ArcGIS for Server のサイレント インストール

次の手順は、1 台のコンピュータに ArcGIS for Server をサイレント インストールするプロセスを説明しています。ArcGIS for Server のサイレント アンインストールを実行する場合、インストール プロセス中に X ディスプレイやユーザの操作は不要です。ArcGIS for Server を複数のコンピュータにインストールする場合は、「ArcGIS for Server の複数のコンピュータへのインストール」の手順に従ってください。

注意注意:

10.2.2 へのアップグレードですか?詳細については、「既存の ArcGIS for Server ユーザ」をご参照ください。

ArcGIS for Server をインストールするための準備

手順:
  1. ArcGIS for Server をインストールするコンピュータの認証ファイルを取得します
  2. サイトがシステム要件を満たしていることを確認します。詳細については、「システム要件」をご参照ください。
  3. ユーザが ArcGIS for Server インストール ディレクトリに対するすべての権限を持っていることを確認します。グループ ユーザとその他すべてのユーザは、少なくとも ArcGIS for Server インストール ディレクトリの実行アクセス権限を持っている必要があります。
  4. ArcGIS for Server tar ファイルを圧縮解除したディレクトリに移動するか、または、ArcGIS for Serverメディアを適切なドライブに挿入し、[セットアップ] を選択して、セットアップ プログラムを起動します。
注意注意:

リモート ネットワーク ドライブに ArcGIS for Server をインストールすることはお勧めできません。アンインストール時にリモート ドライブにアクセスできない場合、アンインストールが失敗し、ファイルが残る可能性があります。

ArcGIS for Server をサインレント インストールする方法

次の手順は、コマンドラインから ArcGIS for Server をサイレント インストールする方法について説明しています。セットアップ ユーザ インタフェースから ArcGIS for Server をインストールする手順については、「1 台のコンピュータ上での ArcGIS for Server のインストール」をご参照ください。

ヒントヒント:

選択するインストール モードによって、デフォルトのアンインストール モードが決定されます。たとえば、コマンドラインからサイレント インストールすると、アンインストール時のデフォルトのモードはコマンドラインからのサイレント アンインストールに設定されます。

手順:
  1. インストールを開始する前に、<CD_ROOT or untar directory>/Documentation/EULA.pdf にある使用許諾契約書を読んで、条件に同意する必要があります。
  2. セットアップをサイレントに実行し、認証(*.ecp)ファイルまたはプロビジョニング(*.prvc)ファイルを使用して認証します。下記のサンプル構文をご参照ください。

    <CD_ROOT or untar directory>/Setup -m silent -l yes -a <fullpath to .ecp or .prvc file>

    使用法: セットアップ [オプション]

    オプション

    説明

    -m; --mode MODE

    オプション。デフォルトで GUI に設定されます。

    MODE は silent、console、または gui のいずれかです。

    -l; --license-agreement CHOICE

    サイレント モードに必要です。CHOICE は Yes または No です。

    Yes は、Esri 使用許諾契約(E204、E300)を読み、同意したことを意味します。ライセンス契約は、「ライセンスの利用条件」よりお読みいただけます。

    -a; --authorization-file FULL_PATH_TO_AUTHORIZATION_FILE または FULL_PATH_TO_PROVISIONING_FILE

    オプション。このオプションを使用しない場合は、インストール後にソフトウェアを認証する必要があります。

    FULL_PATH_TO_AUTHORIZATION_FILE は Esri により提供された認証(*.ecp)ファイルへの絶対パス(フル パス)です。

    FULL_PATH_TO_PROVISIONING_FILE は Esri により提供されたプロビジョニング(*.prvc)ファイルへの絶対パス(フル パス)です。

    -d; --directory DIRECTORY

    オプション。デフォルトでは、ArcGIS for Server は $HOME ディレクトリにインストールされます。DIRECTORY には、別のインストール ディレクトリを指定します。

    パス /arcgis/server/ はインストール ディレクトリに追加されます。

    インストール ディレクトリ名は小文字でなければなりません。インストールに付属のサンプルやデータのデータ パスは小文字でなければなりません。

    -v; --verbose

    インストーラは冗長モードで実行されます。

    -h; --help

    コマンド ライン ヘルプを表示して、終了します。

    -e; --examples

    これらのオプションの使用例を表示し、終了します。

    注意注意:

