単一コンピュータのサイトへのサービス パックの適用

サービス パックを EC2 インスタンス上にダウンロードして、それを ArcGIS Server および ArcGIS Desktop に直接適用することができます。

ダウンタイムを最小限に抑えるために、サイト テンプレートを使用して、サイトのコピー上にサービス パックを適用することをお勧めします。以下の手順 2 では、そのための手順を説明します。サービス パックを適用したら、アップグレードしたサイトにトラフィックをリダイレクトできます。

今後もサイトが単一コンピュータであることが確実な場合のみ、次の手順でサイトをアップグレードしてください。サイトを拡張して複数の GIS サーバを使用する可能性がある場合は、別のトピックで説明しているように、サービス パックを 2 つのインスタンスに適用し、サイト テンプレートを作成してから、最終的にアップグレードしたサイトを立ち上げる必要があります。

手順:

1. 適用するサービス パックに対応するバージョンの ArcGIS Server Cloud Builder on Amazon Web Services をインストールします。このとき、古いバージョンの Cloud Builder を使用してサイトにアクセスすることはできませんので注意してください。
2. アップグレード中のダウンタイムを最小限に抑え、別のインスタンス上でアップグレードをテストする場合は、ArcGIS Server Cloud Builder on Amazon Web Services を使用して、サイトのテンプレートを作成します。その後、テンプレートから新しいサイトを立ち上げます。

   サービス パックは、このサイトのコピーに適用します。サイトが使用できるようになったら、受信トラフィックをアップグレードしたサイトに切り替えることができます。

3. ArcGIS for Desktop、ArcGIS for Server、および必要な場合は ArcGIS Web Adaptor のサービス パックをダウンロードします。サービス パックは、EC2 インスタンス上に直接ダウンロードすることも、別のコンピュータのインスタンス上にコピーすることもできます。
4. ArcGIS Server アカウントのパスワードを既知の値に設定します。デフォルトでは、このパスワードはランダムですが、サービス パックを適用するときにパスワードを入力する必要があります。Windows でパスワードを設定するには、次の手順に従います。
   1. [管理ツール] → [コンピューターの管理] → [ユーザーとグループ] の順に開きます。
   2. [arcgis] という名前の ArcGIS Server アカウントを右クリックし、[パスワードの設定] をクリックします。アカウントの新しいパスワードを入力します。
   3. [管理ツール] → [サービス] の順に開きます。
   4. [ArcGIS Server] サービスを右クリックして、[プロパティ] をクリックします。
   5. [ログオン] タブをクリックし、[パスワード] と [パスワードの確認] テキスト ボックスに、ArcGIS Server アカウントの新しいパスワードを入力します。次に、[OK] をクリックします。
   6. [ArcGIS Server] サービスを右クリックして、[再起動] をクリックします。
5. サービス パックを ArcGIS for Desktop、ArcGIS for Server、ArcGIS Web Adaptor の順番でインストールします。サービス パックのインストールの詳細については、インストール ガイドや Esri のサポート Web サイトをご参照ください。
6. サイトに PostgreSQL データベース クラスタがある場合は、ジオデータベースをアップグレードします。詳細については、「ArcGIS Server for Amazon Web Services での PostgreSQL のジオデータベースのアップグレード」をご参照ください。
7. 手順 2 を実行してテンプレートからサイトを立ち上げた場合は、組織のアドレス マッピングをアップグレードしたサイトの URL に切り替えます。アプリケーションがサイトの URL を直接参照している場合、アプリケーション内にあるすべての URL を更新して、新しい ELB（Elastic Load Balancer）のアドレスにする必要があります。ELB のアドレスは、Cloud Builder のサイト詳細のリストにある [Manager の URL] で確認できます。

   アップグレードしたサイトが正常に動作することを確認したら、元のサイトは削除できます。手順 2 を実行した場合は、作成したテンプレートを削除できます。