ツールとサービスでデータを効率的に使用

軍隊は、正確なベース マップおよびタイムリーな軍事情報に大きく依存しています。この必要を満たすため、軍事およびインテリジェンス コミュニティは膨大な量のデータを収集します。ArcGIS システムは、このデータをより効果的に使用するのに役立ちます。ジオデータベース、モザイク データセット、ArcGIS for Server、および ArcGIS for the Military Portals は、データを整理して、安全に共有および公開するのを可能にします。ArcGIS のコア ツールは、データを分析して有用な情報を抽出するための強力かつ多様なツールキットを提供します。これらのツールは、Python スクリプトおよび Model Builder を使った ArcGIS のコア ツールをベースにしているため、簡単にカスタマイズできます。ArcGIS for the Military では、防衛およびインテリジェンスの典型的なタスクとワークフローに特化したテンプレートも提供しており、配置や着陸地点を把握するための地図の作成、および作業の結果を司令部、他の部隊、または部下に伝達するのを簡単にします。

データの蓄積とマップの公開:

Imagery、Scanned Maps、および Topographic Basemap テンプレートは、標準の軍事用データ製品をジオデータベースのモザイク データセットに読み込み、ArcGIS for Server を通してベースマップ サービスとして公開するためのワークフローおよびツールを提供します。

Patrol Data Capture テンプレートには、GPS トラックを処理して分析用に整理するツールが含まれます。Position Analysis テンプレートには、複数フォーマットの座標データのテーブルからフィーチャを作成するツール、ベアリング線および測地線を作成するツールが含まれます。

リアルタイム データの監視:

Situation Viewer のようなビューア アプリケーションは、GPS データ フィードからの自動更新トラックを提供し、携帯型の機器を使用している部隊からの無線メッセージや携帯デバイスを通じた報告をサポートします。天気およびセンサ データ フィードもそのようなアプリケーションに表示できます。

データの分析:

ArcGIS には、軍がデータを効率的に使用するのに役立つツールが用意されています。これには、ArcGIS に付随するすべての分析ツールやデータ管理ツール、および一般的なタスクやワークフローに基づいて設計されたツールが含まれます。たとえば、Visibility and Range テンプレートには、距離ファンや距離環を作成するツール、地形の最高地点と最低地点を探すツール、および視線または放射状の地域の視界を計算するツールが含まれます。

マップ製品の作成:

Range Card テンプレートには、特定の拠点または監視所にある各武器の距離ファンを生成して、距離ファンの標準 Range Card のセットを印刷するツールが含まれます。

Beach Landing テンプレートおよび Helicopter Landing Zone テンプレートは、適切な記号やレイアウトの特殊マップを作成するために画像を解釈してマークアップするのに役立ちます。

Lodgment and Observation Post テンプレートは、画像の上に該当する拠点を載せて、そのような拠点の計画をより簡単に行えるように設計されています。テンプレートには該当する拠点に適した機能が含まれています。

共有:

Operations Servers は、マップやツールをホストし共有できる場所を作成します。グループでは、適切な人との共有を可能にします。

ポータルに公開されるマップ、データ、およびツールは、本部のユーザおよび適切なネットワーク インフラストラクチャが存在する場所のユーザに利用可能となります。ネットワーク接続のある兵士は、作戦の実行中に Web アプリケーションを使って指揮所のデスクトップ コンピュータ、車載モバイル バイス、および携帯デバイスで最新のデータを得ることができます。

未接続の環境用には、ArcGIS Runtime によって、フォーカスされたスタンドアロンの GIS アプリケーションを iOS、Android、Windows Phone、Windows Mobile、Windows、および Linux に構築できます。これらのアプリケーションは、マップ、タイル(レンダリング済みのベースマップ タイル)、ロケータ(ジオコーディング用)、およびジオプロセシング(モデルおよびデータ) パッケージを含む ArcGIS for Desktop および ArcGIS for Server を使って作成したデータとツールを使用できます。たとえば、視界、範囲、配車ルートをはじめとする多くのツールは、現場で搭載型または携帯型の機器を使用している兵士が、ArcGIS Runtime アプリケーションを使用したハンドヘルド デバイスや車両搭載デバイスから実行できます。これらのアプリケーションはインストールが不要で、CD またはフラッシュ ドライブから直接実行できます。