ArcGIS for Desktop でのサービスの上書き
ArcCatalog または ArcGIS for Desktop のカタログ ウィンドウを使用すると、GIS リソースまたはそのソース データへの変更を反映するように既存のサービスを上書きすることができます。
サービスの上書きは、次のシナリオで必要です。
- サービスの基盤であるマップ ドキュメントまたはその他の GIS リソースの設定を更新した場合
- ソース データ（マップ ドキュメントに表示されるフィーチャクラスなど）が公開時に自動的にサーバにコピーされ、その後にソース データに加えた変更をサーバ上に反映させたい場合
上書き処理をする前に、既存サービスの上書きに使用している GIS リソースが正しく構成されていることを確認してください。元のサービス内のすべてのレイヤ、テーブル、データ参照、サービス プロパティは、上書き処理の一部として置き換えられます。
レガシー:旧バージョンの ArcGIS Server では、サービスが参照する GIS リソースを変更しても、サービスを再起動することによってその内容はすべてクライアントに表示されていました。10.1 では、GIS リソースに加えた変更をクライアントで表示するには、サービスを上書きする必要があります。
10.1 では、ソース データ（マップに表示されるフィーチャクラスなど）への変更は、データのコピーが公開時にサーバ上に配置されていない限り、サービスに即座に表示されます。公開時にデータのコピーがサーバに配置された場合、ソース データへの変更を表示するには、サービス全体の上書きを実行する必要があります。
- 上書きするサービス タイプに基づいて、以下の表に示す指示に従います。
オプション
操作
上書きするサービスがマップまたはグローブ サービスの場合
サービスの上書きに使用する ArcMap または ArcGlobe ドキュメントを開き、メイン メニューで [ファイル] → [共有] → [サービス] の順に選択します。
上書きするサービスがジオプロセシング サービスの場合
[結果] ウィンドウで、サービスの上書きに使用するモデルまたはツールの成功した結果を選択し、右クリックしてから [共有] → [ジオプロセシング サービス] の順に選択します。
上書きするサービスがジオデータやジオコード サービスなどその他のサービスの場合
ArcCatalog またはカタログ ウィンドウでサービスの上書きに使用するアイテムを選択し、右クリックしてから [サービスとして共有] を選択します。
- [サービスとして共有] ウィンドウで [既存サービスを上書き] を選択して、[次へ] をクリックします。
- [接続の選択] ドロップダウン リストで、使用する ArcGIS Server 接続を選択します。使用するサーバ接続がリストされていない場合は、[ArcGIS Server への接続]
をクリックして、接続を新規作成できます。詳細については、「ArcGIS for Desktopでの ArcGIS Server への接続について」をご参照ください。 - 表のリストから上書きするサービスを選択して、[次へ] をクリックします。
サービスにマップ キャッシュがある場合、キャッシュを維持するかどうかについてもたずねられます。[既存のマップ キャッシュを維持] をオンにすると、キャッシュは上書きプロセスで処理されません。キャッシュは、キャッシュ ツールを使用して更新する必要があります。更新すると、キャッシュ内にある既存のタイルが上書きされます。このワークフローは、ほとんどの導入環境に適用できます。
キャッシュを維持するオプションをオフにした場合、すべての既存のタイルはサービスから関連付けが解除され、<サービス>_<タイムスタンプ> という名前の自動的に追加生成されたサービスに関連付けられます。キャッシュの削除には時間がかかる場合があるため、このサービスを使うことで古いキャッシュを都合のよい時に削除できるようになります。
このオプションをオフにして上書きを実行した場合、キャッシュ ツールは即座に元のサービスに対して新しい一連のタイルを構築し始めます。キャッシュを手動で構築する場合は、このジョブをキャンセルしてから、キャッシュ ツールを実行できます。クライアントでダウンタイムが発生する懸念がある場合は、オンデマンド キャッシュを有効にできます。
- [サービス エディタ] で、サービスに必要なプロパティを設定します。サービスのプロパティを設定する方法については、ヘルプの「サービスの種類」セクションで該当するサービスをご参照ください。サービスの最適な実装方法については、「サービスのチューニングと構成」をご参照ください。
ヒント:マップ サービスを構成するときに表示領域を広くするには、[サービス エディタ] の上部にある [折りたたみ] ボタン
をクリックします。 - [分析]
をクリックします。既存のサービスを上書きできるか、現在の設定が検証されます。 - [準備] ウィンドウでエラー（
）を修正します。エラーの修正は既存のサービスを上書きする前に行う必要があります。さらに必要であれば、警告メッセージと情報メッセージに従って問題を修正し、サービスのパフォーマンスと外観を改善します。これらの問題の解決の詳細については、「GIS リソースの解析」をご参照ください。 - エラーを修正し、必要に応じて警告とメッセージを修正したら、[公開]
をクリックします。
注意:上書き処理の一部としてデータをサーバにコピーする場合、公開に要する時間は、データのサイズとネットワークの帯域幅によって異なります。
既存のサービスが新しいサービスで上書きされます。