フォーカル統計関数

フォーカル統計関数は、定義されたフォーカル近傍に基づいて、イメージのピクセルごとのフォーカル統計を計算します。

この関数の入力は次のとおりです。

フォーカル統計関数には、次の 4 種類があります。

[近傍範囲の設定] では、近傍ディメンションとして使用するピクセルの行と列の数を入力できます。

[NoData ピクセル値のみ入力] チェックボックスは、この関数を使用して欠落したラインなどのデータのギャップを埋める場合に使用します。

下の表は、次のイメージに基づいて、2 つの異なる近傍ディメンションを使用したタイプの例を示しています。

フィルタのかかっていないイメージ

タイプ

3x3 近傍

5x5 近傍

最小値

最小 3x3

最小 5x5

最大値

最大 3x3

最大 5x5

平均値

平均 3x3

平均 5x5

標準偏差

標準 3x3

標準 5x5

フォーカル統計関数

欠落したラインを埋める

フォーカル統計関数を使用すると、画像内の欠落したラインを埋めることができます。欠落したラインの原因の多くは、データが収集できないセンサーの問題によるものです。これは、Landsat 7 の Enhanced Thematic Mapper Plus(ETM+)などのセンサーで発生します。この欠落したデータが原因となって、解析時および画像の参照時に問題が発生します。解析に画像を使用している場合、対策法はほとんどありません。ただし、重複する画像がある場合は、欠落したコンテンツの代わりに使用することができます。画像をビジュアライゼーションに使用している場合も、同じ方法が使用できます。ただし、欠落したコンテンツを埋めるための画像が常にあるとは限らないため、これを既存のデータから取得する必要があります。

このプロセスには、2 つの関数が必要です。まず、マスク関数を挿入して、欠落したライン ピクセル値を NoData に変換します。たとえば、値が 0 の場合、マスク関数で、[NoData 値] 列の各バンドに 0 を入力します。次に、フォーカル統計関数を挿入します。[平均値] タイプを使用して、近傍に使用する行と列の数を定義し、[NoData ピクセル値のみ入力] をオンにします。

欠落したライン
欠落したライン
埋められた欠落ライン
埋められた欠落ライン

関連トピック

5/10/2014