ArcGIS 3D Analyst 10.1 の新機能

ArcGIS 3D Analyst は、Desktop、Engine、Server で利用可能なエクステンションです。10.1 の ArcGIS 3D Analyst エクステンションでは、10 で提供されていた 3D GIS 情報が統合されています。3D GIS 情報を視覚化、管理、解析、および共有するための、機能的で使いやすいソリューションの拡張が、引き続き行われています。10.1 の新機能は、主要機能のサポートの拡張と改良により、特定のユーザ グループを対象にしています。

3D Analyst に関する詳細3D Analyst のクイック ツアーを参照

ArcGIS 3D Analyst 10.1 で大幅な改良が期待される内容は、以下のとおりです。

10.1 の対象者および機能

対象分野

  • 仮想都市
  • バーチャル キャンパス
  • サーフェス

たとえば、次のようなものです。

  • 都市計画立案者、緊急対応機関、公安機関
  • 施設管理者、防衛、大学、病院
  • 土木技師、防衛、林業、政府機関

改良および拡張が行われた機能

  • 3D のオンライン統合
  • 3D 都市およびキャンパスレベルのデータの作成と管理のサポート
  • 航空機 LIDR(LAS)データに焦点を当てた点群のサポート

たとえば、次のようなものです。

  • オンラインでの 3D GIS データ、およびブログ、トレーニング ビデオ、テンプレートの検索、利用、公開を容易にする新しいオプション。
  • 都市景観データのパフォーマンスと操作性の向上および編集操作環境の改良。
  • いくつかの新規またはアップグレードされたジオプロセシング ツール、および 3D の LAS をポイントやサーフェスとしてネイティブに利用する機能。

3D のオンライン統合

3D コンテンツや解析結果を利用して共有する機能は、ArcGIS の中の成長している 3D Analyst に不可欠な要素です。これに関して、操作性を向上するために、10.1 では以下が提供されています。

新しい ArcGIS Resources の 3D GIS

10.1 では、新しい ArcGIS Resources の 3D GIS が、ガイド ビデオとテンプレートのホストを開始しました。これらは、3D 解析の機能を活用する方法を示すとともに、推奨される設定で独自データを使用して、一般的なワークフローを快適に実行できるようにすることを目的としています。ブログでヒントやお知らせを参照することもできます。

都市データをオンラインで簡易に検索、利用、および公開するための新しいオプション

ArcGlobe では、3D GIS データを利用および共有する方法に、新しい改良点がいくつか加えられました。

  • ベースマップとオンライン サービスを、3D ビューに直接追加することができます。[標準] ツールバーの [データの追加] ドロップダウン メニューから、ArcGlobe の [ArcGIS Online からデータを追加] オプションまたは [ベースマップの追加] オプションをします。これらは、[ファイル] メニューから使用することもできます。
  • グローブ サービスを簡単に公開できます。[ファイル] [共有] をクリックして、効率化されたワークフローを開始し、3D GIS データを Web に公開します。ドキュメントをグローブ サービスとして展開する前に、新しい一連の分析が自動的に適用されて、隠れた問題を警告します。
  • ArcGIS Online を介して使用できる、国や州の境界線、ラベルなどの追加のグローブ サービスにアクセスすることができます。

3D 都市およびキャンパスレベル データのサポートの改良

都市と建物の両方のレベルで、都市景観データを簡単に、管理、解析、および共有できるようになりました。ArcGlobe および ArcScene では、仮想都市データ(3D 都市モデル)とバーチャル キャンパス データ(3D キャンパス モデル)の両方のサポートが大幅に強化され、パフォーマンス、操作性、編集機能、および解析機能が改良されました。

