対話形式での競合の解決
このトピックは、ArcGIS for Desktop Standard および ArcGIS for Desktop Advanced にのみ該当します。
リコンサイルの際に編集バージョンとターゲット バージョン間で競合(コンフリクト)が発生した場合には、[競合] ダイアログ ボックスでこれらの競合を解決することができます。[コンフリクト解決] ダイアログ ボックスが表示されるのは、編集オプションを [自動的に変更を保存しない] または [競合がない場合のみ、自動的に変更を保存] に設定している場合に限られます。
競合を解決する際には、フィーチャおよび属性のバージョン編集におけるどの状態を採用するかについて決定します。
競合は複数のレベルで解決することができます。
- フィールド レベル(属性) ─ データの編集バージョンで採用する特定の属性値の状態(値)を選択します。これらの変更は特定のフィールド(複数可)に適用されます。
たとえば、消火栓フィーチャクラスの消火栓(ObjectID:1297)の Color フィールドの値に、共通の上位バージョンでは赤、リコンサイル前バージョンでは黄色、コンフリクト バージョンではオレンジというように各バージョンで競合(コンフリクト)が発生している場合は、編集バージョンにおいて採用する Color フィールドの属性値を [コンフリクト解決] ダイアログ ボックスを使用して選択します。フィールド名は、[コンフリクト解決] ダイアログ ボックスの属性情報セクションの [プロパティ] 列に表示されます。
詳細については、「対話形式によるフィールド レベルでの競合の解決」を参照してください。
- 行レベル(個々のフィーチャ) ─ テーブルの行は、たとえば消火栓フィーチャクラスの ObjectID が 1297 である 1 つのポイントなど、1 つのフィーチャを表します。
行レベルでの競合解決は、採用されたフィーチャの状態がそのフィーチャのすべての競合に適用されることを意味します。したがって、消火栓フィーチャクラスの ObjectID1297 のフィーチャの Color フィールドと Shape フィールドの両方に競合がある場合は、編集バージョンにおいて採用されたフィーチャの状態によって、Color フィールドと Shape フィールドの属性値が置換されます。
詳細については、「対話形式による行レベルでの競合の解決」を参照してください。
- クラス レベル(フィーチャクラス全体)─ フィーチャクラスは、[コンフリクト解決] ダイアログ ボックスの [コンフリクト] リストに表示されます。このリストには、フィーチャクラスの名前が表示されます。
クラス レベルでの競合解決は、編集バージョンにおいて採用されたフィーチャクラスの状態が、そのフィーチャクラスにおいて競合しているすべてのフィーチャと属性に適用されることを意味します。たとえば、消火栓フィーチャクラスのコンフリクト バージョンを使用して編集バージョンを置換することにした場合、消火栓フィーチャクラスのすべての競合がコンフリクト バージョンの属性値で置換されます。
詳細については、「対話形式によるクラス レベルでの競合の解決」を参照してください。
- ルート レベル(特定のリコンサイル処理におけるすべてのフィーチャクラス)─ [コンフリクト解決] ダイアログ ボックスのルート レベルは、[コンフリクト] リストの最上位レベルです。
ルート レベルで競合を解決する場合は、リコンサイル プロセスで検出されたすべての競合が同じバージョンの状態を使って解決されます。たとえば、ルート レベルでリコンサイル前バージョンでの置換を選択した場合は、リストのすべてのフィーチャクラスに含まれるすべての競合がリコンサイル前バージョンの属性値によって置換されます。
詳細については、「対話形式によるルート レベルでの競合の解決」を参照してください。
競合解決による変更は、ターゲット バージョンへ自動的には保存されません。変更を保存するには、ターゲット バージョンに変更内容をポストします。