ArcScene で LAS データセットを最大解像度で表示する
LAS データセットは、1 つ以上の LIDAR(LAS)ファイルをシンプルにまとめる定義情報で、これにより 1 つの論理単位を表します。たとえば、行政区域全体をカバーする数千個の LAS ファイルがある場合もあれば、特定の調査区域を数個の LAS ファイルだけでカバーすることもあります。
LAS データセットに大量のポイントが含まれる場合、ArcScene では LIDAR を最大解像度で表示できないことがあります。このような場合、デフォルトでは、LAS データセット レイヤは、ビュー全体にわたって、サンプリングされたポイントのサブセットをランダムにレンダリングします。
一方で、AOI(対象地域)を最大解像度で表示することもできます。このモードで LAS データセット レイヤを表示すると、ArcScene は、他のポイントのレンダリングを試みる前に、一定の地域内のすべてのポイントを表示します。結果として、あるエリアに、使用できるすべての LIDAR ポイントが確実に含まれ、その他のビューに残りのポイントのサブセットが表示されます。
最大解像度の場所の設定と解除
LAS データセット レイヤの対象地域を定義することは非常に簡単ですが、一方で、処理の負荷が高くなる可能性があります。それは、現在表示されているポイントとサーフェスをすべてディスクから再度読み取って、ビューに戻す必要があるためです。最大解像度の対象地域の定義と更新は、必要なときのみ実行してください。
ビューのすべての LAS データセットに最大解像度の対象地域を設定するには、次の手順に従います。
- [ツール] ツールバーの [ナビゲーション] ボタンをクリックします。
- F キーを押したままにします。
- ビューをダブルクリックします。
ポイント周囲の最大解像度のエリアが自動的に計算され設定されます。範囲は、赤いバウンディング ボックスで示され、サイズは、LAS ファイル内の点密度に基づいて決まります。
- ダブルクリックするときは、3D ビュー内のポイントをクリックする必要があります。
- 場所が選択されると、ArcScene は、ポイントの割り当て値に達するまで、自動的に LIDAR ポイントをシーンに追加します。
- B キーを押すと、ボックス表示が切り替わります。
対象地域を解除する(および、LAS データセット ポイントを等間隔表示に戻す)には、次の手順に従います。
- [ツール] ツールバーの [ナビゲーション] ボタンをクリックします。
- R キーを押したままにします。
- ビューをダブルクリックします。
最大解像度に使用するポイントのパーセンテージの定義
デフォルトでは、LAS データセット レイヤの 90% のポイントが最大解像度の対象地域に割り当てられ、残りの 10% がその他の LAS データ範囲にランダムに分散されます。これにより、最大解像度で LAS データのサブセットを表示する場合でも、LAS データの完全なカバレッジが表示できます。
一方で、LAS データセット レイヤに割り当てるパーセンテージを変更することもできます。たとえば、高解像度エリアにポイントの全部を割り当てたり、最大解像度エリアとデータコンテキスト エリア間で均等にポイントを分散させたりすることができます。パーセンテージの値を小さくして、対象地域に割り当てるポイント数を減らすと、エリアのサイズも小さくなります。
最大解像度で表示する LAS データセット ポイントの割り当てのパーセンテージを変更するには、次の手順に従います。
- ArcScene のコンテンツ ウィンドウで LAS データセット レイヤを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
- [表示] タブをクリックします。
- 必要に応じて [点密度] スライダを動かします。
注意:
対象地域に設定するポイントを増やすには、パーセンテージを上げます。対象地域に設定するポイントを減らすには、パーセンテージを下げます。
- [OK] をクリックします。