World Elevation サービスとは

ベータ版利用上の注意:World Elevation サービスにアクセスするには、ArcGIS Online サブスクリプションを使用した認証が必要です。ベータ期間中はクレジットは必要ありません。
World Elevation サービスは、世界規模でコレクションしたマルチ解像度、マルチソースの標高データ、またはデジタル テレイン モデル(DTM)へのオンライン アクセスを提供します。このコレクションは、解像度が 200 m 以上 3 m 未満のデータを含みます。このサービスは、デスクトップや Web アプリケーションが、標高値や派生プロダクトへアクセスするための単一のソースを提供します。
デスクトップや Web アプリケーションで、次の方法で使用することができます。
- 視覚化用または解析用
- たとえば陰影起伏や傾斜方向といった情報レイヤとして使用
- 画像のオルソ補正
- 解析モデルや他のジオプロセシング タスクのデータ ソース
- ローカルなデータの取得
ビジュアライゼーション
World Elevation サービスは、他のレイヤにコンテキストを提供する目的で ArcMap 内で使用できる、DTM から取得した複数の製品を提供します。これらは、陰影起伏、陰影段彩、傾斜角マップ、および傾斜方向マップです。これらはすでに Web での表示用に最適化されているので、他の Web アプリケーションにもお勧めします。ただし、(実際の標高値ではなく)DTM の RGB レンダリングなので、解析には適していません。
ソース DTM に対するこれらの製品の利点の 1 つは、負荷が低く、高速に表示されることです。たとえば、陰影起伏イメージ サービスは、DTM(32 ビット)に比べてビット深度が小さく(8 ビット)なっています。そのため、イメージ サービスを画像処理のためでなく視覚化のために使う場合、小さなビット深度のデータを転送する方が速いです。また、ソース標高データを転送する場合は、アプリケーションでそのデータを処理して陰影起伏レイヤを作成する必要があるので、表示にはさらに時間がかかります。
グレースケール陰影起伏は、地表面を定義する DTM から生成されます。高度は海水面を 0 とした海抜です。DTM から生成される陰影段彩もあります。
|
|
|
分析用
World Elevation サービスは、分析用、およびオルソ幾何補正用のレイヤも提供します。分析用のサービスは、DTM、傾斜角単位、傾斜角パーセント、および傾斜方向を含みます。

これらのイメージ サービスをジオプロセシング ツールで使用する場合、範囲やバンド数といった、イメージ サービスのいくつかのプロパティを定義するために[Image Server レイヤの作成(Make Image Server Layer)] ツール を使います。出力レイヤのサイズは 4,000 x 4,000 ピクセルに限定されます。詳細は、「ジオプロセシング ツールでのモザイク データセットとイメージ サービスの使用」をご参照ください。
イメージ サービス
これらのイメージ サービスはArcGIS Online で利用できます。テレイン サービスに接続してから、他の標高ベース プロダクトを出力するサーバのラスタ関数のいずれかを選択すると、これらのサービスにアクセスできます。これらのプロダクトはリアルタイムで生成されるので、出力はすぐに表示されます。詳細については、ArcGIS Online の標高レイヤ グループ をご参照ください。
名前 |
説明 |
視覚化用 |
分析用 |
---|---|---|---|
Terrain |
地表面を定義するデジタル テレイン モデル(DTM)。高度は海水面を 0 とした海抜です。これは基本サービスであり、他のすべてのサービスはここから生成されます。 |
不可 |
可 |
Grayscale Hillshade |
DTM から生成される陰影起伏であり、太陽方位が 315 度で太陽高度が 45 度になります。 |
可 |
不可 |
Tinted Hillshade |
DTM から生成されたグレースケール陰影起伏。 |
可 |
不可 |
Aspect Map |
DTM から生成される傾斜方向。傾斜角をもつ地形の下り方向は、北向きから時計回りに緑、青、赤そして黄色で示されます。 |
可 |
不可 |
Aspect |
傾斜角の視覚化。値は傾斜地形の下り方向を 0 から 360 度で表します。 |
不可 |
可 |
Slope Map |
傾斜角の視覚化。水平から急傾斜までを示す色(灰色、黄色、赤褐色の順)でレンダリングします。 |
可 |
不可 |
Slope Degrees |
値は傾斜地形の下り傾斜角を 0 から 90 度で表します。 |
不可 |
可 |
Slope Percent |
傾斜率による計測。値は傾斜地形の下り傾斜角を 0 から 1000 度で表します。 |
不可 |
可 |
ソース
標高データのソースは一般利用に最適な標高データから構成されています。以下のテーブルに、World Elevation サービスにデータを提供しているソースのリストを示します。
もし提供したいデータがあれば、worldelevation@esri.com までご連絡ください。
ソース |
データ |
推定セル サイズ(m) |
---|---|---|
www.usgs.gov |
NED 2、1、1/3、1/9 Arc Second DEM |
62–3.1 |
www.usgs.gov www.cgiar-csi.org www.nasa.gov |
SRTM DEM |
93 |
www.usgs.gov |
GMTED DEM |
232 |