ArcGIS Help 10.1 - 画像解析ウィンドウ:[処理] セクション

画像解析ウィンドウの [処理] セクションでは、複雑な画像処理や解析手法を、ArcMap のイメージおよびラスタデータのレイヤに簡単に適用できます。これらのツールは、クリップ、正規化差植生指数（NDVI）の作成、モザイク、エクスポートなどの処理をワンクリックで適用するオプションを提供しています。画像解析ウィンドウのツールはウィンドウ内で選択したレイヤに対応しており、処理に対して適切な入力が選択された場合のみアクティブになります。複数のレイヤを選択可能で、ツールを使用して各レイヤに処理や解析を適用すると、コンテンツウィンドウにテンポラリレイヤが作成されます。

処理は、ラスタ、モザイクデータセット、イメージサービス、または WCS レイヤにリアルタイムに適用されます。元のデータは変更されずに残り、処理結果が新しいテンポラリレイヤとしてデータフレームに追加されます。これは、関数を使用してデータを処理する新規の一時ラスタレイヤが、すべての処理ツールから出力されるからです。処理が永続的に適用される別のデータファイルを作成する（作成には時間がかかることがあります）代わりに、関数によって処理を迅速にリアルタイムで適用できます。テンポラリレイヤ内のデータセットを保存する場合は、ラスタデータセットをエクスポートするか、レイヤファイルを保存します。

次に、画像解析ウィンドウの図を示します。

画像解析ウィンドウのボタンとそれらの機能

ボタン	名前	機能
	クリップ	表示範囲か、選択したポリゴングラフィックまたはフィーチャを使用して、イメージまたはラスタデータセットの一部を切り抜いて、テンポラリレイヤを作成します。
	マスク	表示範囲か、選択したポリゴングラフィックまたはフィーチャを使用して、NoData のエリアを定義して、テンポラリレイヤを作成します。
	コンポジットバンド	レイヤを結合してテンポラリマルチバンドレイヤを作成できます。
	NDVI	マルチスペクトルイメージまたは 2 つの選択したレイヤから正規化差植生指数（NDVI）を算出して、テンポラリレイヤを出力します。
	カラーマップから RGB に変換	カラーマップレイヤを 3 バンド（RGB）のテンポラリレイヤに変換します。
	差異	ピクセル間の比較を使用して、2 つのレイヤ間の変更を計算して、テンポラリレイヤを出力します。
	パンシャープン	パンシャープンされたマルチスペクトルデータのテンポラリレイヤを作成します。
	オルソ幾何補正	オルソ幾何補正されたデータのテンポラリレイヤを作成します。
	エクスポート	ArcGIS の [ラスタデータのエクスポート] ダイアログボックスを開き、テンポラリレイヤをラスタデータセットとして保存します。
	関数エディタ	ラスタ関数エディタを開き、関数を追加、編集、削除できます。
	陰影起伏	選択した標高ラスタデータセットに色付きの陰影を持つレリーフを適用して、テンポラリレイヤを出力します。
	モザイク	複数のレイヤをモザイク化することで、テンポラリレイヤを生成します。モザイク手法はドロップダウンリストから選択します。
	フィルタ	いくつかのタイプのフィルタを適用してテンポラリレイヤを生成します。エッジを鮮明にしたり、ぼやけさせたり、強化する機能や、その他のカーネルベースのイメージ強調機能が含まれます。