システム要件
ArcGIS for Server の実行に必要なハードウェア要件、サポートされているオペレーティング システム、Web サーバなどのシステム仕様については、「ArcGIS for Server のシステム要件」をご参照ください。
サポートされているオペレーティング システム
32 ビット オペレーティング システムのサポートは提供されていません。ArcGIS for Server のセットアップは、オペレーティング システムが 64 ビットである場合にのみ実行できます。
以下のオペレーティング システムは最低限必要なオペレーティング システム要件を満たしています。
- Red Hat Enterprise Linux Server 5 Update 7(64 ビット)+ ibX11 パッチ
- Red Hat Enterprise Linux Server 6(64 ビット)
- SUSE Linux Enterprise Server 11 Service Pack 1(64 ビット)
サポートされている各オペレーティング システムに必要なパッケージの最新のリストについては、「ArcGIS for Server のシステム要件」をご参照ください。
ファイル ハンドルとプロセスのハード リミットの要件
ArcGIS Server はデータ量の多いサーバ製品であり、そのデータ形式の多くは数十万のファイルで構成されます。使用量の多いシステムでは、いつの時点でも数千から数万のファイルが使用されています。ファイル ハンドルとプロセスが不十分だと、リクエストを起動できない事態がランダムに発生し、システムのダウンタイムに至る可能性があります。実際に必要になるファイル ハンドルとプロセスの数は、データと、実行されているインスタンス(スレッド/プロセス)の数に応じて変わります。ファイル ハンドルの制限を 65,535 に、プロセスの制限を 25,059 に設定することにより、システムの持続的な実行が保証されます。
Linux では、ファイル ハンドルとプロセスに対してソフト リミットとハード リミットが設定されています。ハード リミットを確認するには、ulimit -Hn -Hu(csh を使用している場合は limit -h descriptors)コマンドを使用します。ソフト リミットを確認するには、ulimit -Sn -Su(csh を使用している場合は limit descriptors)コマンドを使用します。
ソフト リミットとハード リミットを引き上げるには、スーパーユーザのアクセス権限を使用して /etc/security/limits.conf ファイルを編集する必要があります。たとえば、次の 4 行をファイルに追加できます。
<ArcGIS Server インストール ユーザ> soft nofile 65535
<ArcGIS Server インストール ユーザ> hard nofile 65535
<ArcGIS Server インストール ユーザ> soft nproc 25059
<ArcGIS Server インストール ユーザ> hard nproc 25059
この変更を行った後に、新しい値を有効にするには、特定のユーザとして一度ログアウトしてから、再びログインする必要があります。リミットが適切に変更されたことを確認するには、上述した ulimit -Hn -Hu コマンドと ulimit -Sn -Su コマンドを使用できます。
必要なディスク空き容量
ArcGIS for Server をインストール先のシステムに正常にインストールするには、最低 3.1 GB の空き容量が必要です。
この製品のインストール時に、必要なディスク容量の約 1.5 GB が使用されます。この一時的に使用されるディスク容量は、インストールの最後に削除されます。
一時的に使用される領域の要件
デフォルトでは、システムの /tmp ディレクトリにインストーラ リソースが展開されます。/tmp ディレクトリに必要な領域がない場合、セットアップ プログラムはインストーラ リソースをユーザの HOME ディレクトリに展開しようとします。ユーザの HOME ディレクトリにも必要な領域がない場合は、この問題を示すエラー メッセージが表示されます。
次の環境変数を設定することで、別の一時スペースの場所を指定できます。
C シェルの場合:
$ setenv IATEMPDIR /your/temp/space/directorybourne シェルの場合:
$ IATEMPDIR=/your/temp/space/directory
$ export IATEMPDIR
IATEMPDIR で指定したディレクトリが存在しない場合は、この問題を示すエラー メッセージが表示されます。
デフォルトのファイル権限
セキュリティ上の理由から、グループとすべてのユーザのすべての権限タイプ(読み取り、書き込み、および実行)はデフォルトでオフにされます。
コンピュータ名の制約
アンダースコア(_)が含まれているコンピュータ名はサポートされていません。ArcGIS for Server のセットアップは、コンピュータ名にアンダースコアが検出されると続行されません。
X Window システム
インストーラのグラフィカル ユーザ インタフェース オプションを使用して ArcGIS for Server をインストールするときは、X Window システムが必要です。通常、これはデフォルトでオペレーティング システムとともにインストールされます。
追加のシステム要件
ArcGIS for Server の追加のシステム要件は次のとおりです。
Python
Python 2.7.5 は、特定のコア ジオプロセシング ツールのサポートに必要なため、ArcGIS for Server のセットアップによってインストールされます。
OpenGL
ArcGIS for Server では、OpenGL バージョン 1.5 以降も必要です。
ArcGIS 認証ファイル
ArcGIS for Server の最新バージョンでは、最新の認証ファイルが必要です。詳細については、「ソフトウェアの認証」をご参照ください。
ポート
ArcGIS for Server は、特定のポートを使用してインターネットおよびイントラネット上のコンピュータと通信します。詳細については、「ArcGIS Server で使用されるポート」をご参照ください。
DNS ホスト名エントリ
ArcGIS for Server は DNS ホスト名エントリのあるコンピュータにインストールする必要があります。このためには、サイトのシステム管理者がネットワーク内のネーム サーバにエントリを追加し、このネーム サーバがシステム上の /etc/resolv.conf 構成ファイルにリストされる必要が生じることがあります。