3D の都市データおよびキャンパスレベル データにおける視覚化の改良内容

  • ArcGlobe と ArcScene の極めて大規模な建物データセットのナビゲート
    • ArcGlobe は、建物を視覚化するために、デフォルトのレイヤ表示設定を自動的に調整するようになりました。テクスチャ処理されていない 100 万個以上の建物を、優れたパフォーマンスと操作性で簡単に追加し、移動できるようになっています。ArcScene についても、大規模なデータセットを処理する機能が改良されました。
  • ArcGlobe の格子線と経緯線の表示
    • 参照グリッド(Military Grid Reference System)または経緯線(緯度/経度線)の表示をオンにして、興味のある領域を探したり、グローブ上を移動するのに役立てることができるようになりました。これは、純粋にグローブ ビュー上での表示を目的としており、対話機能や解析機能は付随していません。これの画面上でのメリットは、拡大したときに、より詳しい細部と微細なグリッドを表示できることです。
  • ダウンロード可能な仮想都市テンプレート
    • ArcGIS Resources の 3D GISテンプレート ギャラリーでテンプレートを参照することで、ドキュメントの最適な設定方法を推測しなくても、一般的なワークフローを実行できるようになります。たとえば、シャドウ ボリューム解析や、仮想都市でのテクスチャ付きの 3D 高架交差路フィーチャの作成などがあります。後で自分のプロジェクトにテンプレートを使用し、自分のデータで置き換えてみて、改良された作成操作を確認することができます。
  • BISDM 3.0 のリリース
    • BISDM(Building Interior Space Data Model)バージョン 3.0 が使用可能になっており、これには 3D ネットワーク(屋内ネットワーク経路)および建物資産を格納する構造体のサポートが含まれています。このデータ モデルの主な目的は、GIS の構造体を提供して、CAD、BIM、および LIDAR から単一のシームレスなデータ ソースへ、建物情報の集約を建物のスケールでサポートすることです。コンポーネント フィーチャは、ジェネラライズ(間引き)されて 2D に変換されますが、関連する 3D の標高属性が属性として維持されるため、建物情報の 3D 表示を生成することができます。
  • ArcScene の新しい方向矢印のナビゲーション グラフィックス
    • ArcScene の新しい方向矢印は、画面上でフィードバックを提供することによって、3D 空間内での位置感覚を向上させます。[ビューの設定] ダイアログ ボックスからアクセスすると、3 方向の矢印のグラフィックスが、3D 空間の X 軸、Y 軸、Z 軸を表します。

都市データとキャンパスレベル データの直感的な編集操作

ArcScene および ArcGlobe 内の編集操作は、多くの一般的なタスクが使いやすくなるように、視覚的なフィードバックが改良されました。

移動のフィードバック

選択したフィーチャをどこに向けて移動しているかがよくわかるようにするために、視覚的なフィードバックが全面的に改良されました。たとえば、サーフェス上にドレープした表示設定にされているフィーチャの場合、ドレープした感覚で移動します。サーフェスに沿ったこの動作は、3D 空間内でフィーチャを再配置するためのより直感的な方法です。また、新しいキーボード ショートカット操作が用意されており、X、Y、Z 方向に対話的にドラッグして移動できます。

3D アンカー ポイント

3D アンカー ポイントでは、フィーチャのスナップ、回転、および縮尺設定の操作が可能になりました。次の方法を利用できます。

  • フィーチャを移動して特定の位置にスナップする。
  • キー となる位置の周囲で回転させる。
  • キー となる位置について縮尺を設定する。

表示されたジオメトリへのスナップ

3D 編集セッションのスナップ環境では、基準高度や立ち上げプロパティなどのレイヤ設定が正確に引き継がれるようになりました。そのため 3D フィーチャにスナップする場合、スナップの位置から新規フィーチャを作成するときに、高さの値が引き継がれます。また、この改良によって、[平行コピー]、[ポリゴン切断]、および [ラインを分割] の 3 つのツールが、3D ジオメトリを保持したまま 3D スナップが可能になり、より良い視覚的な操作が行えるようになりました。

Z 方向の平行コピー

[平行コピー] を使用して 3D ラインを作成した場合、その Z 値が正確に継承されます。これは、3D の屋内輸送ネットワーク、および地形上の平坦な道路セクションの作成に役立ちます。

ポリゴン切断ツールの操作性

3D ビュー内で使用されるときの操作性が改良されました。新規作成されたフィーチャは、ソース ポリゴンから継承した Z 値を保持します。これは、内部空間およびネットワーク設計に役立ちます。

ライン分割ツールの操作性

3D ビュー内で使用されるときの操作性が改良されました。新規作成されたフィーチャは、ソース ラインから継承した Z 値を保持します。これは、送電線を分割する必要がある場合など、公共設備に役立ちます。

