- モザイク データセットに適用される関数チェーンとして。
- [テーブル] ラスタ タイプを使用するモザイク データセットにラスタ データを追加するために使用されるテンプレートとして。
- サーバ上で処理される REST を使用してイメージ サービスに適用されるプロセスとして。
一般的に、次のような場合に、関数チェーン テンプレートを使用できます。
- モザイク データセットにデータを追加する場合
- ラスタ タイプ プロパティを開き、[関数] タブをクリックし、処理するテンプレートを右クリックした後、[読み込み]をクリックします。
- モザイク データセット、あるいは [ラスタ関数の編集] ツール、または [ラスタ関数エディタ] ウィザードを使用しているアイテムの関数チェーンを編集する場合
- サーバ側の関数をデスクトップと Web アプリケーションの両方のイメージ サービスに加える場合
ラスタ関数テンプレートとしての関数チェーンの保存
次のように、いくつかの場所で関数チェーンにアクセスできます。
- [レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスの [関数] タブ
- [画像解析] ウィンドウから開いたラスタ関数エディタ
- モザイク データセット
- モザイク データセット内の各ラスタ
これらすべての場所で(モザイク データセットを除く)、関数チェーンをテンプレートにエクスポートできます。
- 関数チェーンにアクセスします。
- [関数チェーン] の下にある最初の項目()を右クリックし、[テンプレートとしてエクスポート] をクリックします。
ラスタ関数テンプレート エディタで関数チェーンが開きます。
- このテンプレートは、現在の状態では、エクスポート元の関数チェーン内のデータを処理するために設定されているので、他のラスタ データの使用時にも適用できるように編集する必要があります。たとえば、入力ラスタ データセットなど、一部の変数を設定またはクリアする必要があります。
- ラスタ データセットに関連する関数を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
- [変数マネージャ] タブをクリックし、[Raster] 変数の行を右クリックして、[デフォルト値の消去 Raster] をクリックします。
この関数が以前に指定していた TIFF ファイルがクリアされます。
- 次に、この関数を保存するか、このテンプレートが使用される対象のデータに適用される変数名を入力します。
たとえば、このテンプレートを IKONOS などのラスタ タイプに対して使用する場合は、IKONOS ラスタ タイプ プロパティを開いて、使用している変数名を調べ(たとえば、MS、Dataset、Pan など)、これらの変数名を使用できます。
このテンプレートを [ラスタ データセット] ラスタ タイプに対して使用する場合は、ラスタ データセットの変数名は Dataset です。
使用される可能性がある変数には、次のものがあります。
- Dataset
- Pan(パンシャープンの短縮形)
- MS(マルチスペクトルの短縮形)
- Thermal
- DEM
- パンシャープン
このテンプレートを [テーブル] ラスタ タイプおよび関連テーブル(テーブルに各ラスタ データセットのファイル名とパスが含まれている)に対して使用する場合は、[変数名] として @field.<field name> を入力できます。
このラスタ関数テンプレートが、イメージ サービスを入力データとして使用する目的で、イメージ サービスとともに公開される場合、[変数名] は、[Raster] にする必要があります。傾斜角関数や陰影起伏関数などの一部の関数では、デフォルトは DEM になっています。[変数名] を [DEM] から [Raster] に変更する必要があります。
- また、他の変数を変更することもできます。たとえば(ストレッチ関数の場合)、ガンマ値を設定したり、値を定義するテーブル フィールドを指定したりすることができます。あるいは、同じ値がすべてのラスタ データセットに対して定義されるように、[ストレッチ] タブでこれらの値を変更することもできます。
- ラスタ データセットに関連する関数を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
- [ラスタ関数プロパティ] ダイアログ ボックスの [OK] をクリックして、変数に対する変更内容を保存します。
- チェーンの上部で [関数チェーン] を右クリックして、[ヘルプ情報の設定] をクリックし、ユーザに役立つ有益な情報をこの関数チェーンに加えます。
終了したら、[関数テンプレートのヘルプ] ダイアログ ボックスを閉じます。
- [ファイル] → [保存] の順にクリックして、ラスタ関数テンプレートを保存します。
ラスタ関数テンプレートの新規作成
- [ラスタ関数テンプレート エディタ] ボタン ([ユーザ設定] ダイアログ ボックスからツールバーに追加したボタン)をクリックします。
ダイアログ ボックスが開き、アイデンティティ関数を含むデフォルト関数チェーンが表示されます。関数を追加すると同時に、デフォルトのアイデンティティ関数は表示されなくなります。
- [関数チェーン] を右クリックし、[設定] をクリックします。
- [値] 列にデフォルトのバンド数を入力して、[OK] をクリックします。
- チェーン内の [アイデンティティ関数] または [Raster] 項目を右クリックして、[挿入] をクリックし、リストから関数を選択します。
右クリックした場所の上に関数が追加されます。
関数をダブルクリックして再び開き、プロパティを変更できます。
- 引き続き関数を挿入し、必要な関数チェーンを作成します。
- ユーザ自身または他のユーザに役立つ有益な情報をこの関数チェーンに追加するには、チェーンの上部で [関数チェーン] を右クリックし、[ヘルプ情報の設定] をクリックします。
終了したら、[関数テンプレートのヘルプ] ダイアログ ボックスを閉じます。
- [ファイル] → [保存] の順にクリックし、*.rft.xml ファイルを保存する場所までナビゲートして、[保存] をクリックします。
- 関数は下から上の順に適用されます。次に示す例では、バンド算術関数が最初に適用され、次にカラー陰影起伏関数が適用されて、最後にクリップ関数が適用されます。
- 関数チェーンは検証されません(ラスタ データセットまたはモザイク データセット上で編集する場合のように)。このため、関数の組み合わせによってはチェーンが無効になる場合があります。たとえば、ある関数が先行する関数の出力とは異なる数のバンドを必要とする場合、チェーンは無効になります。例として、1 バンドを出力するグレースケール関数を適用し、その後に 2 バンドを必要とする NDVI 関数を指定するとします。この場合、NDVI 関数は適用できないので、関数チェーンは適用できず、出力画像は無効になります。
ラスタ関数テンプレートの編集
既存の *.rft.xml ファイルがある場合は、ラスタ関数テンプレート エディタでこのファイルを開き、変更を加えることができます。
- [ラスタ関数テンプレート エディタ] ボタン ([ユーザ設定] ダイアログ ボックスからツールバーに追加したボタン)をクリックします。
ダイアログ ボックスが開き、デフォルト関数チェーンが表示されます。
- [ファイル] → [開く] の順にクリックし、*.rft.xml ファイルまでナビゲートしてこのファイルを選択し、[開く] をクリックします。
- 変更を行います。
- [ファイル] → [保存] の順にクリックします。