フィールド データ収集のためのサンプル データ モデル

データ モデルは、現行のワークフローによって、紙のフォームを使用していたり、プロジェクトの要件があったりします。この例は、赤十字のフォームに基づいています。

この例のフォーム(下記参照)は、フィールド作業員が自然災害の後、資産の損害評価を行うのに使用するものです。この紙のフォームに基づいて、データ モデルを作成します。

アメリカ赤十字の現場での詳細損害評価フォーム
アメリカ赤十字の現場での詳細損害評価フォーム

物理的実体として存在しないフィーチャ(この場合、損害評価フォーム)に関して現地調査を行う場合、通常はポイント フィーチャクラスを使用するのが最適です。したがって、まず、ファイルベースのジオデータベースまたは SDE ジオデータベースにポイント フィーチャクラスを作成します。

注意注意:

ArcGIS for Server を使用する予定の場合、直接フィールドからデータをサーバと同期することができるため、サーバにデータを登録して、フィーチャクラスを SDE データベースに保存する必要があります。また、フィーチャクラスに GlobalID フィールドを作成して、モバイル アプリケーションで編集できるようにする必要があります。この操作は、ArcGIS for Desktop で実行できます。

フォームで必要な値に基づいて、以下のフィールドとフィールド タイプを使用します。

サブタイプとドメインを使用して、データの品質とデータ入力速度を向上させることができます。[Damage Classification] フィールドに基づいて調査を分類できるため、そのフィールドを使用してサブタイプを定義できます。サブタイプの値(Destroyed、Major、Minor、Affected、Inaccessible)が、各調査フィーチャとして、フィールド アプリケーションに表示されます。各サブタイプの値に基づいて、さらにフィールドのデフォルト値を定義できます。たとえば、[Minor] タイプのプロパティで、[Water Level in Living Area] の水位を 0 に設定し、他のサブタイプで同じフィールドに別の値を設定することができます。

また、ドメインを使用してデータの整合性を確保することもできます。ドメインには次の 2 種類があります。コード値ドメイン(データ モデルに定義する特定の値のみ入力できる)と範囲ドメイン(フィールド作業員が特定の範囲内の値を入力できる)です。[Is There a Basement] フィールドと [Is the Electricity On] フィールドには、[Yes]、[No]、または [Unknown] のコード値ドメインを設定できます。また、調査対象エリア内のすべての建物が 5 階以下であることが事前にわかっている場合、[Number of Floors] に 0 ~ 5 までを設定できます。

Occupancy type

フィールド作業員が最初にフィーチャを収集すると、属性に入力されるデフォルト値が、選択したサブタイプによって設定されます。フィールド作業員がデフォルト値を変更するには、コード値ドメインの値の選択リストから新しい値を選択するか、または範囲内の値を入力します。サブタイプとドメインを使用すると、入力速度が向上し、フィールドでのデータ入力エラーが減少してフィールドから戻った後の QA/QC および編集にかかる時間が短縮されます。

また、このプロジェクトでは、各調査場所で写真を撮る必要があります。この機能を有効にするには、ジオデータベース内の調査ポイント フィーチャクラスにアタッチメント リレーションシップを作成します。

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8/23/2013