よくある問題と解決策

このトピックでは、ArcGIS Server を使用する際に直面する可能性がある疑問または問題点と、考えられる解決策を提示します。探している問題が見つからない場合は、Esri Support Center の Web サイトで記事を検索してみてください。

インストール

管理

Manager

サービス

ArcGIS Server のインストールに root アカウントを使用できないのはなぜですか?

以前のバージョンの ArcGIS Server では、ArcGIS Server をインストールするときに root 権限によるアクセスが必要でした。10.1 では、root アカウントを使用して ArcGIS Server をインストールすることはできません。これは、root としてプロセスを実行することにはセキュリティ リスクが伴うからです。

ArcGIS Server を起動するときに、このコンピュータの /etc/hosts エントリが、コンピュータの IP アドレスに一致しないという警告が表示されます。

ArcGIS Server には、相互に通信するいくつかのプロセスがあります。したがって、それらのコンポーネントが正しく動作するには、コンピュータの IP アドレスが正しくなければなりません。この問題に対処するには 2 つの方法があります。

  • コンピュータのホスト ファイル内のエントリを削除します。
  • 他の目的のためにそのエントリが必要な場合は、IP アドレスを更新します。これらの変更を行うには、スーパーユーザのアクセス権限が必要です。現在の IP アドレスを取得するには、ifconfig コマンドを実行します。次に、テキスト エディタで /etc/hosts を開いて、その行を削除するか変更します。

ArcGIS Server のインストール ユーザのファイル ハンドルの制限は 65,535 未満、プロセスの制限は 25,059 未満なのに、なぜセットアップで ArcGIS Server をインストールできないのですか?

ArcGIS Server はデータ量の多いサーバ製品であり、そのデータ形式の多くは数十万のファイルで構成されます。使用量の多いシステムでは、いつの時点でも数千から数万のファイルが使用されています。ファイル ハンドルとプロセスが不十分だと、リクエストを起動できない事態がランダムに発生し、システムのダウンタイムに至る可能性があります。実際に必要になるファイル ハンドルとプロセスの数は、データと、実行されているインスタンス(スレッド/プロセス)の数に応じて変わります。ファイル ハンドルの制限を 65,535 に、プロセスの制限を 25,059 に設定することにより、システムの持続的な実行が保証されます。

Linux では、ファイル ハンドルとプロセスに対してソフト リミットとハード リミットが設定されています。ハード リミットを確認するには、ulimit -Hn -Hu(csh を使用している場合は limit -h descriptors)コマンドを使用します。ソフト リミットを確認するには、ulimit -Sn -Su(csh を使用している場合は limit descriptors)コマンドを使用します。

ソフト リミットとハード リミットを引き上げるには、スーパーユーザのアクセス権限を使用して /etc/security/limits.conf ファイルを編集する必要があります。たとえば、次の 4 行をファイルに追加できます。

<ArcGIS Server インストール ユーザ> soft nofile 65535

<ArcGIS Server インストール ユーザ> hard nofile 65535

<ArcGIS Server インストール ユーザ> soft nproc 25059

<ArcGIS Server インストール ユーザ> hard nproc 25059

この変更を行った後に、新しい値を有効にするには、特定のユーザとして一度ログアウトしてから、再びログインする必要があります。リミットが適切に変更されたことを確認するには、上述した ulimit -Hn -Hu コマンドと ulimit -Sn -Su コマンドを使用できます。

アンインストール後に一部のフォルダが残るのはなぜですか?

ArcGIS Server をアンインストールすると、一部のフォルダとファイルがディスク上に残ります。これらのファイルが残されているのは、ArcGIS Server を再インストールまたはアップグレードするときに使用するためです。再インストールする予定がない場合は、これらのファイルを削除できます。

残されているファイルは <ArcGIS Server インストール ディレクトリ>/arcgis/server/usr に置かれています。ここには次の要素があります。

  • サーバ ディレクトリ
  • 構成ストア
  • ログ ファイル

これらのフォルダを残すと、マップおよびグローブ キャッシュ、インストール構成、および再インストールのするときに必要になるその他のサーバ リソースが保存されます。自身で作成して登録したサーバ ディレクトリも、アンインストールの影響を受けません。

ライセンスが失効しているというエラー メッセージが表示されます。

ライセンスが失効しているというメッセージが表示される場合は、Esri カスタマ サービスに連絡して新しいライセンスを取得してから、ArcGIS ソフトウェア認証ウィザードを使用して ArcGIS Server を再認証します。

6080 以外のポートおよび arcgis 以外のサイト名を使用するには、ArcGIS Server をどのように変更するのですか?