編集時の 現在の Z コントロール

現在の Z コントロールは、ArcScene で 3D 編集を行うための新しい機能です。この機能は、ArcMap の同じ操作から適用されたものですが、ビュー内に特定の高さで半透明の平面が定義され表示される点が異なります。これは、建物内部の部屋や床など、新しいフィーチャをデジタイズする場合に特に役立ちます。

3D での線の維持と頂点の編集についてのフィードバック

3D の線とポリゴンを維持する 3D 編集が全般的に容易になりました。特に ArcScene での編集が簡単になり、強調表示されている個々の頂点を移動できるようになりました。また、移動を Z 方向だけに制限して、1 つまたは複数の頂点を新しい高さに対話的にドラッグすることもできます。頂点のプロパティの変更は、ビュー内でタスクとして行うか、[スケッチ プロパティ] ウィンドウを使用して行います。詳細については、次のトピックをご参照ください。

LIDAR の追加サポート

LIDAR(LIght Detection and Ranging)が情報収集手段としてますます主流になりつつあります。点群データとして知られるこれらの巨大なコレクションを適切に管理、視覚化、および解析する需要は増大しており、ArcGIS 10.1 においては、それらを満たす必要性が認識されています。

新しいデータ タイプ - LAS データセット

10.1 では、ArcGIS は LAS ファイルをネイティブに読み取ります。これによって、データの変換やインポートを行う必要なく、即座に LIDAR データにアクセスすることができます。LAS データセットは、LAS ファイルに保存されて管理されている航空機 LIDAR データを処理するために開発されました。LAS データセットは、ディスク上の 1 つ以上の LAS ファイルの参照と、追加のサーフェス フィーチャの参照を格納します。

LAS 属性を使用して、コンテンツをフィルタリングし、2D と 3D でポイントをシンボル化することができます。さらに、LIDAR データは複数のファイルとして提供されることが多いため、ArcGIS では、特定地域のプロジェクトで使用されている複数の LAS ファイルをまとめる論理セットを定義できるようになっています。

バージョン 10.1 では、次を行うことができます。

  • 2D(ArcMap)および 3D(ArcScene)での LIDAR データの素早い表示
  • LIDAR が保持する膨大なデータの管理
  • ポイントとして、または TIN サーフェス レンダラによる LAS データセットの表示
  • LAS ファイルに対する品質チェックの実行
  • LIDAR クラス コードの更新
  • サーフェスとしての LIDAR の解析
  • 制御フィーチャを含む LIDAR サーフェス(強制的な流水用など)の品質の改良
  • 3D フィーチャのデジタイズにおけるバックアップとしての LAS 点群の使用
  • LAS 点群からの高さと距離の計測値の取得
  • 新しい対話的な [LAS データセット] ツールバーの利用

Standard ArcGIS のライセンスをお持ちの場合は、LAS データセットを作成し、それを 2D で表示してから、モザイク データセットに含めて、ラスタ DEM/DSM に変換できます。ただし、LAS データセットの 3D 表示、LAS クラス コードの編集、またはサーフェス解析ツールを使用した LAS データセットの解析には、3D Analyst のライセンスが必要です。

機能強化された LIDAR データ操作用ツール

入力サーフェスとして LAS データセットをサポートするなど、一部の LIDAR データ操作用ツールが機能強化されました。これらのツールは以下のとおりです。

柔軟なライセンス要件レベルが設定された新しい LAS データセット用ジオプロセシング ツール

バージョン 10.1 で新たに追加されたほとんどの LAS データセット操作用ツールには 3D Analyst エクステンションが必要ですが、一部のツールについては、ライセンス条件を変更して柔軟性が確保されています。[3D Analyst] ツールボックスに含まれているツールには、3D Analyst が必要です。コア ツールボックスに含まれているツールは、3D Analyst、Spatial Analyst、または ArcGIS Standard のいずれか 1 つのオプションがあれば機能します。

[3D Analyst] ツールボックス には、次の LAS ツールが含まれています。いずれも、3D Analyst エクステンションが必要です。

コアとなる [変換] ツールボックスには、次の LAS ツールが含まれています。これらについては、柔軟性のあるライセンス要件が設定されています。

コアとなる [データ管理] ツールボックスには、次の LAS ツールが含まれています。これらについては、柔軟性のあるライセンス要件が設定されています。

新しい 3D Analyst ジオプロセシング ツールと機能強化

新しいツールがいくつか追加され、既存のツールが [3D Analyst] ツールボックス内で論理的なグループに整理されるなど、大幅な変更が加えられました。ツールセットの変更についての完全なサマリについては、「3D Analyst ツールボックスの新機能」のリストをご参照ください。

