連続ラスタ データセットの描画

ストレッチ レンダリングでは、連続ラスタのセル値をカラー ランプのグラデーションを使用して表示します。このレンダリングを使用して、画像、航空写真、標高モデルなどに含まれる単一のバンドまたは連続データを表示できます。

レイヤのプロパティにアクセスするか、[画像解析] ウィンドウを使用して、このレンダリングを変更できます。

注意注意:

ストレッチ レンダリングは、統計情報を使用してストレッチを適用します。統計情報を含むラスタ データセットを表示する場合は、この統計情報が使用されます。ラスタ データセットに統計情報がない場合は、データのサブセットから統計情報が生成されます(ただし、表示目的のみ)。すべてのセル値を考慮に入れてラスタ データセットのレンダリングを行うには、ラスタ データセットに統計情報が必要です。

統計情報の計算の詳細

すべてのレンダリングで、[インポート] インポート ボタンが表示されます。このボタンをクリックして、ラスタ レイヤ ファイル(*.lyr)、または現在コンテンツ ウィンドウに表示されているラスタ レイヤからシンボルをインポートします。現在のレンダリングが、インポートされるレイヤのレンダリングと一致している必要があります。

手順:
  1. コンテンツ ウィンドウで、カラー ランプを使用して表示するラスタ レイヤを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
  2. [シンボル] タブをクリックします。
  3. [ストレッチ] をクリックします。
  4. ラスタ データセットが複数のバンドを持つ場合は、ストレッチしたいバンドを選択します。
  5. 必要に応じて、[ラベル] テキスト ボックスをクリックし、コンテンツ ウィンドウに表示するラベルを入力します。

    値とラベルは変更できます。値を変更するには、[最高/最低値を編集] チェックボックスをオンにします。これにより、使用する最低値と最高値を定義でき、ラスタ レイヤの最低値と最高値は使用されなくなります。

  6. [カラー ランプ] のドロップダウン矢印をクリックし、カラー ランプを選択します。

    必要に応じて、カラー ランプを右クリックして次の操作を行います。

    • グラフィックス ビューとテキスト ビューを切り替えます。
    • [プロパティ] を開き、カラー ランプの作成方法に関する詳細を変更します。
    • カラー ランプを保存します。

  7. 必要に応じて、[NoData 色] ボタンをクリックして、色を使用して NoData をシンボル表示します。
  8. 必要に応じて、[ストレッチ] のドロップダウン矢印をクリックし、使用するストレッチの種類をクリックします。

    なし

    ストレッチは行われません。ピクセル値は、ラスタに格納されたデータ タイプおよびビット深度での可能な最小値と最大値から、カラー ランプの先頭と末尾にマップされます。

    Esri

    統計情報とヒストグラムが解析され、改良シグモイド ストレッチが適用されます。この方式は、平均を特定するために S 字型曲線を使用し、ピクセル値が極値へストレッチされないようにします。この方式を使用すると、画像に対して全体的に適切なストレッチが適用されます。

    ヒストグラム平坦化

    ヒストグラム平坦化コントラスト ストレッチが適用されます。この方式は、密接にグループ化されたピクセル値が多数存在する場合に適しています。

    最小-最大

    計算された統計情報の最小値および最大値が、カラー ランプの最小値および最大値として使用され、その間にあるすべての値が線形に内挿されます。

    割合クリップ

    ストレッチは、上下端の指定パーセント分を除外した範囲に適用されます。ストレッチから除外する最小および最大のパーセント値を指定する必要があります。最小および最大の有効な値は 0 から 100 です。

    標準偏差

    標準偏差ストレッチが適用されます。使用する標準偏差の数に対して n 値を指定することもできます。この方式は、平均値に対するフィーチャ値のばらつきの度合いを強調するために使用され、適度に分散したデータに対して使用すると最も良い結果が得られます。

    カスタム

    [ヒストグラム] ボタンをクリックして、カスタマイズしたヒストグラム ストレッチを指定できます。ヒストグラムの内部をクリックして、グラフ線にブレークポイントを追加します。特定の値に対してストレッチを行うには、これらのブレークポイントを目的の位置に移動します。

    ヒストグラムの操作方法

    ヒストグラム仕様

    カスタマイズしたヒストグラムを格納している XML ファイルをロードできます。

  9. 必要に応じて、[ガンマ ストレッチを適用] をオンにしてガンマ値を入力します。

    ガンマ ストレッチを適用することで、画像の全体的な明るさを制御することができます。

    有効なガンマ値はゼロ以上です。ガンマ値が非常に低く設定されている場合、中間トーンは非常に暗く表示されますが、ガンマ値が非常に高く設定されている場合、中間トーンは非常に明るく表示され、ラスタ データセットが漂白されているように見えます。

    ガンマ ストレッチは、[なし]、[標準偏差]、および [最小-最大] のレンダリングのみに対して有効です。

  10. 必要に応じて、リストを下にスクロールし、[統計情報] をクリックして、データの表示を制御する統計情報を変更します。

    現在の表示範囲

    表示ビューに現在表示されているピクセルのみからの統計情報を使用します。これにより、同じようなピクセル値からなる領域でのコントラストを改善できます。

    各ラスタ データセット

    ラスタ データセット全体からの統計情報を使用します。これにより、それぞれのラスタ データセットに同じ統計情報が使用されるようになります。

    イメージ サービス

    イメージ サービス レイヤからの統計情報を使用します。

    カスタム

    指定した統計情報を使用します。

  11. 必要に応じて、[反転] チェックボックスをオンにして、カラー ランプを高から低に、およびその逆に反転します。
  12. 必要に応じて、[背景表示] チェックボックスをオンにして、定義した背景セル値に特定の色または無色(透明)を使用します。
  13. 必要に応じて、[陰影起伏効果を使用] チェックボックスをオンにして、DEM を陰影起伏として表示し、Z 値を変更します(必要な場合)。

    このオプションは、簡易的な陰影起伏のリアルタイム表現です。その他のオプションの詳細については、「陰影起伏を使用して DEM を表示」をご参照ください。

    Z 値は、変換係数(高さ単位と横方向の単位が異なる場合)、または高さ強調のどちらかです。z 係数の詳細.

  14. [OK] をクリックします。
ヒントヒント:

コンテンツ ウィンドウ内の色をクリックして、ラスタに適用される色をすばやく変更することができます。

注意注意:

ラスタ カタログの統計情報とヒストグラムは、[シンボル] タブでは生成できません。それぞれのラスタ カタログ項目に対して、[統計情報の計算のバッチ処理(Batch Calculate Statistics)] ツールを使用する必要があります。

関連トピック

9/14/2013