タイルをキャッシュに追加する方法
このトピックでは、タイルをキャッシュに追加する方法について説明します。「キャッシュ作成の基本手順」よりも詳細に説明します。
タイルをキャッシュに追加するには、次のような方法があります。
- サービスの公開時にキャッシュを自動的に構築する。
- サービスを公開した後、[マップ サービス キャッシュのタイルを管理（Manage Map Server Cache Tiles）] ツールを使用してキャッシュを手動で構築する。
- ユーザが最初にタイルにアクセスしたときに、タイルをオンデマンドで構築する。
小さいキャッシュは、サービスを公開したときに 1 回の試行で構築できます。大きいキャッシュはさらに計画が必要で、キャッシュ ツールを手動で実行したり、オンデマンドで複数のタイルを埋めたりする必要がある場合があります。「マップ キャッシュのタイルを作成する方法」をご参照ください。
サービスの公開時にキャッシュを自動的に構築する
ArcGIS for Desktop の [サービス エディタ] ダイアログ ボックスで、初めてサービスのプロパティを定義するときは、サービスの公開時にキャッシュが自動的に構築されるように選択できます。これを行うには、[キャッシュ] タブをクリックし、[サービスの公開時にキャッシュを自動的に構築します] をクリックします。キャッシュが、小さい範囲（都市や国など）を対象としている場合のみ、または小さい縮尺を選択している場合のみ、これをクリックすることをお勧めします。[キャッシュ サイズの計算] ボタンをクリックして、キャッシュの予想サイズを確認できます。
公開時にキャッシュが自動的に構築されるように選択した場合、キャッシュ ジョブがサーバに送信され、ArcMap で作業を安全に続けることができます。また、ジョブの完了を待機中に ArcMap を閉じることもできます。[マップ サービス キャッシュのタイルを管理（Manage Map Server Cache Tiles）] ツールで完了メッセージが表示されても、キャッシュはサーバ上でまだ構築されています。キャッシュの進行状況を確認する最適な方法は、カタログ ツリーでサービスを右クリックし、[キャッシュ ステータスの表示] をクリックすることです。
公開時に作成されなかったタイルは、[マップ サービス キャッシュのタイルを管理（Manage Map Server Cache Tiles）] ツールまたはオンデマンド キャッシュを使用して後で構築できます。
サービスの公開後にキャッシュを手動で構築する
サービスの公開後にキャッシュを手動で構築するように選択した場合は、[サーバ] ツールボックスの [マップ サービス キャッシュのタイルを管理（Manage Map Server Cache Tiles）] ツールを使用します。このツールを使用して、キャッシュ内でタイルを作成、削除、更新することができます。ツールにアクセスするには、以下の手順に従います。
- ArcGIS for Desktop の ArcCatalog またはカタログ ウィンドウで [GIS Servers] ノードを展開します。
- ArcGIS for Server への接続で、タイルを作成するサービスを探します。
- サービスを右クリックし、[キャッシュの管理] → [タイルの管理] の順に選択します。このオプションを使用できるのは、[サービス エディタ] を使用し、キャッシュのタイルを使ってサービスを描画することを指定した場合だけです。
- 必要なパラメータを指定し、ツールを起動します。ツールの各パラメータの意味を知りたい場合は、[ヘルプを表示] ボタンをクリックし、ヘルプを表示したいパラメータをクリックします。
注意:キャッシュ ツールを Manager から起動することはできません。
上記の方法でツールにアクセスすると、パラメータのほとんどはマップ サービスからツールが読み取った値で自動的に設定されます。[ジオプロセシング] メニューからツールにアクセスする場合は、キャッシュしたいサービスを指定する必要があります。そのために、サービスをカタログ ツリーからツールの最初のパラメータにドラッグします。そうすると、残りのプロパティのほとんどにデフォルト値が入力されます。
どのような方法でツールを開いたとしても、[更新方法] パラメータだけは手動で設定する必要があります。キャッシュを最初に構築している場合は、[すべてのタイルを再構築（Recreate All Tiles）] を選択します。キャッシュを更新している場合に使用する設定のガイドラインについては、「マップ キャッシュの更新」をご参照ください。
サービス名と更新方法を指定した後は、キャッシュの作成を開始するか、デフォルト設定の一部を変更することができます。[ジョブの完了を待機] をオフにすると、サーバがタイルを構築しているときに ArcMap を閉じることができます。カタログ ツリーでサービスを右クリックし、[キャッシュ ステータスの表示] をクリックして、後でキャッシュのステータスを確認できます。
レガシー:前のバージョンの ArcGIS では、キャッシュするデータ フレームを選択できました。ArcGIS 10.1 では、アクティブ データ フレームだけをキャッシュの対象にします。前のバージョンでは、タイル スキーマを構成するとき、またはキャッシュ ツールを実行するときにアンチエイリアス プロパティを設定することも可能でした。ArcGIS 10.1 では、サービス エディタで選択したマップ サービスのアンチエイリアスの設定が自動的にキャッシュに適用されます。
オンデマンド キャッシュ
マップのキャッシュされていないエリアにエンド ユーザが移動したときにタイルが作成されるように、キャッシュを構成できます。このようなオンデマンド キャッシュの事例は、キャッシュを完全に実行する時間やディスク領域がない、マップのあまりアクセスされないエリアを表示する手段として使用する必要があります。オンデマンド キャッシュの設定と使用の方法については、「オンデマンドでのマップ キャッシュ」をご参照ください。