    ArcGIS for Server をインストールした後、認証ツールをサイレントで起動することもできます。使用可能なパラメータの詳細なリストについては、下記のように help パラメータを使用して認証スクリプトを実行します(デフォルトのインストール場所に基づいています)。

    ${HOME}/arcgis/server/tools/authorizeSoftware --help

    認証ツールの詳細については、以下の「ArcGIS for Server のサイレント認証」をご参照ください。

  3. インストールが完了したら、インストール ステータス メッセージが表示されます。インストールが正常に完了したら、Firefox で ArcGIS Server Manager にアクセスするか、http://<server name>:6080/arcgis/manager に参照することで、サポートされている任意の Web ブラウザから ArcGIS Server Manager にアクセスすることができます。詳細については ArcGIS Server のヘルプをご参照ください。
  4. 以下の手順に従って、オペレーティング システムで起動する ArcGIS for Server を構成します。
    1. root ユーザに切り替えます。
    2. <ArcGIS for Server インストール ディレクトリ>/framework/etc/scripts/arcgisserver シェル スクリプトを、以下に示す、サポートされる適切な Linux ディストリビューションベースの場所にコピーします。
      • RHEL: /etc/rc.d/init.d/
      • SUSE: /etc/init.d/
    3. 適切な init.d フォルダにディレクトリを変更し、arcgisserver スクリプトを確認して、ルート ユーザが少なくとも読み取りおよび実行権限を持っていることを確認します。
    4. 次のように、arcgisserver スクリプトを編集します。
      1. agshome 変数を ArcGIS for Server インストール ディレクトリ(たとえば、/home/username/arcgis/server)に更新します。

      2. RHEL の場合のみ、以下のように [# Description: ArcGIS Server Service] のすぐ前に追加します。

        # chkconfig:35 99 01

      3. 編集を arcgisserver スクリプトに保存します。

    5. 引き続きルート ユーザとして、次のコマンドを実行し、適切な実行レベルを使用して /etc/rc*.d にリンクを自動的に作成します。
      • RHEL:
        $ chkconfig --add arcgisserver
        $ chkconfig arcgisserver on
        
      • SUSE:
        $ insserv arcgisserver
        $ chkconfig arcgisserver on
        
    6. root ユーザ セッションを終了します。
    7. オペレーティング システムを再起動し、ArcGIS for Server が正しく起動することを確認します。
  5. 運用のためのサイトを準備している場合は、ArcGIS Web Adaptor をインストールしてください。Web Adaptor は、エンタープライズ Web サーバと ArcGIS Server サイト間のリンクを提供します。これにより、受信したリクエストに対して使用するポート、アドレス、認証設定を選択できます。また、外部のユーザによる Manager と Administrator Directory へのアクセスを防ぎます。詳細については、「ArcGIS Web Adaptor について」をご参照ください。
  6. サービスの公開作業の大半は ArcGIS for Desktop で行われます。マップ、グローブ、ジオデータベースなどの作成もここで行います。ArcGIS for Desktop から直接サービスを公開するには、ArcCatalog、または ArcMap のカタログ ウィンドウを使用して、サーバへの接続を定義します。接続を定義すると、接続情報がコンピュータに保存され、サービスを公開するときにいつでも参照できるようになります。管理者権限で接続を確立すると、ArcGIS for Desktop からいくつかのサーバ管理機能も実行できるようになります。手順については、「ArcGIS for Desktop での ArcGIS Server への管理者接続の作成」をご参照ください。
  7. ArcGIS for Server が、サービスで参照するすべてのデータにアクセスできることを確認します。詳細については、「データを ArcGIS Server でアクセス可能にする」をご参照ください。
  8. サーバへの接続が確立されたら、GIS リソースをサービスとして公開する作業に取りかかることができます。サービスを追加するには、「サービスを公開する方法」の手順に従います。
  9. GIS サーバにサービスを追加した後は、そのサービスを多くの種類のアプリケーションで利用することができます。これには、ArcGIS Web API で作成するアプリケーションや、ArcGIS Explorer Online、ArcGIS.com マップ ビューア、または ArcGIS Viewer for Flex および ArcGIS Viewer for Silverlight などの既製の Web アプリケーションが含まれます。あるいは、ArcGIS Explorer、ArcMap、または ArcGlobe などのデスクトップ ベースのアプリケーションでサービスを表示することができます。iPhone、Android デバイス、および Windows Phone のようなモバイル デバイスでも GIS サービスを使用できます。初めて利用する場合は、「Web GIS アプリケーションの作成について」をご参照ください。

