軍事作戦フィーチャ

軍事作戦フィーチャとは、戦術グラフィックスと呼ばれる軍事仕様を表す ArcGIS ポイント、ライン、およびエリア フィーチャです。UEI フィーチャとして表すことのできない軍事作戦フィーチャは、次のとおりです。

• 戦場計画および管理に必要な部隊境界、特殊エリア指定、任務などの指揮統制（C2）フィーチャ
• METOC（気象および海洋学）フィーチャ
• 一部の EMS（危機管理）フィーチャ（自然事象など）

軍事作戦フィーチャをマップに追加するには、ArcGIS.com で利用可能な Esri 軍事関連フィーチャ レイヤ パッケージ（Friendly Operations レイヤ パッケージなど）内のフィーチャ テンプレートを使用します。利用可能なレイヤ パッケージのリストと、レイヤ パッケージへのアクセスおよび使用方法については、「軍事関連フィーチャ レイヤ パッケージを開く」をご参照ください。これらのレイヤ パッケージには、軍事関連フィーチャをマップに追加するためのシンボル、ジオデータベース スキーマ、およびラベル プロパティも含まれています。

軍事作成ポイントのサイズと形状は固定されていますが、ラインとエリアは描画のパラメータと背景のスケールによって決定されます。

軍事作戦フィーチャを表示するために ArcGIS によって使用されるシンボルは、3 つのスタイル ファイルに格納されています。これらのスタイル ファイルは、ArcGIS for Desktop をインストールするときにインストールされます。軍事作戦用のポイント、ライン、およびエリア シンボルはリプレゼンテーション ルールとして格納されています。次の表は、シンボル セットと、それが格納されているスタイル ファイルの一覧です。スタイル ファイルに格納されているシンボルのタイプについては、最後の 2 つの列にチェック マーク（）があるかどうかで確認します。

軍事作戦フィーチャのシンボル セット	スタイル ファイル	マーカー シンボル	リプレゼンテーション ルール
C2	C2 Military Operations.style
METOC	Military METOC.style
EMS	Military Emergency Management.style

シンボルとスタイルの詳細

リプレゼンテーション ルールの詳細

軍事作戦ポイント

ArcGIS では、上記の表に示すスタイル ファイルに格納されているピクチャ マーカー シンボルを使用して、軍事作戦ポイント フィーチャをシンボル表示します。Military Overlay レイヤ パッケージ内の友軍作戦ポイントや METOC ポイントなどの軍事作戦ポイント フィーチャを含んでいる Esri レイヤでは、これらのマーカー シンボルを組み込んだカートグラフィック リプレゼンテーションを使用します。カートグラフィック リプレゼンテーションは、シンボル、ルール、オーバーライド、およびグラフィック編集で構成され、これによりフィーチャがマップでどのように表示されるかをより詳細かつ正確に制御できます。フィーチャの外観をさらに詳細に制御できることにより、ArcGIS の軍事関連フィーチャが軍事関連シンボル仕様をサポートできるようになります。これにより、レイヤの各ポイントを表すのに異なるリプレゼンテーション ルールが使用されます。軍事作戦ポイント レイヤの各リプレゼンテーション ルールは、その symbolrule で一意に識別されます。[レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスの [シンボル] タブの中央にあるリプレゼンテーション ルール上のテキストをクリックして、ArcMap コンテンツ ウィンドウの各シンボルの横に表示されるテキスト、および symbolrule を編集できます。

リプレゼンテーション ルールをクリックし、[サイズ] ボックスの値を変更することで、シンボルのサイズを変更できます。

軍事作戦ラインおよびエリア

ArcGIS はリプレゼンテーションを使用して、友軍作戦ラインや敵軍作戦エリアなど、Esri 軍事関連フィーチャ レイヤ パッケージ内の軍事作戦ラインおよびエリア フィーチャを含むレイヤを表示します。統制線や作戦エリアなどのフィーチャを表示するために ArcGIS によって使用されるリプレゼンテーションと個々のリプレゼンテーション ルールは、Esri 軍事関連フィーチャ レイヤ パッケージで事前に作成されています。ただし、シンボルの現在の状態（実線）のみが含まれているため、ラインおよびエリア フィーチャに予想される状態または計画されている状態を追加するには、新しいルールを作成します。