デフォルトでは、ArcGIS Server はポート 6080 を通じて Web サービスを公開し、arcgis というサイト名を使用します。たとえば、ArcGIS Server サイトのデフォルトの URL は http://<GIS サーバ名>:6080/arcgis です。別のポートとサイト名を使用して Web サービスを公開するために推奨される方法は、ArcGIS Web Adaptor をインストールすることです。

プライマリ サイト管理者のパスワード リセット(passwordreset.sh)スクリプトのセキュリティへの影響が心配です。どのように対処すればよいでしょうか?

高度なセキュリティで保護された環境では、構成ストアに対するファイル権限の制限と、プライマリ サイト管理者アカウントの無効化を行います。これらの 2 つのタスクを実行することで、プライマリ サイト管理者アカウントのパスワード リセット スクリプトが、サイトのセキュリティに影響を与えることはなくなります。

詳細については、「安全な環境を構成するためのベスト プラクティス」をご参照ください。

ArcGIS Server はネットワークに接続していない状態で動作しますか?

複数台の GIS サーバ コンピュータが ArcGIS Server サイトに参加している場合、サイトが動作するためにはネットワークが必要です。

1 台のコンピュータの環境、つまり 1 台の GIS サーバ コンピュータだけが ArcGIS Server サイトに参加している環境を使用している場合には、GIS サービスで参照されるすべてのデータがそのコンピュータにローカルに格納されていれば、ArcGIS Server は正しく動作します。さらに、その GIS サーバ コンピュータがドメインの一部で、コンピュータをそのドメインから切断している場合は、ローカル アカウントを ArcGIS Server アカウントとして指定する必要があります。

ArcGIS for DesktopArcGIS Web Adaptor を通じてサーバに接続しようとしていますが、接続に失敗します。

サーバ管理者がサーバへの管理者アクセスを遮断するように Web Adaptor を構成している場合は、ArcGIS for Desktop で、管理者または公開者接続を使用し、Web Adaptor URL を介してサーバに接続することはできません。そのかわりに、URL 形式 http://<GIS サーバ>:6080/arcgis を使用して ArcGIS for Desktop の GIS サーバに直接接続できます。詳細については、「ArcGIS for Desktop での ArcGIS Server への接続について」をご参照ください。

ArcGIS Server サイト内の GIS サーバ コンピュータの名前を安全に変更できますか?

はい。ArcGIS Server はコンピュータ名の変更を自動的に検出して、新しい名前を使用するようにサイトを再構成します。オペレーティング システムのツールを使用してコンピュータの名前を変更すると、サーバ ログに次のメッセージが記録されます。

ArcGIS Server は、サーバ コンピュータ [古いコンピュータ名] が [新しいコンピュータ名] に変更されたことを検出しました。ArcGIS Server は新しいホスト名を使用するように自動的に更新されます。

サイトの配置に応じて、いくつかの手順を実行して、新しいコンピュータ名を使用するようにサイトを正しく構成しなければならない場合があります。

  • サイトで SSL を有効にしていて、証明書で以前のコンピュータ名が使用されていた場合は、新しい SSL 証明書を生成して、これを使用するようにサイトを構成する必要があります。手順については、「ArcGIS Server での SSL の有効化」をご参照ください。
  • 以前のコンピュータ名を使用するように ArcGIS Web Adaptor を構成していた場合は、更新されたコンピュータ名を使用する新しい URL を使用して、Web Adaptor を構成する必要があります。手順については、「Web Adaptor のインストール後の設定」をご参照ください。

ArcGIS Server が実行時に作成したファイルのアクセス権限はどうやって設定しますか?

