タイル パッケージとタイル データセット

タイル パッケージとタイル データセットは、オフライン ベースマップ レイヤの形式です。ユーザ定義のタイル スキーマで整理された画像から構成されます。タイル パッケージとタイル データセットは、マップ ドキュメント内で作成できます。または、マップ サービスからタイル データセットのキャッシュを作成して、それらを ArcGIS for Windows Mobile のフィールド アプリケーションでオフライン ベースマップとして使用することもできます。現場でインターネット接続を確保できない場合や、ベースマップを迅速にレンダリングする必要がある場合は、モバイル プロジェクトでタイル パッケージおよびタイル データセットを使用します（ベースマップの選択方法は「ベースマップ レイヤの選択」を参照）。

タイル パッケージまたはタイル データセットの作成の詳細は、「タイル パッケージまたはタイル データセットの作成」をご参照ください。

タイル パッケージ

タイル パッケージは、ArcMap でマップ ドキュメントから直接作成できます。ソース レイヤは、ベースマップで必要とされる内容に応じて、ラスタまたはベクタ、もしくはそれら両方の組み合わせを使用できます。作成されたタイル パッケージは .tpk 拡張子の付いたファイルであり、ユーザが指定した場所に格納されます。タイル パッケージ内部にはタイル データセットがあります。タイル パッケージを Mobile Project Center（MPC）のモバイル プロジェクトに追加すると、MPC は、タイル データセットを自動的に抽出して、内部でタイル データセットを使用することができます。あるいは、MPC が提供する [タイル パッケージの抽出] ツールを使用して、タイル パッケージからタイル データセットを抽出し、そのデータセットを直接使用することもできます。

タイル データセット

タイル データセットは、MPC 内でタイル パッケージから抽出することで作成できます。また、ArcGIS Server で公開されているマップ サービスのキャッシュをタイル データセットとして作成し、それをモバイル プロジェクトに追加することもできます。この方法で作成されたタイル データセットはユーザのサーバに格納されます。

タイル データセットの構成

タイル データセットは、conf.xml ファイル、_alllayers という名前のサブフォルダ、およびその他のデータから構成されるフォルダとして作成されます。タイル パッケージからタイル データセットを抽出する場合は、データセットの格納場所を選択できます。ただし、マップ サービスからデータセットのキャッシュを作成する場合、そのデータセットはユーザの Web サーバの C:\arcgisserver\directories\arcgiscache\<モバイル サービスの名前>\ に置かれ、マップのデータ フレームの名前が付けられます。 このタイル データセット フォルダの名前（通常 Layers フォルダ）は他の意味のある名前（BaseMap_Orthos など）に変更できますが、そのフォルダに含まれるものの名前を変更しないでください。フォルダに含まれるものの構造と命名は遵守する必要があるからです。MPC の内部でタイル データセットを使用するには、Web サーバでそのデータセットのディレクトリにアクセスできるようにするか、データセットのフォルダとその中身をローカル記憶領域にコピーします。

フィールド アプリケーションでのタイル データセットの格納

Windows および Windows Mobile デバイス上で実行されるフィールド アプリケーションはいずれも、モバイル プロジェクトを格納するフォルダ内（「My Documents」フォルダ内の「ArcGIS Mobile」フォルダ）にベースマップを格納します。このフォルダは、複数のプロジェクトで同じベースマップが参照されている場合に、オフライン ベースマップが格納される場所です。タイル データセットを使用しているプロジェクトが 1 つだけの場合、データセットは、プロジェクト内部に直接格納できます。Windows デバイス上で実行される ArcGIS アプリケーションの場合、ベースマップの格納場所を追加で含めることもできます。

ベースマップの格納に関する詳細は、「ベースマップの個別配置」をご参照ください。