IBM WebSphere を使用する場合の Java のデータ ソース構成

データ ソースは、データベースへの名前付き接続です。Web アプリケーション サーバ内にデータ ソースを指定して、フィーチャ サービスを ArcGIS Spatial Data Server for the Java Platform に公開する必要があります。通常、データ ソース オブジェクトは、JNDI（Java Naming and Directory Interface）API に基づいてネーミング サービスで設定されます。

ヒントヒント:

複数のデータ ソースを構成する場合は、データ ソースのプロパティを反映したデータ ソース名を使用します。たとえば、データソース名にサーバ名、データベース名、およびユーザ名などを含めます。これは、Web アプリケーション サーバ ファイルまたはコンソールでプロパティを調べることなくデータ ソースを識別するのに役立ちます。

IBM WebSphere Administration Console を使用して、データ ソースと JDBC プロバイダを作成します。

WebSphere と共にインストールされる JDBC ドライバは、ArcGIS Spatial Data Server でサポートされている jar ファイルのバージョンではない可能性があります。また、PostgreSQL JDBC ドライバは WebSphere と共にインストールされません。これらの場合は、WebSphere Application Server のルート ディレクトリに、適切な JDBC ドライバを置き、新しい JDBC プロバイダを作成する必要があります。JDBC プロバイダは、データ ソースの設定時に作成することも、データ ソースの設定前に作成することもできます。このトピックの手順では、データ ソースの設定と同時に JDBC プロバイダを作成します。

DBMS jar ファイルの追加

データベースの JDBC ドライバを WAS_INSTALL_ROOT の lib ディレクトリに置きます。

データ ソースの設定

DB2

WebSphere Administration Console を使用して、DB2 データ ソースを作成し、JDBC プロバイダを作成して、データ ソースにカスタム プロパティを設定します。

データ ソースと JDBC プロバイダの作成

次の手順は、WebSphere Administration Console で DB2 データ ソースと JDBC プロバイダを作成する方法を示しています。

手順:
  1. IBM WebSphere Administration Console に管理者ユーザとしてログインします。
  2. [Resources（リソース）] の下の [JDBC] を展開し、[Data sources（データ ソース）] をクリックします。
  3. [New（新規作成）] をクリックして新しいデータ ソースを作成します。

    [Create a data source（データ ソースの作成）] ページが開きます。

  4. データ ソースと JNDI の名前を入力します。
    注意注意:

    データ ソース名と JNDI 名の値は同じでなければなりません。ただし、JNDI 名の先頭には jdbc/ が必要です。たとえば、データ ソース名に「atoll_spdb_sdsu」と入力し、JNDI 名に「jdbc/atoll_spdb_sdsu」と入力することができます。

  5. [Setup security aliases] ページでは、セキュリティ エイリアスを設定することも、デフォルトをそのまま使用することもできます。次に、[Next] をクリックします。
  6. [次へ] をクリックします。
  7. [Create new JDBC provider（新規 JDBC プロバイダの作成）] をクリックします。
  8. [次へ] をクリックします。
  9. [Database Type] ドロップダウン リストから [DB2] を選択します。
  10. [Provider Type] で [DB2 Using IBM JCC Driver] を選択します。
  11. [Implementation type] で [Connection pool data source] を選択します。
  12. DB2 JDBC プロバイダの名前と説明を入力して、[Next] をクリックします。
  13. DB2 jar ファイルのパスと名前を入力して、$DB2_JCC_DRIVER_PATH WebSphere 変数を設定します。
  14. $DB2_JCC_DRIVER_NATIVEPATH WebSphere 変数を設定している場合、[Native library path] は空でも構いません。
  15. [次へ] をクリックします。
  16. [Driver type] の [Value] ドロップダウン リストから DB2 JDBC ドライバのバージョンを選択します。
  17. [Database name] テキスト ボックスに、データ ソースに使用するデータベースの名前を入力します。
  18. [Server name] テキスト ボックスに、DB2 がインストールされているサーバの名前を入力します。
  19. [Port number] テキスト ボックスに、データベースが通信に使用するポート番号を入力します。
  20. [Use this data source in container managed persistence (CMP)] をオンにします。
  21. [次へ] をクリックします。
  22. [Setup security aliases（セキュリティ エイリアスの設定）] ページでは、セキュリティ エイリアスを設定することも、デフォルトをそのまま使用することもできます。次に、[Next（次へ）] をクリックします。
  23. データ ソースの概要情報を確認し、[Finish（完了）] をクリックします。

データ ソースは WebSphere Administration Console のデータ ソース リストに表示されます。

カスタム プロパティの設定

データ ソースのほとんどのプロパティは、データ ソースの作成時に設定されています。ただし、WebSphere Administration Console の [Custom properties] ページで、データ ソースのユーザ名とパスワードのプロパティを設定する必要があります。

