チュートリアル: パーセル ファブリックのパーセルの新規作成

このトピックは、ArcGIS for Desktop Standard および ArcGIS for Desktop Advanced にのみ該当します。

この演習では、パーセル ファブリックに新しいパーセルを作成する方法を学習します。カリフォルニア州エンシニータス市の小規模なロット パーセルのサンプルを含む既存のパーセル ファブリック データセットを操作します。

チュートリアル データのダウンロード

このチュートリアルでは、ArcGIS 10.1 for Desktop(Standard または Advanced ライセンス)が必要です。

手順:
  1. ArcGIS 10.1 for Desktop チュートリアル データをダウンロードおよびインストールします。
  2. ArcMap の カタログ ウィンドウで、\arcgis\ArcTutor\Parcel Editing に移動します。

    Encinitas_City.gdb\Cadastral フィーチャ データセット内の ParcelEditing マップ ドキュメント(ParcelEditing.mxd)と FABRIC という名前のパーセル ファブリックを取り扱います。

新規プランの作成

新しいパーセルを作成する前に、パーセルが記録された法的文書を表す新しいプランを作成します。

手順:
  1. ArcMap を開いて、\ArcTutor\Parcel Editing\ フォルダから ParcelEditing マップ ドキュメント(ParcelEditing.mxd)を読み込みます。
  2. マップ表示でパーセル編集の概要エリアにズームします。[ブックマーク] メニューをクリックし、[Parcel_Editing_Area] をクリックします。
  3. [パーセル エディタ] ツールバーの [パーセル エディタ] 矢印をクリックし、[編集の開始] をクリックします。
  4. [パーセルの詳細] ダイアログ ボックスが表示されない場合は、[パーセル エディタ] ツールバーの [パーセルの詳細] パーセルの詳細 をクリックします。
  5. [パーセル エディタ] ツールバーの [パーセル エディタ] 矢印をクリックし、[プラン ディレクトリ] をクリックします。
  6. [プラン ディレクトリ] ダイアログ ボックスが開き、このパーセル ファブリックに存在するプランが一覧表示されます。
  7. [プランの作成] をクリックして新しいプランを作成します。
  8. 新規プランの作成
    [プランのプロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。
  9. [プランのプロパティ] ダイアログ ボックスで、[一般] タブをクリックして、新しいプランの名前を入力します。このチュートリアルでは、プラン名として「Map 9000」を入力します。必要に応じてプランの説明を入力することもできます。
  10. プラン名
  11. [記録形式] タブをクリックして、このプランで使用する単位を指定します。
  12. 度/分/秒の四分円方位角形式で方向を、U.S. フィートで距離を表示するプランを使用します。[方向または角度のタイプ] ドロップダウン リストから [四分円方位角] を、[方向または角度の単位] ドロップダウン リストから [度分秒] を、[距離と長さの単位] ドロップダウン リストから [US Survey フィート] を選択します。
  13. [面積の単位] はデフォルトのままにします。
  14. プラン単位の設定
    プラン単位の設定
  15. [円弧のパラメータ][円弧の方向] のデフォルト値を維持します。
  16. プランの曲線のパラメータを設定
    ヒントヒント:

    プラン上の曲線の計測値を見ることによって、プランで使用されている曲線のパラメータを確認することができます。プラン上のラベリングされた曲線の曲線テーブルに曲線の計測値が表示されることがあります。

  17. [プランのプロパティ] ダイアログ ボックスの [補正] タブをクリックします。
  18. プランのパーセル ラインの方位が、パーセルの中間点の真北からの方位である場合は、このタブで [真の中間方位を使用] オプションをクリックします。このオプションは通常、きわめて長いパーセル ラインに使用されます。
  19. [プランのプロパティ] ダイアログ ボックスで [適用] をクリックして、変更を適用します。
  20. [属性] タブをクリックします。
  21. このタブで、LegalDateAccuracy(正確度)カテゴリなどのプラン属性に情報を入力することができます。
    ヒントヒント:

    他の属性をプラン テーブルに追加できます。追加した属性は、[プランのプロパティ] ダイアログ ボックスの [属性] タブで利用可能になります。

    追加属性をパーセル ファブリックのテーブルへ追加する方法

  22. [Accuracy] フィールドの横にあるドロップダウン リストをクリックし、正確度カテゴリの [3 - 1908 to 1980] を選択します。
  23. このプランで作成されるすべての新規パーセルが、プランの正確度カテゴリ 3 を継承します。正確度カテゴリは、パーセル ファブリック アジャストで使用されます。
    プランに LegalDate 属性が入力されている場合、このプランで作成されるすべての新しいパーセルの LegalStartDate 属性に、この日付がコピーされます。このプランで作成される新しいパーセルによって履歴を持つパーセルがある場合、LegalDate 属性は履歴パーセルの LegalEndDate 属性にコピーされます。

