パーセル境界線の調整
このトピックは、ArcGIS for Desktop Standard および ArcGIS for Desktop Advanced にのみ該当します。
Local Government 情報モデルでパーセル ファブリックを有効にすると、自動化された効率のよいワークフローを使用して、パーセルのマージや分割などの一般的なパーセルの編集作業を行うことができます。このワークフローは、境界線の調整の自動ワークフローの手順を示しています。
このワークフローでは、ArcGIS Resources Web サイトのTax Parcel Editing マップでダウンロードされるサンプル データセットを使用します。自動化されたワークフローをサンプル データで使用するには、Local Government 情報モデルでサンプル データのパーセル ファブリックを有効化します。
パーセル データを Local Government 情報モデルのパーセル ファブリック スキーマに移行する方法を説明します。
ワークフローは下図に示されたコンポーネントで構成されます。
更新のリクエスト
パーセル境界線を調整するためのリクエストは次のようになります。
パーセル 19-17-476-021 を更新し、Echo Park No. 1 の ロット 24 と ロット 23 の東 10 フィートを含める。パーセル 19-17-476-020 を更新し、Echo Park No. 1 の ロット 23(東 10 フィートを除く)を含める。
親パーセルの検索
- [MapsandGeodatabase] フォルダにある TaxParcelEditingMap ドキュメントを開きます。
- コンテンツ ウィンドウで、[Tax Parcels] レイヤと [Tax Lines Anno] レイヤだけを選択可能にします。
- 更新する境界線を共有する親パーセルの 1 つを検索します。TaxParcelEditingMap ドキュメントのサンプル データセットでは、パーセル 1917476020 を検索します。
サンプル データを使用したこのワークフローでは、[Lots and Units] レイヤと [Historic Parcels] レイヤの表示設定がオフになっています。
親パーセルの選択
- 編集セッションを開始し、[パーセルの編集] ツールバーにある [パーセル フィーチャの選択] ツール を使用して、更新する境界線を共有するパーセルを選択します。サンプル データセットでは、パーセル 19-17-476-020 と 19-17-476-021 を選択します。
両方のパーセルを表示するために縮小表示が必要になる場合があります。
選択したパーセルの更新
- 選択したパーセルを右クリックし、[親から作図] をクリックします。
- [ツール] ツールバーの [選択解除] をクリックして、パーセルの選択を解除します。
- 新しい、更新されたパーセルを置くプランを指定します。
[パーセルの詳細] ダイアログ ボックスの [プラン] をクリックして、[プラン ディレクトリ] ダイアログ ボックスを開きます。プランを選択するか、[プランの作成] をクリックして新しいプランを作成します。[アクティブ プランとして設定] をクリックして、[プラン ディレクトリ] ダイアログ ボックスを閉じます。
- [Tax Parcels] が、新しいパーセルの作成に使用されるテンプレートであることを確認します。[テンプレート] をクリックし、[Tax Parcels] をパーセル テンプレートとして選択します。
- 選択したパーセルの間に新しい境界線を作成するには、共有された境界線を右クリックし、[平行オフセットの作成] をクリックします。
- 境界線の右側まで 10 フィートの位置に、ポイント 5 から ポイント 1 までの平行線を作成します。
赤の矢印が北から南を向いていることを確認してください。必要に応じて、[平行] ダイアログ ボックスの [切り替え] をクリックして、矢印の方向を変更します。
- 元の共有された境界線を右クリックし、[構築不可] をクリックします。
元の境界線を構築不可としてマークすると、その境界線は新しいパーセルの構築に使用されません。
- 新しいオフセット ラインを使用して新しいパーセルを構築するには、[パーセルの構築] 矢印をクリックして、[ビルドして履歴にマーク] を選択します。
パーセル ファブリック プランは、パーセルのマージ、行政区画などを記録した法的書類です。パーセルはプランに作成されます。プランは [プラン ディレクトリ] ダイアログ ボックスで管理します。このダイアログ ボックスは、[パーセル エディタ] → [プラン ディレクトリ] の順にクリックして開きます。
平行線を作成したら、[パーセルの詳細] ダイアログ ボックスの [作図] グリッドに新しいラインのディメンションが表示されます。
[作図] グリッドでラインを選択すると、マップ上でそのラインがハイライト表示されます。
履歴パーセルを表示するには、コンテンツ ウィンドウの [履歴パーセル] レイヤをオンにします。
パーセルのアノテーション
- コンテンツ ウィンドウの [Tax Lines Anno] をオンにし、マップ ドキュメントで表示されるようにします。
- 新たに更新された 2 つのパーセルを選択し、[パーセル エディタ] ツールバーの [パーセル コースのアノテーション] ツール をクリックします。
- [選択フィーチャにアノテーション追加] ダイアログ ボックスで [ParcelDimensions - 1:1200] を選択し、[OK] をクリックします。
[はい] をクリックして、アノテーションを再作成します。
- 必要に応じて、[アノテーション編集] ツール を使用して、生成されたアノテーションを編集し、配置を変更します。
TaxParcelEditingMap ドキュメントでは、新しいパーセルが追加されたときに新規のアノテーションは自動的に作成されません。
TaxParcelEditingMap ドキュメントのアノテーションの詳細
アノテーションは、[パーセル コースのアノテーション] ツール を使用して作成します。このツールは、パーセル ライン上のアノテーションの重複を処理します。
属性パーセル
ワークフローの最後の手順では、新しいパーセルの属性を更新します。
- 最も左にあるパーセルを選択し、必要に応じて [パーセル エディタ] ツールバーの [パーセルの詳細] をクリックし、[パーセルの詳細] ダイアログ ボックスを表示します。
- [パーセルの詳細] ダイアログ ボックスの [プロパティ] タブで、[Parcel Identification Number]、[StatedArea]、[LegalStartDate]、[Accuracy] などの属性を更新します。
[LegalStartDate] 属性は、パーセルのプランの日付に対応します。[Accuracy] 属性が空の場合、その値はプランの正確度から内部的に継承されます。プランの正確度を指定変更するには、別のパーセルの正確度を指定します。正確度の値は、パーセル ファブリックの最小二乗アジャストで使用されます。
- 最も右にあるパーセルを選択し、パーセルの属性を更新します。
- 必要に応じて、履歴パーセルの属性を更新します。
- コンテンツ ウィンドウの [Historic Parcels] レイヤをオンにします。
- 選択チップを使用して、マップ内の履歴パーセルを選択します。
- [パーセルの詳細] ダイアログ ボックスを開いて、[LegalStartDate]、[LegalEndDate]、[Reason Parcel Retired] などの属性を更新します。
属性ウィンドウを使用してパーセルの属性を更新することもできます。パーセルを選択し、[パーセル エディタ] ツールバーの [属性] をクリックして [属性] ウィンドウを開きます。
境界線の調整のワークフローは、パーセル ファブリック データ モデルが、ArcGIS の Local Government 情報モデルで使用されたときに、どのようにパーセルの編集と管理を最適化するかを示しています。[ビルドして履歴にマーク] コマンドは、新しいオフセット ラインを使用して、スリバーやギャップなどのトポロジ エラーのない新しいパーセルを作成しています。元のパーセルは保存され、自動的に履歴のフラグが付けられています(パーセル テーブルの [履歴] 属性を 1 = true に設定)。