GPS 収集設定の構成

フィールド スタッフがフィールド アプリケーションの GPS 機能を使用してフィーチャの形状を収集している場合、スタッフは受信した GPS 位置の品質に注意する必要があります。プロジェクトを作成する際に、フィールド作業員が GPS 位置を収集する最適な時間を、PDOP(位置精度低下率)に基づいて把握しておくことをお勧めします。これには、次のような既存の無料アプリケーションおよびオンライン ツールを利用できます。

現場に行く前に完全な計画を立てることは困難であるため、現場の状況、時刻、その他の変動要因によって、フィールド作業員が GPS 受信機を使用する際に問題が発生する可能性があります。このような状況では、高いデータ品質を保証できるように GPS 収集設定を調整することが重要です。

ArcGIS for Windows Mobile の GPS データ収集では、品質フィルタの概念を使用して GPS 受信機から最良の精度を取得します。GPS 品質フィルタは、モバイル プロジェクトの GPS データ品質設定です(使用するには、Mobile Project Center で [プロジェクト] [GPS 収集設定] の順に選択します)。GPS データが品質フィルタの基準を満たしていない場合、GPS 位置は頂点の収集または編集に使用されず、無視されます。フィールド作業員が現場で [補正タイプ] と [最大 PDOP] の設定を変更できるようにするには、[クライアントによる変更を許可] 設定をオンにします。品質フィルタは、2 つの重要な要因に基づきます。GPS 補正タイプおよび PDOP。

Mobile Project Center の [GPS 収集設定] ダイアログ
Mobile Project Center の [GPS 収集設定] ダイアログ

GPS 補正タイプ

使用する GPS 受信機とフィールド作業員が実行する GPS データ収集のタイプに応じて、GPS 受信機から取得した位置を特定の補正タイプに基づいてフィルタリングすることができます。たとえば、WAAS 対応の受信機を使用する場合に、誤差が補正された GPS 位置のみを使用し、自律 GPS 位置をすべて無視することができます。

GPS 受信機の GPS 補正タイプが品質フィルタで指定した GPS 補正タイプと異なる場合でも、フィールド作業員は GPS 位置を収集することができます。この状況は、受信している補正タイプが、フィルタで指定しているタイプより高品質の場合に発生する可能性があります。補正タイプの階層は次のとおりです(低精度から高精度の順)。

  1. Estimated
  2. GPS Fix
  3. Differential
  4. Float Real Time Kinematic
  5. Real Time Kinematic

たとえば、GPS 受信機の補正タイプが DGPS(Differential GPS)測位で、フィルタ設定が GPS Fix の場合、フィールド作業員は DGPS 位置を使用できます。ただし、フィルタ設定が DGPS の場合、データ収集に GPS Fix は使用できません。

PPS はセキュリティで保護された軍用の補正タイプです。PPS に設定すると、PPS がデータ収集用の唯一の補正タイプになります。

PDOP

フィールド作業員が受信する補正タイプに加えて、PDOP で表される GPS 衛星構成の幾何学的な強度に基づいて位置をフィルタリングすることもできます。PDOP 値を GPS 品質フィルタの一部として設定すると、PDOP が設定値と同じかそれ以下の位置だけを使用して、フィーチャの頂点が作成されます。デバイスが GPS+GLONASS 対応の場合、GPS のみの場合よりも PDOP が向上します。PDOP 値の指標は次のとおりです。

8/23/2013