プロジェクト ユーザ ID

バージョン 3.0 で導入されたプロジェクト ユーザ ID により、フィールド プロジェクトにサインインして作業を行ったユーザの記録を、どのフィールド デバイスが使用されたかに関係なく表示することができます。ユーザ ID は、ユーザ ID の値と表示名の値を格納する 2 つのテキスト フィールドを含むマップ レイヤに格納されます。これらの値を使用して、プロジェクトで編集されている他のマップ レイヤのフィールドを自動入力できます。次に例を示します。

注意注意:

モバイル プロジェクトに関連付けることができる ID レイヤは 1 つだけですが、同じ ID レイヤを複数のプロジェクトで使用することができます。

プロジェクト ユーザ ID の管理

プロジェクト ID はセキュリティ対策のための機能ではありません。すべてのフィールド作業員は、既存の ID を使用してモバイル プロジェクトにサインインすることができ、パスワードは要求されません。プロジェクトの設定によっては、スタッフが独自の ID を作成できる場合もあります。

注意注意:

ArcGIS for Windows Mobile のセキュリティについては、「セキュリティの概要」と関連トピックをご参照ください。

ID レイヤで提供される機能を利用するには、ID を管理するための専用のレイヤを作成します。このレイヤを使用して、他のマップ レイヤの属性を設定できます。同様に、フィールド作業員の位置を記録するには、記録のための専用レイヤを作成します。続いて、ID レイヤを使用して、作成するログに ID を関連付けることができます。ID レイヤをプロジェクトに追加すると、ユーザはプロジェクトを開くときにサインインする必要があります。ID の設定の一部として、モバイル プロジェクトを構築するときに、プロジェクトを開くたびにユーザにサインインを強制することができます。また、新しい ID を作成する機能をクライアントで利用できるようにするか、または ID マップ レイヤの管理者だけが制御できるようにするかも決定できます。

ID レイヤの要件

ID レイヤに割り当てるレイヤは、ユーザ ID 用のテキスト フィールドと表示名用のテキスト フィールドを含むポイント フィーチャクラスにする必要があります。ただし、レイヤまたはそのフィールドの名前についての制限はありません。ID レイヤにフィールドを追加することも、SDK(ソフトウェア開発キット)を使用して ID の動作を拡張している場合はアタッチメントのサポートを有効にすることもできます。フィールド アプリケーションは追加フィールドやアタッチメントを使用しませんが、ID レイヤに追加情報が含まれている場合は、これらの情報がダウンロードされてデバイスと同期されます。

他の操作マップ レイヤと同様に、ID レイヤは GlobalID 列がなくても存在できます。ID レイヤに GlobalID 列がない場合は、フィールド アプリケーション内で新しい ID を作成することができず、フィールド作業員は用意されたリストを使用してプロジェクトにサインインする必要があることを意味します。プロジェクトを配置する前にレイヤに新しい ID を作成するには、ArcMap を使用する必要があります。また、ID レイヤにはオフライン ソースとしてモバイル キャッシュを、またはオンライン ソースとしてモバイル サービスを使用できます。ただし、フィールド作業員が ID 情報を同じプロジェクトで作業している他のユーザと同期できるようにする場合は、ID レイヤはモバイル サービスを使用している必要があります。

ID レイヤとフィールドの自動入力

Mobile Project Center では、現場で作成した新しいフィーチャに対して、フィールドを自動的に入力するように選択できます。テキスト フィールドにユーザ ID または表示名を自動入力するには、プロジェクトに ID レイヤを含めて、フィールド アプリケーションがこの ID 情報を使用してテキスト フィールドに値を入力できるようにする必要があります。

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8/23/2013