WebSphere Administration Console のデータ ソース リストから、先ほど作成したデータ ソースを開き、[Custom properties] ページを開いて、データ ソースのプロパティを定義します。

手順:
  1. データ ソースをクリックして開きます。
  2. [Additional Properties（追加設定プロパティ）] の下の [Custom properties（カスタム プロパティ）] をクリックします。

    [Custom properties（カスタム プロパティ）] ページが開きます。

    3. 接続ユーザとユーザ パスワードの値を追加する必要があります。これらは、[Configuration] タブで 1 つずつ追加します。
  3. [Preferences（基本設定）] の下の [New（新規作成）] をクリックします。

    [Configuration（構成）] タブが開きます。

  4. [Name（名前）] テキスト ボックスに 「user」と入力し、[Value（値）] テキスト ボックスにデータベース接続に使用されるデータベース ユーザ名を入力します。
  5. [Configuration（構成）] タブで [OK] をクリックし、プロパティを作成します。
  6. ステップ 3 ～ 5 を繰り返して、ユーザ パスワード用のカスタム プロパティを作成します。[Name（名前）] テキスト ボックスに 「password」と入力し、[Value（値）] テキスト ボックスにデータベース ユーザのパスワードを入力します。

Oracle

WebSphere Administration Console を使用して、Oracle データ ソースを作成し、JDBC プロバイダを作成して、データ ソースにカスタム プロパティを設定します。

データ ソースと JDBC プロバイダの作成

次の手順は、WebSphere Administration Console で Oracle データ ソースと JDBC プロバイダを作成する方法を示しています。

手順:
  1. IBM WebSphere Administration Console に管理者ユーザとしてログインします。
  2. [Resources（リソース）] の下の [JDBC] を展開し、[Data sources（データ ソース）] をクリックします。
  3. [New（新規作成）] をクリックして新しいデータ ソースを作成します。

    [Create a data source（データ ソースの作成）] ページが開きます。

  4. データ ソースと JNDI の名前を入力します。
    注意注意:

    データ ソース名と JNDI 名の値は同じでなければなりません。ただし、JNDI 名の先頭には jdbc/ が必要です。たとえば、データ ソース名に「porcupine_osid_pubu」と入力し、JNDI 名に「jdbc/porcupine_osid_pubu」と入力することができます。

  5. [次へ] をクリックします。
  6. [Create new JDBC provider（新規 JDBC プロバイダの作成）] をクリックします。
  7. [次へ] をクリックします。
  8. [Database type] ドロップダウン リストから [Oracle] を選択します。
  9. [Provider type] ドロップダウン リストから [Oracle JDBC Driver] を選択します。
  10. [Implementation type] ドロップダウン リストから [Connection pool data source] を選択します。
  11. JDBC プロバイダの名前と説明を入力して、[Next] をクリックします。
  12. Oracle JDBC ドライバのパスと名前を入力して、WebSphere $ORACLE_JDBC_DRIVER_PATH 変数を設定します。
  13. [次へ] をクリックします。
    14. URL の値が事前に設定されています。その値がデータ ソースに適切であることを確認します。
  14. [Data store helper class name] ドロップダウン リストから [Oracle11g data store helper] を選択します。
  15. [Use this data source in container managed persistence (CMP)] をオンにします。
  16. [次へ] をクリックします。
  17. [Setup security aliases（セキュリティ エイリアスの設定）] ページでは、セキュリティ エイリアスを設定することも、デフォルトをそのまま使用することもできます。次に、[Next（次へ）] をクリックします。
  18. データ ソースの概要情報を確認し、[Finish（完了）] をクリックします。

データ ソースは WebSphere Administration Console のデータ ソース リストに表示されます。

カスタム プロパティの設定

データ ソースのほとんどのプロパティは、データ ソースの作成時に設定されています。ただし、WebSphere Administration Console の [Custom properties] ページで、データ ソースのユーザ名とパスワードのプロパティを設定する必要があります。

WebSphere Administration Console のデータ ソース リストから、先ほど作成したデータ ソースを開き、[Custom properties] ページを開いて、データ ソースのプロパティを定義します。

手順:
  1. データ ソースをクリックして開きます。
  2. [Additional Properties（追加設定プロパティ）] の下の [Custom properties（カスタム プロパティ）] をクリックします。

    [Custom properties（カスタム プロパティ）] ページが開きます。

    3. 接続ユーザとユーザ パスワードの値を追加する必要があります。これらは、[Configuration] タブで 1 つずつ追加します。
  3. [Preferences（基本設定）] の下の [New（新規作成）] をクリックします。