    パーセル ファブリックの履歴パーセルの詳細

  24. [プランのプロパティ] ダイアログ ボックスで [OK] をクリックして、プランを作成し、演習を終了します。
  25. 新しいプランが [プラン ディレクトリ] ダイアログ ボックスに表示されます。プラン ディレクトリを閉じます。
  26. [パーセル エディタ] [編集の終了] の順にクリックし、編集セッションを終了します。編集内容を必ず保存してください。
  27. ヒントヒント:

    プランの作業を行っていない場合、パーセルはシステム デフォルトの <map> プランに保存されます。

フィーチャ テンプレートの作成

新しいパーセルを作成する前に、パーセル ファブリックのフィーチャ テンプレートを作成します。フィーチャ テンプレートには、フィーチャで設定される属性や、フィーチャを保存するレイヤなど、新しいフィーチャの作成に必要なすべての情報が定義されています。フィーチャ テンプレートは、編集中にいつでも追加できます。また、パーセル ライン タイプなどの既存のレイヤ シンボルを基にすることができます。

フィーチャ テンプレートとパーセル ファブリックの詳細

プラン Map 9000 で作成したパーセルのフィーチャ テンプレートを作成します。

手順:
    フィーチャ テンプレートを作成する前に、新しい属性をファブリックのパーセル テーブルに追加します。
  1. ArcMap で、[標準] ツールバーの [カタログ] ツール カタログ をクリックして、カタログ ウィンドウを開きます。
  2. カタログ ウィンドウで、チュートリアル データの場所に移動し、Encinitas_City.gdb/Cadastral フィーチャ データセットにある FABRIC という名前のパーセル ファブリックを展開して、ファブリックのフィーチャクラスとテーブルを表示します。
  3. FABRIC_Parcels フィーチャクラスを右クリックして、[プロパティ] をクリックします。
  4. [フィーチャクラス プロパティ] ダイアログ ボックスで、[フィールド] タブをクリックし、フィールドのリストを下にスクロールして、最初の空の行に新しいフィールド名を入力します。フィールド名として「PlanName」を入力し、[データ タイプ][Text] に設定します。
  5. 新しいフィールドの追加
  6. [OK] をクリックしてフィールドを追加し、[フィーチャクラス プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
  7. ヒントヒント:

    ArcMap では編集セッション中以外でのみ新しいフィールドを追加できます。

  8. カタログ ウィンドウを閉じるか、固定します。
  9. ArcMap に戻り、[パーセル エディタ] [編集の開始] の順にクリックして編集セッションを開始し、フィーチャ テンプレートを作成します。
  10. コンテンツ ウィンドウで、Parcels サブレイヤを右クリックし、[フィーチャの編集] をポイントして、[フィーチャ テンプレートの整理] をクリックします。
  11. [フィーチャ テンプレートの整理] ダイアログ ボックスに、パーセル フィーチャのデフォルトの Parcels テンプレートが示されます。
    Map 9000 プランでパーセルを作成する際の新しいテンプレートを追加します。
  12. [新規テンプレート] コマンドをクリックします。
  13. Parcels サブレイヤをオンにして、[新規テンプレート作成ウィザード] ダイアログ ボックスの [完了] をクリックします。
  14. Parcels という名前の 2 つ目のテンプレートが、[フィーチャ テンプレートの整理] ダイアログ ボックスのテンプレート リストに追加されます。
  15. リストの 2 つ目の Parcels テンプレートを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
  16. [テンプレート プロパティ] ダイアログ ボックスで、テンプレートの名前を「Plan_Map9000」に変更します。[Type] フィールドに「24」、[Accuracy] フィールドに「3」、[PlanName] フィールドに「Map 9000」を入力します。
  17. テンプレート プロパティの設定
    テンプレート プロパティの設定
  18. [OK] をクリックして、テンプレート プロパティを適用します。[フィーチャ テンプレートの整理] ダイアログ ボックスが開きます。
  19. Plan_Map9000 テンプレートを使用してファブリック パーセルを作成するたびに、そのタイプ属性は 24(このデータのロット パーセル)、PlanName 属性は Map 9000 に、正確度カテゴリは 3 に設定されます。内部的に、パーセルはプランの正確度も継承します。パーセルに別の正確度カテゴリを設定して、プランの正確度を無効にすることができます。
  20. 編集セッションを保存して、演習を終了します。
  21. この演習は、テンプレートを使用して新しいパーセル ファブリック フィーチャの作成を自動化する方法の一例です。

