Network Analyst ツールボックスの新機能
10.1 における Network Analyst ツールボックスには、複数の新しいツールとサーバ ツールセットが含まれます。合計で 5 つのツールが追加されました。2 つのツールは、新しいライブ交通量機能をサポートするために追加されました。もう 2 つのツールは、到達圏や配車ルートのネットワーク解析サービスを簡単に設定および公開するために追加されました。残りの 1 つのツールである [通過したソース フィーチャのコピー(Copy Traversed Source Features)] は、ネットワーク解析で通過したネットワーク データセットのソース フィーチャを簡単に抽出するために追加されました。
ツールセットの変更内容
- サーバ ツールセット: この新しいツールセットには、配車ルートを解析したり、到達圏を作成するための Web サービスの作成を容易にするツールが含まれています。また、データ プロバイダの Web サービスからライブ交通量データをダウンロードするためのツールも含まれています。
新規ツール
ツールセット | ツール | 説明 |
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サーバ ツールセット(新規) | 到達圏ネットワーク解析レイヤを作成し、解析プロパティを設定し、解析を実行します。このツールは、Web 上で到達圏のジオプロセシング サービスを設定する場合に最適です。到達圏ネットワークは、1 つ以上の施設から、指定した距離または移動時間内でアクセスできる道路をすべて含む領域です。 | |
配車ルート(VRP)ネットワーク解析レイヤを作成し、解析のプロパティを設定し、解析を実行します。配車ルート(VRP)Web サービスの設定に最適です。配車ルート解析レイヤは、複数の車両について、最適なルートを検索します。 | ||
Downloads live traffic data from a web service and stores it in a dynamic traffic format (DTF) file, which is a file that network datasets can read for live-traffic analysis and display. | ||
Web サービスから取得したライブ交通インシデント データを含むポイント フィーチャクラスを作成します。交通インシデントには、交通事故や道路工事などが含まれます。 | ||
Network Analysis ツールセット | 2 つのフィーチャクラスと 1 つのテーブルを作成し、それらをすべて使用して、ネットワーク解析レイヤの解析中に通過したエッジ、ジャンクション、およびターンに関する情報を格納します。 |
機能強化されたツール
ツール | 改善点 |
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オプションで、ネットワーク階層を使用して到達圏を解析できるようになりました。 | |
新しい解析タイプ [カバー容量の最大化] を使用して、ロケーション-アロケーション解析を実行します。 施設のプロパティに [容量] が加えられ、施設に割り当て可能な需要を制限できるようになりました。これによって、生徒または患者の収容能力や他の制限を考慮して、新しい学校や病院の最適地を選択する場合などの計算が複雑な問題を解決できるようになります。 また、ロケーション-アロケーションを使用すると、新しい施設を選択することなく、既存の施設に需要を割り当てることができます。 | |
ArcGIS 10 では、ルートおよび配車ルート解析レイヤのみが時間を考慮した解析をサポートしていました。10.1 では、他のすべてのネットワーク解析レイヤが、同様に交通量データをサポートするよう機能強化されています。 | |
解析の実行(Solve) | ジオメトリの単純化によって、頂点の数を減らし、地理データの転送および描画を高速にすることができます。これは特に、サーバ環境で作業する際に有益です。10.1 を使用すると、ネットワーク解析レイヤを解析して、出力を単純化できます。 |
選択する言語に対応したルート案内が生成できます。 |
廃止されたツール
ArcGIS 10.1 では、[データセットのアップグレード(Upgrade Dataset)] が、[ネットワークのアップグレード(Upgrade Network)] ツールと、固有のデータセット タイプ別になっていた他の同様のアップグレード ツールに代わるものとして導入されました。ネットワーク データセットを最新の ArcGIS バージョンにアップグレードして、新しい機能を利用する必要がある場合は、[データセットのアップグレード(Upgrade Dataset)] を使用してください。([ネットワークのアップグレード(Upgrade Network)] を参照する既存のスクリプトまたはモデルを再作成する必要はありません。これらは、引き続き機能します。)