    [Configuration（構成）] タブが開きます。

  4. [Name（名前）] テキスト ボックスに 「user」と入力し、[Value（値）] テキスト ボックスにデータベース接続に使用されるデータベース ユーザ名を入力します。
  5. [Configuration（構成）] タブで [OK] をクリックし、プロパティを作成します。
  6. ステップ 3 ～ 5 を繰り返して、ユーザ パスワード用のカスタム プロパティを作成します。[Name（名前）] テキスト ボックスに 「password」と入力し、[Value（値）] テキスト ボックスにデータベース ユーザのパスワードを入力します。

PostgreSQL

PostgreSQL は、WebSphere 上の認定された JDBC ドライバではありません。そのため、PostgreSQL データベースをポイントするようにデータ ソースを設定する場合は、ユーザ定義の JDBC プロバイダを設定する必要があります。

JDBC ドライバの環境変数の設定

まず、JDBC ドライバの変数を設定します。

手順:
  1. IBM WebSphere Administration Console に管理者ユーザとしてログインします。
  2. [Environment] → [Websphere Variables] の順に選択し、User-defined_JDBC_DRIVER_PATH 変数を見つけます。
  3. User-defined_JDBC_DRIVER_PATH 変数を WAS_INSTALL_ROOT/lib に設定します。

データ ソースと JDBC プロバイダの作成

次に、新しいデータ ソースを作成し、JDBC プロバイダを定義します。

手順:
  1. [Resources（リソース）] の下の [JDBC] を展開し、[Data sources（データ ソース）] をクリックします。
  2. [New（新規作成）] をクリックして新しいデータ ソースを作成します。

    [Create a data source（データ ソースの作成）] ページが開きます。

  3. データ ソースと JNDI の名前を入力します。
    注意注意:

    データ ソース名と JNDI 名の値は同じでなければなりません。ただし、JNDI 名の先頭には jdbc/ が必要です。たとえば、データ ソース名に「laverne_pgdb_lri2」と入力し、JNDI 名に「jdbc/laverne_pgdb_lri2」と入力することができます。

  4. [次へ] をクリックします。
  5. [Create new JDBC provider（新規 JDBC プロバイダの作成）] をクリックします。
  6. [次へ] をクリックします。
  7. [Database Type] ドロップダウン リストから [User-defined] を選択します。
  8. [Implementation class name] テキスト ボックスに「org.postgresql.ds.PGConnectionPoolDataSource」と入力します。
  9. ユーザ定義の JDBC プロバイダの名前と説明を入力して、[Next] をクリックします。
  10. WebSphere サーバ上の PostgreSQL jar ファイルのパスと名前を入力して、[Next] をクリックします。
  11. データ ソース ヘルパのクラス名を入力します。
  12. [Use this data source in container managed persistence (CMP)] をオンにして、[Next] をクリックします。
  13. [Setup security aliases（セキュリティ エイリアスの設定）] ページでは、セキュリティ エイリアスを設定することも、デフォルトをそのまま使用することもできます。次に、[Next（次へ）] をクリックします。
  14. データ ソースの概要情報を確認し、[Finish（完了）] をクリックします。

データ ソースは WebSphere Administration Console のデータ ソース リストに表示されます。

カスタム プロパティの設定

PostgreSQL データ ソース用のユーザ定義 JDBC プロバイダを作成しました。そこで、いくつかのプロパティを手動で設定する必要があります。この設定は、WebSphere Administration Console の [Custom properties] ページで行います。

WebSphere Administration Console のデータ ソース リストから、先ほど作成したデータ ソースを開き、[Custom properties] ページを開いて、データ ソースのプロパティを定義します。

手順:
  1. データ ソースをクリックして開きます。
  2. [Additional Properties（追加設定プロパティ）] の下の [Custom properties（カスタム プロパティ）] をクリックします。

    [Custom properties（カスタム プロパティ）] ページが開きます。

    3. データベース名、サーバ名、データベース ポート番号、接続ユーザ、およびユーザ パスワードの値を追加する必要があります。これらは、[Configuration] タブで 1 つずつ追加します。
  3. [Preferences（基本設定）] の下の [New（新規作成）] をクリックします。

    [Configuration（構成）] タブが開きます。

  4. 次の構成プロパティの値を入力します。

    名前

    値

    databaseName

    <データ ソースに使用する PostgreSQL データベースの名前>

    serverName

    <PostgreSQL データベース クラスタがインストールされているサーバの名前>

    portNumber

    <PostgreSQL データベース クラスタが通信に使用するポート>

    ユーザ

    <接続に使用するログイン ロール名>

    パスワード

    <ログイン ロールのパスワード>

  5. [Configuration] タブで [OK] をクリックし、プロパティを作成します。

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ArcGIS Spatial Data Server for Java で使用する JDBC プロバイダ
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9/15/2013