ArcGIS Server が実行時に生成したファイルには、ArcGIS Server を実行しているアカウントしかアクセスできません。実行時に生成されたファイル(サーバ ログなど)のアクセス権限を変更するには、init_user_param.sh スクリプトでユーザのファイル モード作成マスク(umask)を設定する必要があります。このスクリプトを編集するには、<ArcGIS Server インストール ディレクトリ>/arcgis/server/usr ディレクトリに移動します。

  • デフォルトでは、umask077 に設定されています。この場合、他のユーザは実行時ファイルに対してデータの読み取りまたは書き込みを行えません。ほとんどのプライベート ArcGIS Server システムでは、この設定で十分です。
  • umask022 に設定すると、ArcGIS Server を実行しているアカウントだけがデータの読み取りと書き込みの両方を行えます。データの読み取りは、システム上のすべてのユーザが可能です。
  • ArcGIS Server を実行しているアカウントが同じグループのユーザとデータを共有している場合は、umask002 に設定することをお勧めします。ArcGIS Server を実行しているアカウントが属しているグループのメンバーも、データ ファイルの作成と変更が可能です。このグループのメンバー以外は、データ ファイルを作成および変更できません。
  • umask007 に設定すると、ArcGIS Server を実行しているアカウントが属するグループのメンバー以外は完全に除外されます。

アクセス権限を変更した後は、直ちに ArcGIS Server を再起動して変更を有効にする必要があります。umask 設定を 077 以外の値に変更したときは、ArcGIS Server が実行時に作成したすべてのファイルのアクセス権限が変更されていることに注意してください。

ArcGIS Server サイトで HTTP ベースの通信を無効にしましたが、インストールしたショートカットを使用してヘルプにアクセスでなくなりました。

インストールされたショートカットは、URL に HTTP を使用するように構成されているため、HTTP ベースの通信を無効にすると、インストールされたショートカットからローカル ヘルプ ドキュメントにアクセスできなくなります。回避策として、HTTPS を使用するようにショートカットを手動で変更することができます。これは、Esri が Web 上でホストしているコンテンツではなく、ローカル ヘルプ リソースのみに適用されることを念頭に置いてください。

ArcGIS Server にデータベースを登録しようとすると、「データベース接続が無効です」または「データ アイテムにアクセスできません」というエラーが表示されます。

データベース クライアント ソフトウェアやライブラリがサーバ コンピュータで見つからない場合にこれらのエラーが表示されることがあります。ArcGIS Server にデータベースを登録する前に、サイトの各 GIS サーバには、64 ビット バージョンのデータベース クライアント ソフトウェアがインストールされている必要があります。必要なクライアント ソフトウェアについては、以下のトピックをご参照ください。

クライアント ソフトウェアをインストールしたら、ArcGIS Server を再起動してください。

ArcGIS Web Adaptor は、利用できないコンピュータやサイトに追加した新しいコンピュータを認識しません。

デフォルトでは、ArcGIS Web Adaptor は 1 分ごとに新しいコンピュータや利用できないコンピュータがないかサイトをチェックします。コンピュータを追加、削除、または無効にしてから 1 分以上待機し、それでも Web Adaptor が変更を認識しない場合は、Web Adaptor をサイトに登録した本来のユーザのプロパティを変更したことが原因である可能性があります。

たとえば、ArcGIS Web Adaptor をサイトに登録するために使用したアカウントを無効にしたり、パスワードを変更したり、ロール タイプを、管理者権限のないロールに降格させたりした場合、Web Adaptor は新しいコンピュータや利用できないコンピュータのサイトのステータスを確認できなくなります。この問題を解決するには、Web Adaptor を再構成する必要があります。手順については、「Web Adaptor のインストール後の設定」をご参照ください。

ArcGIS Server サイトの作成またはサイトへの参加に失敗しました。どのようにして問題をトラブルシューティングすればよいですか?

