ArcMap でモザイク データセット レイヤを使用する場合のレイヤのタイプ
ArcMap にモザイク データセットを追加すると、モザイク データセットはモザイク レイヤとして追加され、少なくとも [境界線]、[フットプリント]、[イメージ] の 3 つのレイヤを含む特殊なグループ レイヤとしてコンテンツ ウィンドウに表示されます。モザイク データセットを ArcGlobe に追加した場合は、1 つのみのレイヤ(ラスタ レイヤ)として表示されます。
上の図のようにコンテンツ ウィンドウのコンテンツを表示するには、コンテンツ ウィンドウで [描画順にリスト] ボタン をクリックします。
これらの各レイヤには、固有のレイヤ プロパティと、モザイク データセットの操作方法に応じたショートカット メニュー オプションが設定されます。ArcMap でモザイク レイヤを右クリックすると、ショートカット メニュー オプションが表示されます。次のようなモザイク レイヤに固有のオプションがあります。
- 開く
- 属性テーブル - ピクセル サイズ、ソース名、さまざまなメタデータなどの個々の情報を含む、モザイク データセット内のすべてのラスタ アイテムを示すテーブル
- ラスタ タイプ テーブル - モザイク データセットで使用される各ラスタ タイプを示すテーブル
- レベル テーブル - モザイク データセットのセル サイズ レベル テーブルを開きます。
- ログ テーブル - モザイク データセットに実行されたプロセス(ラスタの追加、セル サイズの範囲の計算、概観図の構築など)とその所要時間を示すテーブル
- データ
- モザイク データセット パスの修正 - モザイク データセット内で使用されるラスタ データへのパスを変更することができるダイアログ ボックスが開きます。
- モザイク データセットの分析 - 一般に知られているエラーと警告を検索することでモザイク データセットを調べるための [モザイク データセットの分析(Analyze Mosaic Dataset)] ツールが開き、最適化するためのヒントを提供します。
- 解析結果を表示 - [準備] ウィンドウが開き、[モザイク データセットの分析(Analyze Mosaic Dataset)] ツールがモザイク データセット上で実行されている場合に解析結果を表示します。
縮尺に関わらずレイヤを表示するかどうかなど、モザイク レイヤ固有のプロパティにアクセスしたり、時間設定にアクセスしたり、フィルタ設定を作成することもできます。
[境界線] レイヤには、モザイク データセットの境界が表示されます。デフォルトでは、境界は、モザイク データセットに含まれるすべてのラスタ データセットの範囲を表し、フットプリントによって定義されます。境界を変更すれば、モザイク データセットのモザイク化画像の範囲を狭めることができます。
[フットプリント] レイヤには、概観図などのモザイク データセット内の各ラスタのフットプリントが表示されます。[フットプリント] レイヤから、モザイク データセットの属性テーブルを開くことができます。このテーブルには、モザイク データセット内のすべてのラスタと、そのプロパティの多く(モザイクした画像内のラスタの表示に使用される最小ピクセル サイズや最大ピクセル サイズなど)を含むリストが表示されます。これには、一般にメタデータから抽出され、モザイク データセットの検索に使用できる追加のフィールド(取得日など)が含まれる場合もあります。
[イメージ] レイヤは、ラスタ レイヤに類似したモザイク画像のレンダリングを制御します。ストレッチ、RGB バンドの組み合わせ、リサンプリング、モザイク手法などの表示プロパティを変更することができます。
コンテンツ ウィンドウにすべてのレイヤを表示したくない場合は、グループの最上位レベルで [折りたたみ] ボタン をクリックしてグループ レイヤを折りたたむことができます。ArcMap にモザイク データセットを追加するときに、折りたたんだ状態をデフォルトにするには、メイン メニューで [カスタマイズ] をクリックし、[ArcMap オプション] をクリックします。[ArcMap オプション] ダイアログ ボックスで、[ラスタ] タブ → [モザイク データセット] タブの順にクリックし、[新しく追加したモザイク レイヤを展開] をオフにします。このタブには、[境界線]、[フットプリント]、[イメージ] のレイヤがデフォルトで表示(展開)されるようにする追加オプションがあります。[展開] ボタン をクリックすると、モザイク データセット レイヤまたは他のサブレイヤを常に展開することができます。
モザイク データセットにシームラインが作成または追加されている場合は、[シームライン] レイヤが存在します。シームラインは、ラスタがまとめてモザイクされる方法を制御する(フットプリント以外の)もう 1 つのオプションです。[シームライン] モザイク手法を使用する場合は、画像内を移動しても、[中心に最も近い] などのモザイク手法を使用する場合に生じるような、モザイク画像の表示上の変化はありません。さらに、シームラインを作成する場合は、継ぎ目(シーム)に沿って建物が存在すると、撮影アングルの違いが目立ちます。そうならないようにシームを建物から離したり、継ぎ目が目立たないよう混沌とした場所にシームを置いたりすることで、モザイクを最適化できます。
モザイク データセットは、ArcGIS ライセンス レベルで表示できますが、モザイク データセットを編集または作成するには、ArcGIS for Desktop Standard または ArcGIS for Desktop Advanced ライセンスが必要です。