ArcGIS for Server のサイレント認証

ArcGIS for Server をインストールした後、認証ツールをサイレントで起動することもできます。使用可能なパラメータの詳細なリストについては、下記のように help パラメータを使用して認証スクリプトを実行します(デフォルトのインストール場所に基づいています)。

${HOME}/arcgis/server/tools/authorizeSoftware --help

使用法: authorizeSoftware [オプション]

オプション

説明

なし

ソフトウェア認証ウィザードの GUI を実行します。

-s

認証ステータスを表示します。

-f FULL_PATH_TO_ECP_AUTHORIZATION_FILE

*.ecp 認証ファイルを使用して認証します。

FULL_PATH_TO_ECP_AUTHORIZATION_FILE は Esri により提供された認証(*.ecp)ファイルへの絶対パス(フル パス)です。

-f FULL_PATH_TO_PROVISIONING_FILE -e EMAIL_ADDRESS

プロビジョニング ファイルを使用して認証します。電子メール アドレスが必要です。

FULL_PATH_TO_PROVISIONING_FILE は Esri により提供されたプロビジョニング(*.prvc)ファイルへの絶対パス(フル パス)です。

プロビジョニング ファイルを使用して認証するには、EMAIL_ADDRESS が必要です。

-f FULL_PATH_TO_PROVISIONING_FILE -e EMAIL_ADDRESS -o AUTHORIZATION_FILE_OUTPUT

Esri の Web サイトにアップロードするか電子メールで送信する認証ファイルを生成します。完了したら、取得した *.ecp 認証ファイルを使用してこのツールをもう一度実行し、この製品の認証プロセスを完了します。

FULL_PATH_TO_PROVISIONING_FILE は Esri により提供されたプロビジョニング(*.prvc)ファイルへの絶対パス(フル パス)です。

プロビジョニング ファイルを使用して認証するには、EMAIL_ADDRESS が必要です。

AUTHORIZATION_FILE_OUTPUT は生成される出力ファイルです。このファイルを Esri カスタマ サービスの Web サイト(https://service.esri.com/drm)に送信するか、電子メールで authorize@esri.com に送信する必要があります。

詳細については、「表示セットのない(ヘッドレス)オフラインのネットワーク環境における認証」をご参照ください。

-h;

コマンド ライン ヘルプを表示して、終了します。

表示セットのない(ヘッドレス)オフラインのネットワーク環境における認証

10.2.1 から、プロビジョニング(*.prvc)ファイルを使用して、表示セットのない(ヘッドレス)オフラインのネットワーク環境でも ArcGIS for Server のインストールが認証できるようになりました。これは、2 つのステップで完了します。

手順:
  1. ArcGIS for Server のインストールが完了したら、プロンプトから以下に示した認証コマンドを実行します。

    <ArcGIS for Server installation directory>/tools/authorizeSoftware -f <full path to the .prvc file>  -e <email address> -o <full path to authorization file output>
    

    認証情報ファイルの出力が作成されたら、次のいずれかを実行します。

    • Esri カスタマ サービスの Web サイト(https://service.esri.com/drm)を参照します。画面上の指示に従い、認証情報ファイルをアップロードして、*.ecp 認証ファイルをダウンロードします。
    • 認証情報ファイルを電子メールで authorize@esri.com に送信します。Esri から *.ecp 認証ファイルが返信されます。
  2. 上記のいずれかの方法を使用して *.ecp 認証ファイルを取得したら、authorizeSoftware スクリプトをもう一度実行してファイルを処理し、サーバの認証プロセスを完了します。

    <ArcGIS for Server installation directory>/tools/authorizeSoftware -f <full path to the .ecp file>
    

5/10/2014