ArcGIS Server サイトの作成またはサイトへの参加中に障害が発生した場合は、サイトの作成またはサイトへの参加のサマリ パネルに報告されたエラー メッセージを利用して、問題をトラブルシューティングできます。また、イベントのログはディスクの <ArcGIS for Server インストール ディレクトリ>/arcgis/server/usr/logs/<コンピュータ名>/server にも記録されています。ログに記録されたメッセージも、問題の原因を判断する際に役立ちます。ログを表示するには、ログ ディレクトリに移動して、ログをテキスト エディタで開きます。

ArcGIS Server Manager にログインできません。

Manager にログインするには、GIS サーバに対する管理者権限または公開者権限が付与されたユーザ名とパスワードを入力する必要があります。ユーザ名とパスワードは大文字と小文字が区別されます。Manager にログインするには、大文字と小文字を正しく入力する必要があります。使用するユーザ名とパスワードについては、サーバ管理者にお問い合わせください。サーバ管理者の場合は、サイトを作成するときに指定したユーザ名とパスワードを入力します。詳細については、「ArcGIS Server Manager へのログイン」をご参照ください。

ArcGIS Server Manager ではどのブラウザがサポートされていますか?

最適な操作環境で作業するには、ArcGIS Server Manager を Firefox、Chrome、または Internet Explorer 9 ブラウザで使用することをお勧めします。Internet Explorer 7 および 8 を使用すると、Manager の表示品質が低下する場合があります。

バージョン 10 では、Manager から Bing Maps キーを取得できました。10.1 ではどのように取得できますか?

Manager を使用して Bing Maps キーを取得する機能は、10.1 では削除されています。キーを見つけるには、Esri Customer Care の Web サイトにアクセスするか、Esri カスタマ サービス担当者にお問い合わせください。

Manager でサービス定義ファイルを公開するときに、ローカル ファイル システムしか参照できません。なぜサーバのファイル システムを参照できないのですか?

サービス定義ファイル(SD)は、公開時にサーバにアップロードされます。設計上、Manager はユーザが SD を参照したときに、ローカル コンピュータのファイル システムだけを参照可能にします。

一般的なワークフローは、SD を含むコンピュータで Manager にサイン インし、サービスの公開を選択して、SD を参照するという流れになります。SD は自動的にサーバにアップロードされ、サービスとして配置されます。

ArcGIS 10.1 for Server にアップグレードしましたが、サービスの URL とインスタンス名が 10 のときと変わってしまいました。

デフォルトでは、ArcGIS Server はポート 6080 を通じて Web サービスを公開し、arcgis というサイト名を使用します。10.1 で作成するサービスには、サービス URL の一部としてポート 6080 と arcgis が含まれます。次に例を示します。

ArcGIS Server のバージョン

URL の例

10http://myserver.domain.com/planners/services/MyMapService/MapServer
10.1http://myserver.domain.com:6080/arcgis/services/MyMapService/MapServer

バージョン 10 のサービス URL とインスタンス名を 10.1 でも維持したい場合は、ArcGIS Web Adaptor をインストールする必要があります。Web Adaptor を使用すると、ArcGIS Server とエンタープライズ Web サーバが接続され、ArcGIS 10 環境に合わせたサイトの URL を構成できます。詳細については、「ArcGIS Web Adaptor について」をご参照ください。

なぜ MXD、MSD、住所ロケータ、およびその他の GIS リソースを、Manager を使用してサーバに公開できないのですか?

10.1 では、ArcGIS Server で公開する GIS リソースに対して、Web で公開する準備が整っていることを確認するために、より厳格な分析プロセスが適用されます。公開前に GIS リソースを分析する必要があるため、ArcGIS for Desktop は今では、ArcGIS Server にサービスを公開するために使用する主要なツールになっています。

ただし、クラウド環境または極めて安全な環境にあるときは、Manager を使用して ArcGIS Server で公開できるサービス定義ファイルを作成できます。サービス定義ファイルにより、GIS リソースとデータのスナップショットを取り、後でそれらをサービスとして ArcGIS Server で公開することが可能になります。ArcGIS for Desktop では、あらゆる GIS リソースを分析し、サービス定義ファイルとしてカプセル化できます。サービス定義ファイルを作成したら、Manager で参照し、サービスとして公開できます。

詳細については、「サービスの公開について」をご参照ください。

ArcGIS Server サイトを作成した後に、Manager のサービス リストにサービスが表示されていることに気付きました。これは何ですか?これらの一部はなぜ削除できないのですか?

