重複リンクの切り離しレイアウト アルゴリズムのプロパティ
[レイアウト タスク] ドロップダウン リストで [重複リンクの切り離し] スケマティック レイアウト アルゴリズムを選択した状態で、[スケマティック エディタ] ツールバーの [レイアウト アルゴリズム プロパティ] ボタン をクリックすると、関連付けられたプロパティを示す次のようなダイアログ ボックスが表示されます。
パラメータ値は、Schematics によってデフォルトで指定された値、またはアクティブなダイアグラムに関連するスケマティック ダイアグラム テンプレートのデフォルトとして、[スケマティック データセット エディタ] の [レイアウト] タブを使用してこのテンプレート用に設定された値のいずれかになります。
リンク間のオフセット パラメータ
[リンク間のオフセット] パラメータでは、このレイアウト アルゴリズムを実行した後に、2 つのスケマティック リンクを切り離す間隔を決定します。このオフセットによって、リンクの原点または端点のスケマティック ノードの間隔と、リンク上に自動的に挿入される最初と最後のブレークポイントの間隔も決まります(以下の図 3.1)。オフセットの単位は、[絶対単位] チェックボックスによって変わります。
以下の図は、[絶対単位] チェックボックスをオフにした状態で、[リンク間のオフセット] パラメータに異なる値を指定した場合の結果を示しています。図 3.2 は、初期状態のスケマティック ダイアグラムを示しています。図 3.3 は、[リンク間のオフセット] を 0.5 に設定して重複リンクの切り離しアルゴリズムを実行した場合の結果を示しています。図 3.4 は [リンク間のオフセット] を 2 に設定した場合の結果を示しています。
原点リンクを使用チェックボックス
重複リンクの切り離しレイアウト アルゴリズムは、ダイアグラムに含まれるスケマティック リンクを 2 つの異なる方法で処理します。原点ノードと端点ノードが同じ、パスも頂点の数もまったく同じで、すべての頂点が重なっている(つまり、各リンクがぴったり重なっている)スケマティック リンクを処理する方法と、原点ノードと端点ノードは同じでもリンク パスは異なるスケマティック リンクを処理する方法です。
[原点リンクを使用] チェックボックスでは、処理するリンクの種類を指定できます。
- チェックボックスがオフ(デフォルト値)になっている場合、実際に重なっているスケマティック リンクにのみこのアルゴリズムが適用されます。その場合、次のいずれかになります。
- アクティブなダイアグラムでスケマティック リンクが選択されない場合、このアルゴリズムはダイアログ全体に適用され、ダイアグラム内で実際に重なり合っているすべてのリンクが検出されて、[リンク間のオフセット] パラメータに従ってこれらのリンクが切り離されます。
- アクティブなダイアグラムでスケマティック リンクが現在選択されている場合、このアルゴリズムは選択されているリンクに適用され、重なり合ったリンクが [リンク間のオフセット] パラメータに従って切り離されます。
- [原点リンクを使用] チェックボックスがオンになっている場合、このアルゴリズムは、アクティブなダイアグラムで現在選択されているリンクにのみ適用され、そのリンクが参照リンクとみなされます。このアルゴリズムでは、参照リンクと同じ原点ノードと端点ノードを結ぶすべてのリンクが検出され、選択されているリンク上に表示されている頂点が、検出されたすべてのリンクにコピーされ、[リンク間のオフセット] パラメータに従ってこれらすべてのリンクが切り離されます。注意:
この設定でこのアルゴリズムを適用するには、アクティブなダイアグラムでスケマティック リンクが 1 つだけ選択されている必要があります。ダイアグラムで複数のリンクが選択されている場合、[レイアウト タスクの適用] ボタン は使用できません。
以下の図は、[原点リンクを使用] チェックボックスをオンにしたときと、オフにしたときの結果を示しています。図 1.1 は、スケマティック フィーチャが選択されていない、初期状態のスケマティック ダイアグラムを示しています。図 1.2 は、重複リンクの切り離しレイアウト アルゴリズムを実行した後に得られるもので、[原点リンクを使用] チェックボックスがオフの場合です。アルゴリズムはダイアグラム全体に作用しています。ダイアグラム内で実際に重なり合っているリンクが検出され、[リンク間のオフセット] パラメータに従ってこれらのリンクが切り離されています。
図 1.2 で切り離された 2 つのリンクがこのアルゴリズムを実行する前に選択されていた場合でも、これらのリンクはまったく同じように切り離されます。
絶対単位チェックボックス
デフォルトでは、[リンク間のオフセット] パラメータの値は、[スケマティック ダイアグラム プロパティ] ダイアログ ボックスの [XY 座標系] タブで指定された座標系によって決まる絶対単位で解釈されます([絶対単位] チェックボックスがオンの状態)。このパラメータ値をダイアグラム内のスケマティック ノードを表すシンボルの現在のサイズの平均を 1 とする相対単位で解釈させる場合、[絶対単位] チェックボックスをオフにします。この場合、[リンク間のオフセット] パラメータの値を 2 にすると、このアルゴリズムの実行後に 2 つのスケマティック フィーチャ リンクが切り離される間隔は、並んで配置されている 2 つのシンボルの平均サイズと等しくなります。
パラメータの指定には、絶対単位を使用するより相対単位を使用するほうが容易ですが、相対単位による指定が真の意味を持つのは、対象のダイアグラムに基準縮尺が設定されている場合に限られます。
デフォルトに戻すボタン
[デフォルトに戻す] ボタンをクリックすると、[重複リンクの切り離し] のすべてのパラメータがデフォルト値に再初期化されます。復元される値は、Schematics によってデフォルトで指定された値、またはアクティブなダイアグラムに関連するスケマティック ダイアグラム テンプレートのデフォルトとして、[スケマティック データセット エディタ] の [レイアウト] タブを使用してこのテンプレート用に設定された値のいずれかです。