既存サイトに参加
サイトには、ArcGIS for Server が配置されます。ArcGIS for Server を既存サイトに参加させる目的でインストールした場合、ArcGIS Server Manager を最初に開いたときに、そのサイトを指定することができます。
すべての通信に HTTPS だけを使用するように既存サイトが設定されている場合は、「ArcGIS Server Manager でのサイトへの GIS サーバの追加」の記載に従って、そのサイトに新規の GIS サーバを追加する必要があります。
GIS サーバをサイトに追加する前に、次の条件が満たされているか確認する必要があります。
- サイト内の他の GIS サーバ コンピュータと同じオペレーティング システム プラットフォーム上で稼働している必要があります。サイト内のすべての GIS サーバで、同じオペレーティング システム バージョンとハードウェア リソースを使用することをお勧めします。たとえば、3GHz のプロセッサと 8GB の RAM を搭載し、Red Hat Enterprise Linux Server 6 上でそれぞれ稼働している GIS サーバで構成されたサイトがある場合、このサイトに追加する GIS サーバも同じオペレーティング システムとハードウェア仕様を備えている必要があります。
- サイトの構成ストアとサーバ ディレクトリに対する読み書きが可能であること。この要件の詳細については、「構成ストアについて」および「サーバ ディレクトリについて」をご参照ください。
- 「ArcGIS Server で使用されるポート」に示されているポートを通じて、サイト内の他のすべての GIS サーバと通信できること。これには、ファイアウォール設定の調整が必要になる場合があります。
- サイト上のサービスが参照するすべてのデータを読み取ることができること。これを確認する良い方法は、コンピュータがサイトに登録されているすべてのデータ ストレージの場所に対する権限を持つかどうかをチェックすることです。これらの登録された場所の詳細については、「ArcGIS Server へのデータの登録について」をご参照ください。
- 稼働中のすべての ArcGIS Server が、すべてのシステムで同じマウント ポイントを使用し、NFS を通じて同じ共有ディレクトリを読み書きできる必要があります。たとえば、ファイル サーバ共有ディレクトリを 1 つのコンピュータの /arcgis にマウントし、構成ストアおよびサーバ ディレクトリに使用している場合は、すべてのコンピュータがその同じディレクトリを /arcgis にマウントしなければなりません。
- 共有構成ストアおよびサーバ ディレクトリの場所への読み書きを可能にするために、すべての ArcGIS Server が、同じユーザ ID(uid)またはグループ ID(gid)を持つユーザの下で稼働している必要があります。
コンピュータをサイトに追加するには、次の手順に従います。
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ArcGIS Server Manager を開きます。ブラウザで ArcGIS Server Manager を開くための URL は http://gisserver.domain.com:6080/arcgis/manager です。また、インストール済みのショートカットを使用することもできます。
ユーザ名とパスワードを求められた場合は、別のユーザがこのコンピュータを既存のサイトにすでに参加させています。
- [既存サイトに参加] をクリックします。
- 参加させるサイトの URL を入力します。URL の形式は通常、https://gisserver.domain.com:6080/arcgis/admin です。
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参加させるサイトの管理者名とパスワードを入力します。これは、サイトを作成したときに使用したユーザ名およびパスワードと同じである場合や、サーバ管理者が管理権限を付与した別の ArcGIS for Server ユーザ アカウントである場合があります。
[次へ] をクリックします。
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このコンピュータを結合するクラスタを選択します。
このオプションは、複数のクラスタが検出された場合のみ表示されます。クラスタは、特定のサービス群を専門に実行するために、GIS サーバ コンピュータのサブセットをグループ化する方法です。
[次へ] をクリックします。
- 構成のサマリを確認して、コンピュータをサイトに参加させる準備ができたら [完了] をクリックします。
コンピュータがサイトに追加されます。
サイトを作成するとき、またはコンピュータをサイトに追加するときに、[冗長] レベルのログが <ArcGIS Server インストール ディレクトリ>/usr/logs/<コンピュータ名>/server に書き込まれます。サイトの作成またはコンピュータの追加に失敗した場合は、ログをテキスト エディタで開いて、問題に関する詳しい情報を確認できます。
サイトの作成またはコンピュータの追加が完了すると、ログは <ArcGIS Server インストール ディレクトリ>/arcgis/server/usr/logs に移動され、ログ レベルが [警告] に設定されます。ArcGIS Server アカウントに、このフォルダに対する作成または書き込みの権限がない場合、サイトの作成またはコンピュータの追加は失敗します。ドライブ全体へのフォルダの作成権限を ArcGIS Server アカウントに付与しない場合は、このフォルダを事前に手動で作成し、ArcGIS Server アカウントにフォルダに対する書き込みの権限を付与することができます。