既存の SSL 証明書を使用した SSL の有効化
商用または内部の認証機関が発行した SSL 証明書をすでに持っている場合、この既存の証明書を使用して ArcGIS Server の SSL を有効化できます。この証明書を ArcGIS Server にインポートするには、証明書とそれに関連するプライベート キーは、.p12 または .pfx の拡張子を持つファイルで表される PKCS#12 形式で保存する必要があります。既存の SSL 証明書を使用して SSL を有効化するには、次の手順に従います。
SSL 証明書の ArcGIS Server へのインポート
- プライマリ サイト管理者または管理者権限を持つユーザとして ArcGIS Server Administrator Directory(たとえば、http://gisserver.domain.com:6080/arcgis/admin)にログインします。
- [machines] → [<コンピュータ名>] → [sslcertificates] の順に選択します。
- インポートする証明書は認証機関(CA)が発行したものなので、まず CA のルートまたは中間証明書をインポートする必要があります。[importRootOrIntermediate] をクリックして、CA のルートまたは中間証明書をインポートします。
-
[importExistingServerCertificate] をクリックして、SSL サーバ証明書をインポートします。
- [Certificate password] フィールドに、SSL 証明書を含むファイルのロックを解除するパスワードを入力します。
- [Alias] フィールドに、証明書を簡単に識別できる一意の名前を入力します。
- [Browse] をクリックして、SSL 証明書とそのプライベート キーを含む *.p12 または *.pfx ファイルを選択します。
- [Import] をクリックして、SSL サーバ証明書をインポートします。
SSL 証明書を使用するための ArcGIS Server の構成
ArcGIS Server で使用する SSL 証明書を指定するには、以下の手順に従います。
- http://gisserver.domain.com:6080/arcgis/admin で ArcGIS Server Administrator Directory にログインします。
- [machines] → [<コンピュータ名>] の順に移動します。
- [edit] をクリックします。
- [Web server SSL Certificate] のボックスに、使用する SSL 証明書の名前を入力します。
- [Save Edits] をクリックして、変更内容を適用します。
- 現在のページの [Web server SSL Certificate] プロパティで、適切な SSL 証明書が SSL で使用されることを確認します。
配置内の各 GIS サーバの構成
ArcGIS Server のコンピュータが複数ある場合、サイト内の各 GIS サーバに対して、上記の手順 1 と 2 を繰り返す必要があります。
サイトの SSL の有効化
- ArcGIS Server Administrator Directory にログインします。 http://gisserver.domain.com:6080/arcgis/admin.
- [security] → [config] → [update] の順に移動します。
- [Protocol] パラメータで [HTTPS Only] オプションを選択して、[Update] をクリックします。ArcGIS Server サイトが自動的に再起動します。開発者環境では、[HTTP and HTTPS] オプションを使用することもできます。このオプションを使用すると、ユーザは HTTP または HTTPS を通じて ArcGIS Server にアクセスできます。
ArcGIS Web Adaptor がサイトの変更を認識するまで 1 分ほどかかります。
以前のバージョンでは、ArcGIS Server の通信プロトコルを更新したら、ArcGIS Web Adaptor を再構成する必要がありました。10.2.2 では、これが不要になりました。
OS 証明書ストアへの証明書のインポート
CA のルート証明書をオペレーティング システムの証明書ストアにインポートします。
- ArcGIS Server をホストするコンピュータで、<ArcGIS Server インストール ディレクトリ>/arcgis/server/usr ディレクトリに移動し、テキスト エディタで init_user_param.sh スクリプトを開きます。
- export CA_ROOT_CERTIFICATE_DIR=<Location_to_CA_Root_Certificate> という行を見つけて、すべての CA ルート証明書が保存されているコンピュータ上の場所を指定します。指定したディレクトリは、ArcGIS Server をインストールするときに使用されたアカウントからアクセスできる必要があります。シャープ記号 [#] を削除して、行をコメント解除する必要があります。
- init_user_param.sh スクリプトを保存し、閉じます。
- サイト内の各 GIS サーバで、手順 1 〜 3 を繰り返します。
- ArcGIS Server を再起動します。これを行うには、サイト内の各 GIS サーバ上で startserver.sh スクリプトを実行します。
SSL を使用したサイトへのアクセス
SSL の構成が完了すると、ArcGIS Server はポート 6443 で HTTPS リクエストを待機します。以下の URL を使用して、ArcGIS Server に安全にアクセスできます。
ArcGIS Server Manager |
https://gisserver.domain.com:6443/arcgis/manager |
ArcGIS Server Services Directory |
https://gisserver.domain.com:6443/arcgis/rest/services |
SSL が有効になっているときに ArcGIS Server の名前を変更しても、SSL を使用して ArcGIS Server へのアクセスを継続できます。ただし、新しい SSL 証明書を生成して、ArcGIS Server がこの証明書を使用するように構成する必要があります。