複数の Ubuntu コンピュータのサイトへのサービス パックの適用
このトピックでは、Amazon Web Services 上で実行している複数の Ubuntu コンピュータの ArcGIS Server サイトに、サービス パックを適用する方法について説明します。このトピックでの複数コンピュータのサイトとは、GIS サーバ コンポーネントを実行している EC2 インスタンスが複数あるサイトを指します。
サイトをアップグレードするには、サービス パックを 2 台のコンピュータに適用し、それらのコンピュータで作成したテンプレートから、最終的にアップグレードしたサイトを立ち上げます。
ダウンタイムを最小限に抑えるために、サイト テンプレートを使用して作成したサイトのコピー上にサービス パックを適用することをお勧めします。以下の手順 2 では、そのための手順を説明します。サービス パックを適用したら、アップグレードしたサイトにトラフィックをリダイレクトできます。
複数コンピュータのサイトを最新のサービス パックにアップグレードするには、次の手順に従います。これらの手順を実行している間は、サイトを停止しないでください。
以下の手順を実行しない場合は、最新バージョンの Cloud Builder を使用して新しいサイトを立ち上げ、そこにデータ、サービス、アプリケーションを再配置できます。
- 適用するサービス パックに対応するバージョンの ArcGIS Server Cloud Builder on Amazon Web Services をインストールします。このとき、古いバージョンの Cloud Builder を使用してサイトにアクセスすることはできませんので注意してください。
- アップグレード中のダウンタイムを最小限に抑える場合は、Cloud Builder を使用してサイトのテンプレートを作成します。その後、テンプレートから新しいサイトを立ち上げます。
このサイトを立ち上げるときは、GIS サーバ コンポーネントを実行する EC2 インスタンスが 2 つあるように構成します。つまり、[インスタンス数] プロパティを 2 に設定し、[オートスケールを有効化] をオフにします。
サービス パックは、このサイトのコピーに適用します。サイトが使用できるようになったら、受信トラフィックをアップグレードしたサイトに切り替えることができます。
- 上記の手順 2 を実行しなかった場合は、EC2 インスタンスを 2 つ含むように Cloud Builder でサイトを編集します。つまり、[インスタンス数] プロパティ 2 に設定し、[オートスケールを有効化] をオフにします。
- ArcGIS for Server のサービス パックをダウンロードします。
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まず、ArcGIS Server 構成ストアとサーバ ディレクトリを含む EC2 インスタンスに、arcgis ユーザでログインします。このインスタンスには、AWS Management Console 内で SITEHOST の印が付いています。
インスタンスにログインするには、サイトのセキュリティ グループで SSH ポートを開いておく必要があるので注意してください。
- サービス パックの *.tar ファイルを SITEHOST インスタンスにコピーするか、FTP 転送します。
- サービス パックのセットアップの圧縮を解除します。
- インストールを実行します。
./Setup
- サイトの 2 台目のコンピュータに arcgis ユーザとしてログインします。
- サービス パックのインストール ファイルを 2 台目のインスタンスにコピーするか、FTP 転送します。
- 手順 7 と 8 を繰り返して、ArcGIS for Server のサービス パックをインストールします。
- SITEHOST または EGDBHOST 上に PostgreSQL データベース クラスタがある場合は、ジオデータベースをアップグレードします。詳細については、「ArcGIS Server for Amazon Web Services での PostgreSQL のジオデータベースのアップグレード」をご参照ください。
- アップグレードしたサイトをテストおよび構成します。正常に動作することを確認します。
サイトを現在の状態のままにしておくと、Cloud Builder を使用してサイトを次回停止したときに、2 番目の EC2 インスタンスは失われてしまいます。そのため、作業内容をテンプレートとして保持し、必要数のインスタンスでサイトを立ち上げるには、次の手順を実行します。
- Cloud Builder を使用して、新たにアップグレードしたサイトからテンプレートを作成します。
- 前の手順で作成したテンプレートを使用して、必要数の EC2 インスタンスとオートスケール ルールでサイトを立ち上げます。
- 元のサイト上のジオデータ サービスにデータを複製していた場合は、複製先を新しいサイト上のジオデータ サービスに変更する必要があります。
- 元のサイトに複製したデータを含む *.mxd ファイルの 1 つを開きます。
- カタログ ウィンドウの [GIS Servers] ノードの下に、新しいサイトへの接続を作成します。
- [分散ジオデータベース] ツールバーの [レプリカの管理] ボタンをクリックします。
レプリカ マネージャが開きます。
- 新しいサイトを指定する必要があるリスト内のレプリカを右クリックして、[プロパティ] をクリックします。
- [相対レプリカ接続] の横にある [開く] ボタンをクリックします。
- 新しいサイトに移動し、ジオデータ サービスを選択してから、[開く] をクリックします。
- [OK] をクリックして変更内容を適用し、[レプリカ プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
- レプリカ マネージャを閉じます。
- ジオデータ サービスを再起動します。
元の ArcGIS Server for Amazon Web Services サイト内のジオデータベースに含まれる、作成したすべてのレプリカに対して、これらの手順を繰り返します。
- 組織のアドレス マッピングをアップグレードしたサイトの URL に切り替えます。アプリケーションがサイトの URL を直接参照している場合、アプリケーション内にあるすべての URL を更新して、新しい ELB(Elastic Load Balancer)のアドレスにする必要があります。ELB のアドレスは、Cloud Builder のサイト詳細のリストにある [Manager の URL] で確認できます。
アップグレードしたサイトが正常に動作することを確認したら、元のサイトは削除できます。手順 2 および 11 を実行した場合は、作成したテンプレートを削除できます。