ArcGIS Server は、次のような一般的なタスクの実行に役立つ、事前構成されたさまざまなサービスとともにインストールされます。

  • マップおよびイメージ サービスのキャッシュ(CachingTools、ReportingTools)
  • サービスの公開(PublishingTools)
  • Web マップの印刷(PrintingTools)
  • ジオメトリ演算の実行(Geometry)
  • ArcGIS Server の機能のプレビュー(SampleWorldCities)

重要性の高いサービス(CachingTools、PublishingTools、ReportingTools など)はデフォルトで起動され、削除することはできません。これらのサービスを停止すると、ArcGIS Server のパフォーマンスや機能に悪影響を与える可能性があります。

重要性の低いサービス(Geometry、PrintingTools など)はデフォルトで停止されています。それらのサービスを使用する必要があるときは、Manager または ArcGIS for Desktop で明示的に起動できます。SampleWorldCities マップ サービスはデフォルトで起動され、いつでも削除可能です。

サーバのリソースが使用されるのは、サービスが起動され、タスクの実行を要求されたときのみです。詳細については、「ArcGIS Server に含まれているもの」の構成済みサービスのセクションをご参照ください。

Web アプリケーションにサービスを追加しましたが、サービスを使用できません。

Web アプリケーションがリモート サーバ(Web アプリケーションがホストされているサーバとは別のサーバ)からサービスを参照している場合、Web アプリケーションをホストしているサーバは、そのサービスにアクセスする権限をリモート サーバから取得する必要があります。多くの場合、Web アプリケーションをホストしているサーバは ArcGIS Web Adaptor でインストールされたサーバであり、サービスをホストしているサーバは GIS サーバです。これらの 2 つのサーバが別のドメインに置かれている場合、Web アプリケーションを実行する Web ブラウザのプラグインは、セキュリティのためにサービスへのアクセスを許可されません。Web ドメインをまたいでサービスにアクセスするには、クライアント アクセス ポリシー ファイルが、サービスをホストする Web サーバのルート ディレクトリに存在する必要があります。

サーバ管理者が ArcGIS Server サイトでセキュリティを有効にしている場合は、このファイルを編集して、Web アプリケーションをホストしているサーバのドメインを含めることが必要になります。詳細については、「ArcGIS Server へのクロスドメイン リクエストの制限」をご参照ください。

マップ ドキュメントを更新し、サービスを再起動しましたが、マップ サービスでその更新を確認できません。

旧バージョンの ArcGIS Server では、サービスが参照する GIS リソースを変更しても、サービスを再起動することによってその内容はすべてクライアントから利用可能になっていました。10.1 では、GIS リソースとそのソース データの変更をクライアントが認識できるようにするために、サービスを上書きすることが必要になります。

サービスを上書きする手順については、「ArcGIS for Desktop でのサービスの上書き」をご参照ください。

ArcGIS Server で使用するカスタム フォントはどのようにしてインストールしますか?

ArcGIS Server は、TrueType フォントと OpenType フォントだけをサポートします。GIS サービスでフォントを正しく使用するには、フォントがサーバ上に存在しているか、フォントが GIS リソースに埋め込まれている必要があります。たとえば、ほとんどのフォントはマップ ドキュメントに埋め込むことができますが、レイヤが埋め込み不能のフォントを使用している状況もまれに発生します。公開時に、サーバに存在しない埋め込み不能のフォントがレイヤで使用されていることを示す警告(20025)が ArcGIS for Desktop に表示されます。

この問題に対処するには、フォントを直接 ArcGIS Server にインストールする必要があります。フォントをインストールするには、使用するフォントをコピーして <ArcGIS Server インストール ディレクトリ>/arcgis/server/fonts ディレクトリに配置します。ArcGIS Server を実行しているアカウントに、フォント ファイルに対する読み取り権限があることを確認してください。変更を有効にするには、ArcGIS Server を再起動する必要があります。

Manager でサービス定義を公開しようとすると、ブラウザがクラッシュします。

ソース GIS データセットを含むサービス定義では、データをサーバに転送する必要があるため、公開に長い時間がかかる場合があります。ただし、Manager を Internet Explorer または Firefox Web ブラウザで実行している場合は、サイズが 2 GB を超えるサービス定義を公開できないという制限があります。Manager を Google Chrome で実行している場合は、2 GB を超えるサービス定義でも公開できます。

