Z 係数の適用

Z 係数とは、垂直方向の(標高)単位の計測単位が入力サーフェスの水平座標(XY)の単位と異なるときに、それらを調整する変換係数のことです。これは、サーフェス Z 単位あたりの地表 XY 単位の数です。垂直方向の単位が水平方向の単位に合わせて修正されなければ、サーフェス ツールの結果が不適切になります。

出力サーフェスを計算する際、入力サーフェスの Z 値に Z 係数が乗算されます。X、Y、および Z 単位がすべて同じであれば(たとえば、フィート単位)、Z 係数は 1 です。これは Z 係数のデフォルト値です。たとえば、垂直方向の Z 単位がフィートであり、水平方向の XY 単位がメートルの場合、Z 係数 0.3048 を使用して Z 単位をフィートからメートルへ変換します(1 フィート = 0.3048 メートル)。

Z 係数を正しく使用することは、入力ラスタに球面座標系(10 進度など)が使用されている場合に特に重要です。入力サーフェス ラスタに投影座標系が使用されていない場合に、[陰影起伏(Hillshade)] からの出力がおかしくなることは珍しくありません。これは、水平方向の地表面の単位と標高の Z 単位の測定が異なることに起因します。経度の長さは緯度に伴って変化するため、その緯度に適切な Z 係数を指定する必要があります。

XY 単位が 10 進度であり、Z 単位がメートルである場合、特定の緯度に適切な Z 係数には、次のようなものがあります。

    Latitude    Z-factor
     0          0.00000898
    10          0.00000912
    20          0.00000956
    30          0.00001036
    40          0.00001171
    50          0.00001395
    60          0.00001792
    70          0.00002619
    80          0.00005156

ラスタ データの緯度の範囲が大きくなるにつれ、結果が概算になることに注意してください。

関連トピック

7/28/2014