ArcGIS Data Interoperability エクステンション for Serverの概要

多くの場合、GIS のワークフローはさまざまな形式の外部ソースによって生成されたデータに依存します。ArcGIS Data Interoperability エクステンション for Serverを使用すると、非ネイティブのデータを GIS に統合し、ArcGIS を使用していない他のユーザと共有することができます。

このトピックでは、ArcGIS Data Interoperability エクステンション for Serverのツールセット、その機能、および基本的なワークフローの概要を説明します。

直接読み取り形式

直接読み取り形式により、中間形式や変換ツールを使用せずに、ArcGIS for Desktop で非ネイティブ データセットを直接操作できます。直接読み取り形式は、読み取り専用データセットとしてリアルタイムに変換され、メモリに読み込まれて表示されますが、ソース ファイルはそのネイティブ形式でディスク上に残ります。

ArcGIS Data Interoperability エクステンション for Server は、GML、XML、WFS、Autodesk DWG/DXF、MicroStation DGN、MapInfo MID/MIF および TAB、Oracle および Oracle Spatial、Intergraph GeoMedia Warehouse など、110 を超える空間データ形式を読み込みます。

データの追加

直接読み取り形式を ArcMapArcScene、または ArcGlobe に追加すると、属性テーブル機能やラベリング機能を含むすべての標準マップ機能が有効になります。ジオメトリにスナップしたり、シンボルの代わりに使用したりできるほか、フィーチャクラスまたはレイヤを入力として受け取るジオプロセシング ツールの入力としてサポートされる形式を使用することもできます。

直接読み取り

相互運用コネクション

Interoperability Connectionsは、カタログ ツリーで単一の直接読み取りデータセットとして管理される、1 つ以上のデータ ソースへのユーザ作成リンクです。Interoperability Connectionsは、データ ソースと FME リーダ、および選択された形式でサポートされるパラメータを指定します。

Interoperability Connections の用途は、ファイルの集約、リアルタイムの変換の実行、座標系の定義、およびデータベース接続やパスワードなどの形式固有のパラメータの格納などです。

相互運用コネクション

カスタム形式

カスタム形式は、FME Workbench から形式としてエクスポートされる変換ワークスペースであり、FME Reader Gallery で使用されます。カスタム形式は外部の *.fds ファイルに保存され、他のデスクトップの Reader Gallery にインポートできます。

カスタム形式は次の 2 つの方法で作成します。

  • FME Workbench で、メイン メニューから [ファイル] [カスタム形式としてエクスポート] の順にクリックします。
  • FME Reader Gallery で、[新規作成] ボタンをクリックし、カスタム形式の作成ウィザードを使用します。

カスタム形式を作成すると、FME Reader Gallery にその形式が追加されます。作成後にギャラリーを使用すると、そのカスタム形式を FME Workbench で編集すること、またはリストから削除することができます。カスタム形式を削除すると、デスクトップから *.fds ファイルが削除されます。

Data Interoperability ツールボックス

Data Interoperability ツールボックスには、FME リーダおよびライタを使用してジオデータベースと非ネイティブ形式の間でデータをインポート/エクスポートする、すぐに使用できるジオプロセシング変換ツールが含まれます。

高速変換ツールは、データをすばやく変換する必要がある場合に適しています。これらのツールは、スタンドアロンのジオプロセシング ツールとして使用すること、ModelBuilder で使用すること、Python ウィンドウまたはスクリプトで実行すること、または ArcGIS for Server を使用してジオプロセシング サービスとしてツールボックス内のモデルとともに公開することができます。

高速変換ツールは、単純な 1 対 1 の変換を実行し、変換中にフィーチャのジオメトリまたはスキーマを変更しません。スキーマを変更する必要がある場合は、空間 ETL ツールの使用を検討してください。

Data Interoperability ツールボックス

クイック インポート

Quick Import ツールは、1 つまたは複数の外部データセットをフィーチャクラスとしてジオデータベースにインポートします。入力パラメータには、データ ソースと FME リーダ、および選択された形式でサポートされるパラメータが含まれます。出力ステージング ジオデータベースは、直接使用すること、または追加処理のために使用することができます。

クイック インポート

Quick Export

Quick Export ツールは、1 つまたは複数のジオデータベース フィーチャクラスまたはフィーチャ レイヤを外部データセットにエクスポートします。入力パラメータには、データ ソースと FME ライタ、および選択された形式でサポートされるパラメータが含まれます。

Quick Export

空間 ETL ツール

Spatial ETL Tool は、さまざまなデータ モデルおよびファイル形式間でデータを変換できる、ユーザ作成のジオプロセシング ツールです。FME Workbench で変換ワークスペースにツールを作成し、ツールボックスに保存します。

空間 ETL ツールは、単純な形式変換から、ジオメトリと属性を再構築する複雑な変換まで、幅広いプロセスとデータフローに対応できます。空間 ETL ツールは、スタンドアロンのジオプロセシング ツールとして使用すること、ArcGIS for Server を使用してジオプロセシング サービス ジオプロセシング サービス としてツールボックスで公開すること、またはカスタム形式としてエクスポートし、FME Reader Gallery で使用することができます。

新規の空間 ETL ツールの作成を開始すると、[変換ワークスペースの作成ウィザード] が開きます。このウィザードでは、データ ソースおよびデータ出力先に関する情報の入力が求められ、データフローの図を示した FME Workbench が起動されます。デフォルトのデータフローをカスタマイズするには、コネクタを追加または削除し、トランスフォーマを挿入し、パラメータを編集します。

空間 ETL ツール

FME Workbench

FME Workbench は、データ変換ツールを開発するのに使用されるビジュアル ワークフロー エディタです。Data Interoperability エクステンションが有効になると、それを使用して空間 ETL ツールおよびカスタム形式を作成することができます。

FME Workbench には 3 つの起動方法があります。

FME Workbench は、ワークスペースに関する情報と印を示した専用のエクスプローラ ウィンドウとダイアログ ボックスを使用します。

Workbench

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9/14/2013