共有ジオメトリの編集

ベクタ データセットの多くには、ジオメトリを共有するフィーチャがあります。たとえば、森林の境界が水路であったり、湖ポリゴンの境界が土地被覆ポリゴンや汀線の境界と同じであったり、区画ポリゴンが区画ラインに覆われていたりします。これらのレイヤを編集する場合、一致する複数のフィーチャを同時に更新し、ジオメトリの共有を維持しなければなりません。トポロジを使用すれば、この条件を満たしつつデータを編集できます。

ハイキングコース、水路、および森林がエッジを共有。これらのフィーチャの位置関係を維持したまま編集するには、トポロジ編集ツールを使用します。

共有ジオメトリを編集するには、トポロジを使用する必要があります。ArcGIS には、マップ トポロジとジオデータベース トポロジの 2 種類があります。マップ トポロジは簡単に作成でき、接続された複数のフィーチャを編集する場合に役立ちます。ジオデータベース トポロジの場合、1 つ以上のフィーチャクラスのフィーチャがジオメトリをどのように共有するかについての複雑なルールがあるので、設定と変更が少し難しくなります。

編集セッションでトポロジを有効にするには、[トポロジ] ツールバーの [トポロジの選択] ボタンをクリックします。編集するトポロジのタイプを設定するためのダイアログ ボックスが表示されます。（ArcGIS for Desktop Standard または ArcGIS for Desktop Advanced ライセンスを所有しており）コンテンツ ウィンドウにジオデータベース トポロジがある場合、ジオデータベース トポロジを使用して共有フィーチャを編集できます。または、[トポロジの選択] ダイアログ ボックスを開き、一緒に編集するレイヤを指定してマップ トポロジを選択します。アクティブなトポロジがない状態でトポロジ編集ツールをクリックすると、このダイアログ ボックスを使用してマップ トポロジを作成するよう求められます。

トポロジを定義すると、ライン フィーチャおよびポリゴン フィーチャの輪郭線がトポロジ エッジになり、ポイント フィーチャ、ラインの端点、およびエッジが交差する場所がノードになります。[トポロジ] ツールバーのツールを使用すれば、複数のフィーチャが共有するエレメントを選択し、それらを変更した後で、すべてのフィーチャを同時に更新できます。たとえば、水文フィーチャを編集する場合、共有エッジを選択し、そのエッジを境界とする流域と水源地域を同時に更新できます。トポロジ エレメントを選択すると、デフォルトではマゼンタ色で表示されます。

ジオメトリを共有する複数のフィーチャを編集するときは、他の編集ツール（[エディタ] ツールバーのツールなど）ではなく、[トポロジ] ツールバーのツールを使用してください。通常の編集ツールを使用して共有フィーチャを編集すると、複数のフィーチャが同じ位置を占めている場合でも 1 つのフィーチャしか更新されません。たとえば、（[エッジの形状変更] トポロジ ツールではなく）[フィーチャの形状変更] ツールを使用して、選択したポリゴンの境界線を更新した場合、そのフィーチャのみが更新されます。隣接するポリゴンの境界線は同時に更新されないので、複数のポリゴンが重なり合ったり、ポリゴン間に隙間が生じたりします。

手順:

1. データに対するマップ トポロジまたはジオデータベース トポロジを作成します。[トポロジ] ツールバーで [トポロジの選択] をクリックし、アクティブなトポロジを選択します。
2. [トポロジ] ツールバーで [トポロジ編集] ツール をクリックします。
3. 共有トポロジ エレメントを選択して、操作します。たとえば、[エッジの形状変更] を使用してエッジの形状を更新したり、[エッジの修正] を使用してセグメントと頂点を編集します。トポロジ編集ツールを使用すると、エッジを共有するすべてのフィーチャが、同時に更新されます。