以下の表に、10.1 で導入された新規ツールの概要を示します。

3D フィーチャ ツールセットの新しいツール

ジオプロセシング ツール

説明

バッファ 3D(Buffer 3D)

ポイント フィーチャまたはライン フィーチャの周囲に 3D バッファを作成します。

クローズド マルチパッチの作成(Enclose Multipatch)

入力マルチパッチのフィーチャを使用して、出力フィーチャクラスにクローズド マルチパッチ フィーチャを作成します。

[3D フィーチャ] ツールセットの新しいジオプロセシング ツール

変換ツールセットの新しいツール

ジオプロセシング ツール

説明

LAS データセット → TIN(LAS Dataset to TIN)

LAS データセットが参照する LIDAR ファイルから TIN(Triangulated Irregular Network)を作成します。

[変換] ツールセットの新しいジオプロセシング ツール

データ管理ツールセットの新しいツール

ジオプロセシング ツール

説明

LAS クラス コードの変更(Change LAS Class Codes)

LAS データセットが参照する LAS ファイルの LIDAR 分類コードを変更します。

フィーチャを使用して LAS クラス コードを設定(Set LAS Class Codes Using Features)

フィーチャを使用して、データ ポイントに割り当てられている LIDAR クラス コード値を変更します。

[データ管理] ツールセットの新しいジオプロセシング ツール

ファンクション サーフェス ツールセットの新しいツール

ジオプロセシング ツール

説明

3D ラインをサーフェスでインターセクト(Intersect 3D Line With Surface)

入力 3D ライン フィーチャと 1 つ以上のサーフェスとのジオメトリの交差部分を計算し、線分フィーチャおよびポイントとして交差を返します。

スタック断面図(Stack Profile)

1 つ以上のマルチパッチ、ラスタ、TIN、またはテレイン サーフェス上にライン フィーチャの断面図を示すテーブルとオプションのグラフを作成します。

[ファンクション サーフェス] ツールセットの新しいジオプロセシング ツール

可視性ツールセットの新しいツール

ジオプロセシング ツール

説明

シャドウ ボリューム(Sun Shadow Volume)

特定日時の入力フィーチャごとに、太陽によってできる影のモデルを作成します。

[可視性] ツールセットの新しいジオプロセシング ツール

拡張された 3D Analyst ジオプロセシング ツール

前述のように、入力サーフェスとして LAS データセットをサポートするにあたり、特に LIDAR データの操作に関して、いくつかのツールが改善されました。

バージョン 10.1 の 3D Analyst では、いくつかのジオプロセシング ツールが拡張されました。以下の表に概要を示します。

ツールセット

ツール

改善点

3D フィーチャ

ディファレンス 3D(Difference 3D)

オプションの出力テーブルを作成して、元のマルチパッチ フィーチャのコレクションから削除されたフィーチャのコレクション間のリレーションシップを確立することができます。

インターセクト 3D(Intersect 3D)(3D Analyst)

さらに多くの入力および出力のジオメトリ タイプをサポートします。次のようなオプションが使用できます。

  • SOLID - 入力フィーチャ間の重複する体積を表すクローズド マルチパッチを作成します。これがデフォルトです。
  • SRUFACE - 入力フィーチャ間の共有面を表すマルチパッチのサーフェスを作成します。
  • LINE - 入力フィーチャ間の共有エッジを表すポリライン フィーチャクラスを作成します。

変換

LAS → マルチポイント(LAS to Multipoint)

入力フォルダを再帰的にスキャンして、そのサブディレクトリ内の LIDAR ファイルを読み取ることを指定するために、新しいパラメータが追加されました。

このフラグによって、LAS ファイルのネストされたフォルダをより簡単にインポートできます。

ポイント ファイルの空間統計情報(Point File Information)

さらに正確にポイント間隔をレポートします。

ファンクション サーフェス

サーフェス情報の追加(Add Surface Information)

領域ごとにサーフェス特性をサマリ処理できるよう、ポリゴンについて新しい入力タイプが追加されました。

可視性

見通し線の構築(Construct Sight Lines)