新しいパーセルの作成

上の演習で作成したプランに新しいパーセルを作成し、パーセル ファブリック レイヤに結合します。作成するパーセルがすでにチュートリアル データに存在するため、新しいパーセルを作成する前に、既存のパーセルをファブリックから結合解除し、削除します。

手順:
  1. 必要に応じて、編集セッションを開始します。
  2. [パーセル エディタ] ツールバーの [パーセル フィーチャの選択] ツール パーセル フィーチャの選択 をクリックし、マップ内のパーセル 97 を右クリックして、[結合解除] をクリックします。
  3. パーセルの結合解除
    パーセルを結合解除します。
    [パーセル エクスプローラ] ウィンドウが表示され、結合解除したパーセルが [結合されていないパーセル] の下に表示されます。
    結合されていないパーセル
    結合されていないパーセル
    ヒントヒント:

    [パーセル エクスプローラ] ウィンドウが表示されない場合は、[パーセル エディタ] ツールバーの [パーセル エクスプローラ] ツール パーセル エクスプローラ ウィンドウ をクリックします。

    パーセル 97 の新しいトラバースを入力します。既存のパーセル 97 は非結合のままにしておくことができます。結合されていないパーセルはファブリック レイヤの一部ではありませんが、いつでもこれらを開いてパーセル ファブリックに再結合することができます。
    ヒントヒント:

    パーセルを結合解除する代わりに削除するには、マップ内のパーセルを右クリックして、[削除] をクリックします。結合されていないパーセルを [パーセル エクスプローラ] ウィンドウで右クリックし、[削除] をクリックして削除することもできます。

  4. 新しいパーセルをファブリック レイヤに追加するエリアにズームします。
  5. エリアのズーム
    パーセルをファブリック レイヤに追加するエリアにズームします。
  6. [パーセル エディタ] [プラン ディレクトリ] の順にクリックして [プラン ディレクトリ] ダイアログ ボックスを開きます。
  7. 上の演習で作成したプラン(Map 9000)を右クリックし、[新しいパーセル] をクリックします。
  8. プランでの新しいパーセルの作成
    プランに新しいパーセルを作成します。
    マップ内で [作図] ツール 作図 が利用可能になり、[パーセルの詳細] ダイアログ ボックスが表示されます。
    ヒントヒント:

    プランを使用しない場合は、システムのデフォルト プランである <マップ> プランを右クリックします。<マップ> がすべてのパーセルの関連プランになります。

  9. マップ内のどこかをクリックして、パーセル トラバースの始点を追加します。
  10. トラバースの始点
    トラバースの始点
    ヒントヒント:

    マップ内の既存のポイントを始点としてクリックすることもできます。マップ内の既存のポイントにスナップする場合は、パーセルを作成したら、そのパーセルを結合してファブリックに接続する必要があります。

  11. [パーセルの詳細] ダイアログ ボックスで、[プロパティ] タブがアクティブであることを確認します。
  12. [パーセルの詳細] ダイアログ ボックスで、[プロパティ] タブの [テンプレート] ボタンをクリックし、[フィーチャ テンプレートの選択] ダイアログ ボックスで Plan_Map9000 テンプレートを選択します。[OK] をクリックします。
  13. [プロパティ] タブで、Plan_Map9000 テンプレートにより [Type] フィールドが 24、[PlanName] フィールドが Map 9000、[Accuracy] フィールドが 3 - 1908 to 1980 に設定されていることを確認します。
  14. パーセルの [Name] フィールドに「97」を入力します。
  15. パーセル属性
    パーセル属性
  16. [パーセルの詳細] ウィンドウで [ライン] タブをクリックし、パーセル トラバースの入力を開始します。
  17. テンプレートは、チュートリアル データのファブリック ライン タイプについて定義されています。ライン サブレイヤはライン タイプごとに表示およびシンボル化され、テンプレートは、ライン シンボルをライン グリッドのパーセル トラバース ラインに簡単に適用できるように、タイプごとに作成されています。
  18. ライン グリッドで、[テンプレート] フィールドをクリックし、パーセル トラバースの最初のラインで Frontage テンプレートを選択します。
  19. [テンプレート] フィールドは、トラバース グリッドの 2 番目のフィールドです。このフィールドは折りたたまれており、アイコンのみが表示されています。このフィールドを展開して、ライン テンプレート名のリスト全体を表示します。
  20. [Bearing] フィールドに「32-30-0-2」(SE 四分円方位角のショートカット)、[Distance] フィールドに「69.00」と入力します。Enter キーを押して最初のラインを作成します。
  21. パーセル トラバースの最初のライン
    パーセル トラバースの最初のライン
    ヒントヒント:

