3D 共有とは
共有によって、ArcGIS データと解析結果を他のユーザに提供することができるため、特定の問題または解決方法をより深く理解して広げることができます。共有の方法を利用して 3D 共有することで、幅広い一般ユーザに対象を広げることができます。3D ビジュアライゼーションは、特定の業界で必要とされる高次な現実感を表現するうえで重要です。3D で現実味のある世界を表現できれば、より深い理解が伴った決定や解決が可能になります。
共有の方法は、情報をやり取りするユーザの種類や、ユーザにとって最も適した情報の受け取り方によって変わります。数多くの産業分野があるため、共有方法も同様に数多くあります。その方法は、3D スクリーン キャプチャのような最も単純かつ高速なものから、グローブ サービスなどのように、Web 上 の GIS サービスとしてすべての 3D GIS データをパッケージ化して共有するものまでさまざまです。
以下の表に、ArcGlobe および ArcScene を使用して、3D データと解析結果を共有または提供する方法をいくつか示します。
Method | 作成元 | 共有方法 | 使用方法 |
---|---|---|---|
High-resolution screenshot of 3D content | ArcGlobe または ArcScene |
| ピクチャ ビューアまたは画像も印刷できます。 |
Video animation of 3D spaces and environments | ArcGlobe または ArcScene |
| Quicktime または Windows Media Player ArcGlobe、ArcScene、ArcGIS Explorer、または ArcReader 3D |
Layer package with 3D properties | ArcGlobe または ArcScene |
| ArcMap、ArcGlobe、ArcScene、ArcGIS Explorer ![]() ArcMap では 3D プロパティを表示できません。 |
KML file | ArcGlobe |
| ArcGlobe、ArcGIS Explorer、または Google Earth |
(which can include saved animation files) | ArcGlobe |
| ArcGlobe、ArcReader 3D、ArcGIS Explorer Globe Control を使用したカスタム アプリケーション |
geoprocessing service for 3D analytic tools | ArcGIS for Desktop からの [結果] ウィンドウ |
| ArcGIS for Desktop. |
ArcScene |
| WebGL をサポートするブラウザ |
以下の表に、現在先進的な業界で利用されている 3D GIS 共有機能の使用例を示します。
Industry | スクリーンショット | ビデオ アニメーション | 公開されたグローブ サービス、レイヤ パッケージ、KML | ArcGIS Online | 3D ウェブ シーン | |
---|---|---|---|---|---|---|
Facilities management—virtual campus models | ![]() | ![]() | ![]() |
| ![]() | |
Local government—Virtual cities | ![]() | ![]() | ![]() |
| ![]() | |
Defense and public safety | ![]() | ![]() | ![]() |
| ![]() | |
Civil Engineering and Natural Resources | ![]() | ![]() | ![]() |
| ![]() |
レイヤ パッケージ、グローブ サービス、および 3D ウェブ シーンの違い
レイヤ パッケージおよびグローブ サービスによる 3D 共有は、ArcMap の場合と同じです。相互運用可能な結果が作成され、ArcGIS アプリケーション(ArcMap、ArcGlobe、ArcScene、ArcReader、ArcGIS Explorer など)で共有できます。
主に編集や解析に重点を置く場合、データの共有方法としては、レイヤ パッケージが便利です。パッケージによって、現在の状態と関連付けられたデータのスナップショットが作成されます。すべての 3D シンボルおよびその他の 3D 表示プロパティが維持されて、ArcGlobe および ArcScene のレイヤに対して有効なままになります。エクスポートされたレイヤ パッケージ(LPK)は、ArcGIS Online でホストすることができ、その後ダウンロードして解凍すると、ArcGIS で使用できます。ArcGIS for Desktop へのアクセス権限を付与されていない組織サイト内のユーザと共有する場合、レイヤ パッケージは、ArcGIS Explorer(ユーザが無料でダウンロードできる 3D ビューア)内で表示することができます。
グローブ サービスによって、GIS リソース全体のリプレゼンテーションを作成し、ArcGIS Server を使用してネットワークまたは Web 上の他のコンピュータで利用可能にすることができます。ArcGIS Server を介して情報を使用する手順は、通常 3 つあります。まず、GIS リソースを作成して、サービスとして公開することによって共有し、クライアント アプリケーションでサービスを使用します。
グローブ サービスを公開して 3D コンテンツを共有する理由として、次のようなものがあります。
- 表示情報や GIS データを参照する完全機能の 3D サービスを容易に共有できるため。
- オーサリング環境(ArcGlobe)内で共有を完全に統合することで、より容易に公開および配備ができるため。
- サーバ フレームワークを利用することにより、大量の画像、標高、およびベクタ データを高度に最適化された実行サービスとして共有できるため。
- [検索]、[個別属性]、[クエリ] などの使用可能な操作を使って、Web 経由でさまざまなレベルの機能を表示できるため。
- アニメーション機能を有効にすることによって、アニメーション化された表示やフライバイを作成できるため。
- データ キャッシュ ツールを使用して、表示データやタイルを定期的に更新できるため。
- スクリプトを記述することによって、キャッシュ プロセスを自動化できるため。
3D ウェブ シーンは、ArcScene で利用できる公開サービスではありません。3D ウェブ シーンは、Web ブラウザを使用して ArcScene ドキュメントを共有する便利な方法です。ジオプロセシング ワークフローの一部として、SXD を 3WS アイテム ファイルにエクスポートすることができます。このファイルは、ArcGIS Online および任意の WebGL 準拠ブラウザで簡単に共有およびアップロードされます。ArcScene でサポートされるデータおよびレイヤ タイプは、LAS データセットおよびグラフィックスを除いてすべてエクスポートできます。フィーチャが 3D シンボルでレンダリングされていることだけを確認してください。2D シンボルはエクスポートから除外されます。レイヤの表示設定、高さ強調、格納されたブックマークなどのすべての ArcScene プロパティは、出力ウェブ シーンに含まれます。WebGL をサポートするブラウザで 3D シーンを表示する際にプラグインは不要で、CityEngine ウェブ ビューア テクノロジを利用してコンテンツが描画されます。