統計情報の計算(Calculate Statistics) (データの管理)
サマリ
ラスタ データセットまたはモザイク データセットの統計情報を計算します。
コントラスト ストレッチの適用やデータの分類など、ラスタ データセットとモザイク データセットで特定のタスクを実行するには、統計情報が必要です。
使用法
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ArcGIS アプリケーションでは、統計情報の計算によって、ラスタ データを適切なサイズに伸縮させたりシンボル化したりして最適に表示することができます。
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統計情報の計算に使用されるラスタ データセット部分は、スキップ ファクタによって制御されます。水平方向または垂直方向のスキップ ファクタは、入力値で示されます。値が 1 のときは各ピクセルを使用し、値が 2 のときはピクセルを 1 つおきに使用します。スキップ ファクタの範囲は、1 からラスタ データセット内の列または行の数までに限定されます。
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ファイル ジオデータベースに格納されたラスタ データセットのスキップ ファクタと、ArcSDE ジオデータベースに格納されたラスタ データセットのスキップ ファクタはまったく異なります。まず、X スキップ ファクタと Y スキップ ファクタが異なる場合は、小さい方のスキップ ファクタが、X と Y の両方のスキップ ファクタに使用されます。次に、そのスキップ ファクタは、選択されたスキップ ファクタに最も適したピラミッド レベルに関連付けられます。スキップ ファクタの値がピラミッドのピクセル数と異なる場合(たとえば、スキップ ファクタが 5 で、最も近いピラミッド レベルが 4 x 4 ピクセル、つまりレベル 2 の場合)は、次のピラミッド レベル(この場合は 2)に切り下げられ、その値がスキップ ファクタとして使用されます。
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スキップ ファクタはすべてのラスタ形式で使用されるわけではありません。統計情報を計算し、スキップ ファクタを利用するラスタ形式には、TIFF、IMG、NITF、DTED、RAW、ADRG、CIB、CADRG、DIGEST、GIS、LAN、CIT、COT、ERMapper、ENVI DAT、BIL、BIP、BSQ、ジオデータベースがあります。
このツールを使用してモザイク データセットの統計情報を計算するときは、モザイク データセットに含まれるすべてのラスタではなく、モザイクされた最上面のイメージの統計情報が計算されます。
このデータセットは非常に大きくなる傾向にあるため、モザイク データセットにはスキップ ファクタを指定することを強くお勧めします。
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[除外する値] オプションを使用すると、統計情報の計算から特定の値を除外できます。NoData 値の場合、または計算を歪ませる値の場合に、値を無視することができます。
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GRID 形式および RADARSAT2 形式の統計情報の計算では、常にスキップ ファクタ 1 が使用されます。
構文
パラメータ | 説明 | データ タイプ |
in_raster_dataset |
入力ラスタ データセットまたはモザイク データセット。 | Mosaic Dataset; Mosaic Layer; Raster Dataset |
x_skip_factor (オプション) |
サンプル間の水平方向のピクセル数。 この値は、ゼロより大きく、ラスタ データセットの列数以下でなければなりません。デフォルトは 1、または最後に使用したスキップ ファクタです。 ファイル ジオデータベースに格納されたラスタ データセットのスキップ ファクタと、ArcSDE ジオデータベースに格納されたラスタ データセットのスキップ ファクタは異なります。まず、X スキップ ファクタと Y スキップ ファクタが異なる場合は、小さい方のスキップ ファクタが X と Y の両方のスキップ ファクタに使用されます。次に、そのスキップ ファクタは、選択されたスキップ ファクタに最も適したピラミッド レベルに関連付けられます。スキップ ファクタの値がピラミッド レイヤのピクセル数と異なる場合、その数値は次のピラミッド レベルに切り下げられ、その統計情報が使用されます。 | Long |
y_skip_factor (オプション) |
サンプル間の垂直方向のピクセル数。 この値は、ゼロより大きく、ラスタの行数以下でなければなりません。デフォルトは 1、または最後に使用した Y スキップ ファクタです。 ファイル ジオデータベースに格納されたラスタ データセットのスキップ ファクタと、ArcSDE ジオデータベースに格納されたラスタ データセットのスキップ ファクタは異なります。まず、X スキップ ファクタと Y スキップ ファクタが異なる場合は、小さい方のスキップ ファクタが X と Y の両方のスキップ ファクタに使用されます。次に、そのスキップ ファクタは、選択されたスキップ ファクタに最も適したピラミッド レベルに関連付けられます。スキップ ファクタの値がピラミッド レイヤのピクセル数と異なる場合、その数値は次のピラミッド レベルに切り下げられ、その統計情報が使用されます。 | Long |
ignore_values [ignore_value,...] (オプション) |
統計情報の計算に含まれないピクセル値。 デフォルトは値なし、または最後に使用した「除外する値」です。 | Long |
skip_existing (オプション) | 不足している箇所だけの統計情報を計算するか、存在している箇所のピラミッドも再生成するかを指定します。
| Boolean |
area_of_interest (オプション) |
データセット全体から統計情報を生成しないように、統計情報を計算するデータセットのエリアを表すフィーチャクラスを指定します。 | Feature Set |
コードのサンプル
これは CalculateStatistics のための Python サンプルです。
import arcpy
arcpy.CalculateStatistics_management(
"C:/data/image.tif", "5", "5", "0;255",
"SKIP_EXISTING", "c:/data/aoi.shp")
これは CalculateStatistics のための Python スクリプト サンプルです。
# Calculate Statistics for single raster dataset
import arcpy
arcpy.env.workspace = "C:/Workspace"
arcpy.CalculateStatistics_management("image.tif", "4", "6", "0;255;21")