3D Analyst ツールボックスの新機能
LAS データセットの導入と追加の 3D 解析処理のニーズの増大に合わせて、10.1 の [3D Analyst] ツールボックスでは、8 つの新しいツールを提供するとともに、既存のツールに対してパフォーマンスと機能上の改善が数多く行われています。
ツールセットの変更内容
10.1 では、新しいツールを収納したり、利用性を高めるために既存のツールを論理グループに再編成したりするために、新しいツールセットがいくつか導入されました。
- 3D フィーチャ ツールセット: 2 つの新しいツールが追加され、以前はこのツールセットの中にあったいくつかのツールが、新規作成された [可視性] ツールセットに移動しました。
- 変換ツールセット: 新たに [LAS データセットから変換] ツールセットが加わりました。この中には、[LAS データセット → TIN(LAS Dataset To TIN)] ツールがあります。
- データ管理ツールセット: テレイン、TIN、LAS データセットを作成および管理するためのツールがあります。
- ファンクション サーフェス ツールセット: 新しい [3D ラインをサーフェスでインターセクト(Intersect 3D Line With Surface)] ツールと [スタック断面図(Stack Profile)] ツールがあります。
- トライアングル サーフェス ツールセット: renamed from Terrain and TIN Surface due to the LAS データセットのサポートが [範囲外ポイントの位置の特定(Locate Outliers)] ツールによって提供されるため、名前が [テレインと TIN サーフェス] から変更されました。
- 可視性ツールセット: 新しい [シャドウ ボリューム(Sun Shadow Volume)] ツールと、以下のような以前は他のツールセットにあったいくつかのツールが含まれます。
- 見通し線の構築(Construct Sight Lines)
- 見通し(Line Of Sight)
- 観測ポイント(Observer Points)
- スカイライン(Skyline)
- スカイライン バリア(Skyline Barrier)
- スカイライン グラフ(Skyline Graph)
- 可視領域(Viewshed)
新規ツール
ツールセット | ツール | 説明 |
---|---|---|
3D フィーチャ ツールセット | バッファ 3D(Buffer 3D) | ポイント フィーチャまたはライン フィーチャの周囲に 3D バッファを作成します。 |
クローズド マルチパッチの作成(Enclose Multipatch) | 入力マルチパッチのフィーチャを使用して、出力フィーチャクラスに閉じたマルチパッチ フィーチャを作成します。 | |
変換 > LAS データセットから変換 | LAS データセット → TIN(LAS Dataset to TIN) | LAS データセットから TIN をエクスポートします。 |
データ管理 >LAS データセット | LAS クラス コードの変更(Change LAS Class Codes) | LAS データセットが参照する LAS ファイルのクラス コード値を変更します。 |
フィーチャから LAS クラス コードを設定(Set LAS Class Codes Using Features) | ポイント、ライン、およびポリゴン フィーチャを使用して、LAS データセットが参照する LAS ファイル内のデータ ポイントを分類します。 | |
ファンクション サーフェス ツールセット | 3D ラインをサーフェスでインターセクト(Intersect 3D Line With Surface) | 3D ライン フィーチャと 1 つ以上のサーフェスのジオメトリの交差部分を計算し、線分フィーチャとポイントとして交差を返します。 |
スタック断面図(Stack Profile) | 1 つ以上のマルチパッチ、ラスタ、TIN、またはテレイン サーフェス上にライン フィーチャの断面図を示すテーブルとオプションのグラフを作成します。 | |
可視性ツールセット | シャドウ ボリューム(Sun Shadow Volume) | 特定日時の太陽光を使用して、フィーチャごとに影をモデリングする閉じられたボリュームを作成します。 |
機能強化されたツール
LAS フォーマットの航空機 LIDAR データの操作性向上のために、LAS データセットを入力サーフェスとしてサポートすることにより、次のツールが機能強化されました。
- サーフェス情報の追加(Add Surface Information)
- シェープの内挿(Interpolate Shape)
- 範囲外ポイントの位置の特定(Locate Outliers)
- 見通し(Line of Sight)
- スカイライン(Skyline)
ツールの補足的な変更点は次のとおりです。
ツール | 改善点 |
---|---|
サーフェス情報の追加(Add Surface Information) | ポリゴンを入力フィーチャとしてサポートすることで、エリア別のサーフェス特性のサマリが可能になりました。 |
見通し線の構築(Construct Sight Lines) | OBSRVR_OID フィールドが出力フィーチャクラスの属性テーブルに追加されました。これは、見通し線の構築に使用される観測点の一意の ID を特定するのに役立ちます。 |
ディファレンス 3D(Difference 3D) | オプションの出力テーブルを作成して、差分出力、元のフィーチャ、および出力の作成に使用される減算フィーチャ内の各フィーチャ間でリンクを確立できます。このテーブルを使用して、使用する各フィーチャクラスの属性にマップするリレーションシップ クラスを確立できます。 |
3D ファイルのインポート(Import 3D Files) | オプションのアンカー位置フィーチャを使用して、インポートされた 3D モデルを指定の座標系に配置できます。 |
インターセクト 3D(Intersect 3D)(3D Analyst) |
出力ジオメトリの仕様を提供し、このツールに対して幅広いアプリケーションを提供します。次のようなオプションが使用できます。
|
LAS → マルチポイント(LAS to Multipoint) | 入力フォルダを再帰的にスキャンして、サブディレクトリ内にある LAS ファイルを読み取るよう指定することで、入力として多くの子フォルダを入力する代わりに、1 つの親フォルダを入力するだけで済むようにする新しいオプションが追加されました。 |
見通し(Line of Sight) | OBSTR_MPID フィールドが出力フィーチャクラスの属性テーブルに追加されました。これは、マルチパッチ障害の一意の ID を識別します。 |
ポイント ファイルの空間統計情報(Point File Information) | LAS ファイルに対して改善されたポイント間隔の推定値を返す、新しいオプションが追加されました。 |