    特に編集しない限り、始点と終点が自動的に設定されます。始点または終点を編集する場合は、トラバース ライン グリッドの残りの始点と終点をチェックし、編集する必要があります。

  22. 2 番目のトラバース ラインで、ライン テンプレートを Boundary に設定し、[Bearing] の値に「57-30-0-3」(SW)、および [Distance] の値に「114.00」を入力します。
  23. 3 番目のトラバース ラインでは、ライン テンプレートを Boundary のままにし、[Bearing] の値に「32-30-0-4」(NW)、および [Distance] の値に「69.00」を入力します。
  24. 最後のトラバース ラインで、テンプレートを Boundary のままにし、[Bearing] の値に「57-30-0-1」(NW)、および [Distance] の値に「114.00」を入力します。
  25. マップ内のパーセル トラバース
    マップ内のパーセル トラバース
    トラバースの終点は、自動的に最初のトラバース ラインの始点にスナップされます。トラバースの終点が [パーセル エディタのオプション] ダイアログ ボックスの [許容値] タブの [閉合] で定義した許容値内にある場合は、終点が自動的にトラバースの始点にスナップされます。
    [パーセル エディタのオプション] ダイアログ ボックスの [許容値] タブ
    ヒントヒント:

    距離値の後にアスタリスク(*)を入力するのは、これが最後のトラバース ラインであること、およびラインの終点がそのトラバースの始点と同じ 1 であることを示すためです。

    トラバースがその始点の上で閉じられたら、[パーセルの詳細] ダイアログ ボックスの下部にトラバースの閉合差に関する情報が表示されます。
    ヒントヒント:

    パーセル トラバース グリッドのデータ入力の詳細については、[パーセルの詳細] ダイアログ ボックスの [ラインの入力について] リンクをクリックし、ご参照ください。

  26. [パーセルの詳細] ダイアログ ボックスで、[保持して結合] コマンド 保存および結合 をクリックしてパーセルを保存し、ファブリックへのパーセルの結合を開始します。
  27. ヒントヒント:

    [変更を保持] コマンド ジョブの保存 をクリックして、結合されていないパーセルとして保存することもできます。[パーセル エクスプローラ] ウィンドウで、パーセルを右クリックして [結合] をクリックし、いつでもパーセルをファブリックに結合することができます。

    パーセルの結合は、分離したパーセルまたはパーセルのグループのパーセル ポイントを、パーセル ファブリックの対応するポイントに一致させる対話的なプロセスです。

  28. [パーセルの結合] ダイアログ ボックスが表示されたら、新しい、分離しているパーセルをドラッグし、結合ラインを簡単に確立できるような位置に配置します。
  29. パーセルの結合位置へのドラッグ
    パーセルの結合位置へのドラッグ
  30. 結合方法として [ファブリック ポイントは固定。ライン ポイントがラインに移動。] が選択されていることを確認します。
  31. [パーセルの結合] ダイアログ ボックスの [結合リンクの作成] ツール 結合リンクの作成 をクリックし、結合するパーセルの最も北東のポイントおよび対応するファブリック ポイントを囲むボックスをドラッグし、最初の結合リンクを作成します。
  32. ステップ 18 を繰り返して、結合するパーセルの最も南西のポイントを結合します。
  33. 自動結合
    自動結合
    ヒントヒント:

    [パーセルまたはパーセルのグループを結合] ツール パーセルまたはパーセルのグループを結合します。 を使用して、手動で結合するパーセルのポイントでスナップし、対応するファブリック ポイントでスナップして、結合リンクを作成することもできます。

  34. [パーセルの結合] ダイアログ ボックスの [自動結合] をクリックして、残りの結合ラインを検出します。
  35. [パーセルの結合] ダイアログ ボックスに結合残差が表示されていることを確認してください。

    結合残差は、結合するパーセルのポイントと、パーセル ファブリック内の対応するポイントの間の変換から計算されます。2 つのポイントのみを結合する場合は、ヘルマート変換が使用されます。3 つ以上のポイントを結合する場合は、最小二乗変換が使用されます。別のポイントを結合するたびに、結合残差、縮尺、および回転角度が再計算されます。

    結合残差は、結合するパーセルが周囲のファブリックにどれだけよく適合するかを示します。
  36. [パーセルの結合] ダイアログ ボックスで [OK] をクリックして、結合を完了します。
  37. ヒントヒント:

    結合プロセス中に [パーセルの結合] ダイアログ ボックスで [閉じる] をクリックし、いつでも結合をキャンセルすることができます。キャンセルすると、パーセルは非結合として保存され、[パーセル エクスプローラ] ウィンドウに結合されていないパーセルとして表示されます。

  38. 編集セッションを保存して、演習を終了します。
5/10/2014