軍事関連フィーチャを表現するリプレゼンテーション ルールは、上記の表に示されているスタイル ファイルに格納されています。ジオメトリ タイプ（ポイント、ライン、またはエリア）に関係なく、これらはすべて [Representation Rules] フォルダに格納されています。Objective などのポリゴン リプレゼンテーション ルールは、Axis of Advance Aviation などのライン リプレゼンテーション ルールと同じフォルダに格納されています。

リプレゼンテーション ルールはシンボル レイヤから構築され、基本シンボル タイプ（マーカー、ライン、または塗りつぶし）によって定義されます。複雑なリプレゼンテーションを作成するためには、ジオメトリック エフェクトが基本シンボル タイプに追加されます。

上記の画像に示すように、[レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスのリプレゼンテーション ルールのリストでリプレゼンテーション ルールをクリックすると、そのまわりにボックスが表示されます。リプレゼンテーション ルールには、それぞれ一意なルール ID が割り当てられています。Axis of Advance Aviation リプレゼンテーション ライン ルールのルール ID は 37 です。右側のパネルには、選択されているリプレゼンテーション ルールのプロパティが表示されます。これには、基本シンボル レイヤやジオメトリック エフェクトなどがあります。進軍空挺部隊シンボルの軸を作成するために、矢印エフェクトがラインに適用されています。

シンボル レイヤとジオメトリック エフェクトの詳細については、「シンボル レイヤの操作」と「ジオメトリック エフェクトを操作する」をご参照ください。リプレゼンテーションの詳細については、「リプレゼンテーションとは」をご参照ください。

新しい軍事作戦ラインまたはエリア フィーチャの作成

ライセンス:

リプレゼンテーションの作成、変更、削除には、少なくとも ArcGIS for Desktop Standard ライセンスが必要です。リプレゼンテーションは、ArcGIS for Desktop Basic ライセンスで表示し、描画できます。

Esri 軍事関連フィーチャ レイヤ パッケージに存在しない軍事作戦ラインまたはエリア フィーチャ（計画されている状態の軍事作戦フィーチャなど）が必要な場合は、作成することができます。既存のリプレゼンテーション ルールを変更することもできますが、新しいルールを作成することを推奨します。既存のルールに基づいて新しいルールを作成できるため、使用可能なリプレゼンテーション ルールのリストで現在の状態のシンボルに使用される元のリプレゼンテーション ルールを維持できます。

リプレゼンテーション ルールを計画されている状態または予想される状態として表すために複製するには、次の図に示されている手順に従います。

ArcMap のコンテンツ ウィンドウで、新しい軍事作戦ラインまたはエリア フィーチャを追加するレイヤをダブルクリックします。[シンボル] タブをクリックし、次の操作を実行します。

1. 編集するリプレゼンテーション ルールをクリックします。
2. [ルール オプション] ボタンをクリックし、ドロップダウン メニューで [ルールの複製] をクリックします。
3. [ジオメトリック エフェクトの追加] ボタンをクリックして、ジオメトリック エフェクトのリストを表示します。
4. [破線] ジオメトリック エフェクトをクリックして、それをルールに追加します。

新しいルールが使用可能なリプレゼンテーション ルールのリストとコンテンツ ウィンドウに追加されます。デフォルトでは、リプレゼンテーション ルール名は Rule_146 になります。リプレゼンテーション ルールをクリックして、それを変更します。たとえば、「AA Airborne Planned」と入力します。

最後の手順は、新しいフィーチャ テンプレートの作成です。

マップ内の 1 つの軍事作戦フィーチャの外観の変更

マップ内のグループ化された複数のフィーチャのうち、1 つのフィーチャのみを変更する必要がある場合があります。たとえば、1 つの矢印の幅を変更する必要がある場合などです。これを行うには、リプレゼンテーション ルールをオーバーライドします。オーバーライドは、編集セッション時に [リプレゼンテーション] ツールバーから作成できます。矢印の幅など、フィーチャ リプレゼンテーションのサイズを変更するには、次の手順に従います。

1. 編集セッションで、[リプレゼンテーション] ツールバーの [選択] ツール または [なげなわ選択] ツール を使用して、1 つ以上のフィーチャ リプレゼンテーションを選択します。
2. [サイズ変更] ツール をクリックします。
3. 選択されているフィーチャ リプレゼンテーションをクリック＆ドラッグして、そのサイズを変更します。

フィーチャ リプレゼンテーションの編集の詳細