サービス定義が 2 GB を超えるかどうかが不確かな場合は、サービス定義を作成した直後にサービス定義のプロパティを確認します。デフォルトのステージング場所を変更していなければ、サービス定義は C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\ESRI\Desktop10.1\StagingFolder に配置されます。

ArcMap でマップ サービスを公開しようとして、[ファイル] [共有] の順にクリックしましたが、[サービス] オプションが使用できません(暗色表示されています)。

レイアウト ビューで ArcMap セッションを実行している場合、サービスとしてマップを共有するオプションは使用できません。データ ビューに切り替えると、マップをサービスとして公開できます。「データ ビューおよびレイアウト ビューでのマップの表示」をご参照ください。

Samba ディレクトリにあるデータを参照する GIS リソースを公開しようとしましたが、ArcGIS for Desktop でエラーが発生しました。

GIS リソースが参照するデータが Samba ディレクトリにある場合、公開時に ArcGIS for Desktop で次のエラーが発生することがあります。

パッケージ化は成功しましたが、公開は失敗しました。ERROR 001369: サービスを作成できませんでした。

このエラーは、Windows のファイル ロック機能である、便宜的ロック(oplocks)が原因で発生した可能性があります。Samba ディレクトリで oplocks を有効にすると、Windows コンピュータはファイルをローカルでキャッシュできます。通常、このコンピュータはサービスの公開に使用されているコンピュータです。第 2 のコンピュータがデータにアクセスする必要がある場合、ファイルを第 2 のコンピュータと同期する前にコンピュータは Windows コンピュータから oplocks break を受け取る必要があります。通常、このコンピュータはサービスの公開先のコンピュータです。公開中に Windows コンピュータが break を受け取った場合、以降のデータ同期で公開が失敗することがあります。

この問題を回避するには、構成した Samba ディレクトリごとに oplocks を無効にする必要があります。これを行うには、次の手順に従います。

  1. Samba をホストしているコンピュータで、smb.conf を開きます。
  2. Samba を介してアクセスできるように構成されたディレクトリごとに、以下のプロパティを追加します。

    [folder]
         ...
         oplocks = false
         level2 oplocks = false
         ...
    

  3. smb.conf を保存します。
  4. testparm コマンドを実行して、Samba 構成ファイルにプロパティが表示されていることを確認します。
  5. Samba(SMB)および NetBIOS(NMB)サービスを再開します。

oplocks の詳細については、Samba 構成ドキュメントの「ファイルとレコードのロック」をご参照ください。

ArcGIS Server で公開できる OGC 互換サービスは何ですか?

ArcGIS Server を使用して、WCS(Web Coverage Services)、WFS(Web Feature Services)、WMS(Web Map Services)、WMTS(Web Map Tile Services)、WPS(Web Processing Services)を公開することができます。さらに、要求されたときに KML(Keyhole Markup Language)を返すようにマップ サービスを構成できます。

ArcGIS Server での OGC サポートの詳細

ジオデータベースのレイヤが含まれているサービスをうまく作成できません。

ArcSDE および他のジオデータベース レイヤに必要な権限を適切に設定する方法については、「データを ArcGIS Server でアクセス可能にする」をご参照ください。

マップ キャッシュの作成を開始しましたが、かなり時間がかかっています。これはいつ終わりますか?

マップ キャッシュを作成するための所要時間は、選択された縮尺レベル、キャッシュの生成に割り当てられたサーバ リソースの量、および選択された設定(タイル形式、格納形式など)に依存します。これらの要因については、「マップ キャッシュの計画」トピックの「キャッシュの作成時間の見積り」で詳しく説明しています。

マップ キャッシュとグローブ キャッシュを更新しました。クライアント アプリケーションは更新されたタイルが利用できることを自動的に認識しますか?

マップ キャッシュまたはグローブ キャッシュのエリアが更新された場合、そのエリアや範囲にすでにアクセスしている ArcMap、ArcGlobe、ArcGIS Explorer ユーザは、ローカル イメージ キャッシュを削除するまで更新データを表示できなくなります。サーバ管理者は、更新されたデータが利用できる場合に、キャッシュを削除するようユーザに知らせる必要があります。ローカル キャッシュを削除する方法については、お使いのクライアント アプリケーションのヘルプ システムをご参照ください。

9/14/2013