UEI フィーチャ
ArcGIS では、レイヤ ファイルに格納されている軍事関連フィーチャ テンプレートを使用して、部隊、装備、および施設(UEI)フィーチャを作成できます。UEI フィーチャの中にはフィーチャ テンプレートとして利用可能でないものもあります。その場合には新しいタイプの軍事関連フィーチャの定義をすることができます。
MIL-STD-2525C 戦術シンボル
MIL-STD-2525C で規定されている指揮統制(C2)戦術シンボルは、部隊、装備、または施設を表します。これらのシンボルは、特定の時点における 1 つの場所を正確に示す情報を提供します。MIL-STD-2525C では、全体が表示されている状態の戦術シンボルは、フレーム、塗りつぶし、およびアイコンで構成されます。これに追加情報を提供するテキスト修飾子やグラフィック修飾子が含まれることもあります。ArcGIS は、フレーム、塗りつぶし、アイコン、グラフィック修飾子などの別のコンポーネントを含むスタイル ファイルを使用してこの情報をサポートします。シンボルのサイズと形状は固定されており、ユーザによって変更されない限り、背景投影のスケールに関係なく一定のままです。フレーム属性(標準アイデンティティ、戦闘ディメンション、および状態)により、シンボルのフレームのタイプが決定されます。塗りつぶしの色は、シンボルの標準アイデンティティを重複して示す情報であり、青色は友軍、赤色は敵軍、緑色は中立、黄色は未知を表します。
ArcGIS の UEI フィーチャ
UEI マーカー シンボルはフレームと塗りつぶしを示す 1 つまたは複数のシンボル レイヤにより構成されます。追加のシンボル レイヤは 各シンボルのアイデンティティ、戦闘ディメンション、状態、作戦使命についての情報を提供します。
UEI フィーチャを作成する前に、適切な描画シンボルを使用して新しいフィーチャ テンプレートを定義する必要がある場合があります。UEI フィーチャを描画するために使用されるコンポーネントは、スタイル ファイルに個別のマーカー シンボルとして格納されています。C2 UEI マーカー シンボルが格納されているスタイル ファイルには、ArcGIS のスタイル マネージャからアクセスできます。
UEI スタイルとマーカー シンボル
C2 UEI スタイル ファイルは、ArcGIS と一緒にインストールされ、UEI フィーチャで使用されるマーカー シンボルを格納します。これらのファイルは、格納されているシンボルの戦闘ディメンションに従って用意されています。たとえば、C2 UEI Air Track スタイル ファイルには、航空(Air)戦闘ディメンションに属するすべての部隊、装備、および施設マーカー シンボルが含まれています。戦闘ディメンションが航空(Air (A))、海上(Sea Surface (S))、宇宙(Space (P))、特殊作戦(Special Operations (A))、または海中(Subsurface (U))である部隊、装備、および施設マーカー シンボルはすべて、シンボルの戦闘ディメンションに対応する所定の ArcGIS スタイルに含まれています。地上(Ground (G))戦闘ディメンションに属するシンボルは、地上部隊、地上装備、および地上施設の 3 つの異なるスタイルに分類されます。
さらに、ArcGIS には、MIL-STD-2525C の付録 D、E、および G のシンボルが格納されているスタイルが付属しています。
次の表は、MIL-STD-2525C シンボル セットと、それに対応する、上記のマーカー シンボルが格納されている ArcGIS スタイルを示しています。
MIL-STD-2525C シンボル セット | ArcGIS スタイル ファイル |
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付録 A - C2 シンボル部隊、装備、および施設 | C2 UEI Air Track C2 UEI Ground Track Equipment C2 UEI Ground Track Installations C2 UEI Ground Track Units C2 UEI Sea Surface Track C2 UE Space Track C2 UEI Special Operations Track C2 UEI Subsurface Track |
付録 D - 信号情報 | Signals Intelligence |
付録 E - 安定化活動 | Stability Operations |
付録 G - 危機管理 | Military Emergency Management |
ArcMap で C2 UEI スタイルの内容を確認するには、[スタイル マネージャ] ウィンドウの右側にある [スタイル] ボタンをクリックして、[参照スタイル] ウィンドウを開きます。[参照スタイル] ウィンドウには、C2 UEI スタイル ファイルの他に、ArcGIS とともにインストールされたスタイルの一覧が表示されます。スタイルを有効にするには、そのチェックボックスをオンにし、[OK] をクリックします。
[スタイル マネージャ] ウィンドウでは、UEI スタイルに使用できるすべてのマーカー シンボルにアクセスできます。各マーカー シンボルの [名前] フィールドと [タグ] フィールドには、一意な値が設定されています。UEI マーカー シンボルの [名前] フィールドの値は、軍事標準の戦術シンボルの名前と同じです。マーカー シンボルの [名前] の最後の文字は、標準アイデンティティを示します(F - 友軍(Friendly)、H - 敵軍(Hostile)、N - 中立(Neutral)、U - 未知(Unknown)。[タグ] フィールドには、各シンボルに関連する用語のリストが格納されています。
[シンボル選択] 検索フィールドでは、「発射」などの用語を使用して UEI マーカー シンボルを検索します。これにより、[タグ] フィールドに「発射」タグがあるすべてのマーカー シンボルが返されます。[シンボル選択] ダイアログ ボックスから、マーカー シンボルのサイズなどのプロパティを編集できます。
APP-6B に含まれている一部のアイコンベースのシンボルは、MIL-STD-2525C にありません。これらの Mil-STD-2525C にない APP-6B シンボルは、C2 UEI スタイルのマーカー シンボルとして使用できます。シンボル名に「APP6」が含まれているマーカー シンボルは、APP-6B 標準固有のシンボルです。
次の表に APP-6B シンボルの種類と ArcGIS のスタイル(またはスタイル ファイル)との関連を示します。
APP-6B シンボル セット | ArcGIS スタイル |
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付属 D - 別表 2 アイコン セット航空(Air) | C2 UEI Air Track |
付録 D - 別表 3 パート 1 アイコン セット地上部隊(Ground Units) | C2 UEI Ground Track Units |
付録 D - 別表 3 パート 2 アイコン セット地上装備および施設(Ground Equipment and Installations) | C2 UEI Ground Track Equipment C2 UEI Ground Track Installations |
付属 D - 別表 4 アイコン セット海上(Sea Surface) | C2 UEI Sea Surface Track |
付属 D - 別表 5 アイコン セット海中(Subsurface) | C2 UEI Subsurface Track |
付録 D - 別表 6 特殊作戦部隊(Special Operations Forces) | C2 UEI Special Operations Track |
付属 E - 戦術グラフィックス(Tactical Graphics) | C2 Military Operations Stability Operations |
付属 F - 気象シンボル(Weather Symbols) | Military METOC |