以下の新しい出力フィールドが追加されました。

  • OBSRVR_OID - 観測点の OID
  • TARGET_OID - ターゲット フィーチャの OID
  • DIST_ALONG - ターゲット フィーチャがラインまたはポリゴンの場合、ターゲット フィーチャに沿った距離

見通し(Line of Sight)

マルチパッチ障害を識別するために、新しい出力フィールド「OBSTR_MPID」が追加されました。この新しいフィールドには、見通しを遮るフィーチャの ObjectID が設定されます。

3D Analyst のその他の拡張点

3D Analyst 機能全体に、以下のような操作性の改良が組み込まれました。

ビジュアライゼーション

  • ArcGIS Online から利用される BING マップ レイヤの詳細レベルが改良されました。
  • スケーラビリティ - 3D 編集における UNDO/REDO 編集スタックの信頼性が向上しました。
  • ArcGlobe および ArcScene の対話型 3D 選択機能
    • ArcGlobe と ArcScene の両方で、3 つの選択ツールが使用できるようになりました。[ツール] ツールバーのメイン選択ツールに、ドラッグして長方形で囲んで選択するための機能が追加されました。また、編集セッション中には、[配置編集] ツールを使用することもできます。ツールバーの [フィーチャ選択] ドロップダウン矢印を開くと、他の方法([ドレープ範囲による選択] および [3D ボックスによる選択])に切り替えることができます。3D 空間での対話形式の選択がより直感的になりました。サーフェス上をドラッグすれば、複数のフィーチャを選択できます。また、Shift キーを押して 3D ボックスを拡大すると、3D 内で重なったフィーチャの選択が容易になります。
    • 選択の操作性を改善するために、主要な選択ツールである [四角形による選択] に、ドラッグ ジェスチャ機能が組み込まれました。左から右にドラッグすると、そのボックス内に完全に含まれるフィーチャのみが選択されます。あるいは、右から左にドラッグすると、そのボックス内に完全に含まれるフィーチャと部分的に含まれるフィーチャの両方が選択されます。
  • 現在の状況の結果として、ArcGlobe または ArcScene がアクションの実行を必要とする場合に、さらに多くの警告(ポップアップ メッセージ)が表示され、通知されるようになりました。通知のタイミングは以下のとおりです。
    • 大きなデータセットを利用しようとしたときに、表示設定が自動修正された場合、それが通知されます。
    • 編集セッションを開始する前に、レイヤ オフセットを含むレイヤが識別された場合、通知されます。編集セッション中にそのプロパティはオフになりますが、後で最適用されます。
  • ナビゲーション操作と編集操作をより直感的にする、次のような画面上のツールおよび対話的なツールが追加されました。格子線と経緯線、方向矢印、関連領域選択、および多くのキーボード ショートカットを使用すると、3D ビューの編集、選択、ナビゲーションが簡単です。

解析

[AOI] ツール - 対象領域ボックスを作成して、ArcScene の 3D ビューの範囲を対話的に絞り込むことができるようになりました。これによってパフォーマンスが大幅に向上し、特定の作業領域に対象を絞ることができます。このボックスの外に完全に出ているすべてのフィーチャは、範囲がリセットされるまでレンダリングが中止されます。

シャドウ解析 - フィーチャのシャドウの作成と解析に関する操作性が、大幅に向上しました。[フィーチャのシャドウ ボリューム(Feature Shadow Volume)] という 1 つのツールを使用するだけで、建物などの 3D フィーチャのシャドウ ボリュームを作成することができます。また、ArcGIS Resources の 3D GIS にはテンプレートがあり、時系列的なシャドウ ボリュームや解析的なシャドウ マップを作成する方法が示されています。

[平坦化] ツール - [TIN エディタ] ツールバーのドロップダウン メニューに新しい対話型ツールが追加されました。[中心線による平坦化] は、選択した線形フィーチャに適用された平坦化パラメータに基づき TIN サーフェスを変更する場合に使用します。これは TIN サーフェスに道路やビーム状のフィーチャを追加するときに便利です。

[断面図グラフ] - このツールは、デフォルトのグラフ テンプレートをサポートするために拡張されました。つまり、グラフの表示方法を決める、事前設定されたデザインのオプションがあるということです。

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9/14/2013