オフライン マッピングのためのホスト フィーチャ サービスの有効化

ポータルで公開したホスト フィーチャ サービスで、同期機能を有効化できます。これによってクライアントは、オフラインの場合でも、データのローカル コピーを使用できます。その後、クライアントは、オンラインの場合に、データをフィーチャ サービスと同期できます。ポータルで公開するときに、ArcMap の同期機能を有効化した場合、同期が発生するようにデータが自動的に構成されます。ただし、ArcMap からの公開後に、同期機能を有効化することを決めた場合、またはポータルのシェープファイルまたは CSV ファイルからホスト フィーチャ サービスを公開する場合、同期の対象になるようにデータを準備する必要があります。

注意注意:

ArcGIS クライアントと開発者向け SDK でも、フィーチャ サービスでの同期機能のサポートが強化されつつあります。オフラインでのマップの操作を最初にサポートするクライアントは、バージョン 10.2.1 の Collector for ArcGIS と ArcGIS Runtime SDK です。これらのクライアントはいずれも 2014 年の初頭に出荷される予定になっています。

以下のセクションでは、Global ID をポータルの管理データベース内のフィーチャクラスに追加し、フィーチャクラスの履歴管理を有効化し、既存のサービスで同期機能を有効化する方法について説明します。

管理データベースのデータの変更

シェープファイルまたは CSV ファイルを Portal for ArcGIS でフィーチャ サービスとして公開する場合、ホストされる ArcGIS Server の管理データベース内に、フィーチャクラスが作成されます。同様に、ホスト フィーチャ サービスを ArcMap からポータルで公開する場合、すべてのフィーチャ レイヤが、管理データベースにコピーされます。同期機能を有効化するには、管理データベース内のフィーチャクラスに Global ID を追加し、そのフィーチャクラスの履歴管理を有効化する必要があります。これを実行できるのは、フィーチャクラスの所有者のみです。ホスト サーバの管理データベースで使用するユーザ名とパスワードがわからない場合は、ポータル管理者に問い合わせて、それらの情報を準備してください。

手順:
  1. 同期機能を有効化するホスト フィーチャ サービス内のフィーチャクラスを確認します。
    1. ArcCatalog を起動し、ホスト サーバに接続します。公開者接続または管理者接続を作成する必要があります。
    2. Hosted フォルダを開きます。
    3. ホスト フィーチャ サービスを右クリックし、[サービス ワークスペース] をクリックします。
    4. [コピー] タブをクリックします。

      ホスト フィーチャ サービスに含まれるフィーチャクラス(またはクラス)の名前が、ここに表示されます。これらは、同期機能を有効化するために変更する必要のあるフィーチャクラスです。そのため、これらのフィーチャクラス名に注目します。

  2. ArcCatalog で、ホスト サーバの管理データベースとして登録されたエンタープライズ ジオデータベースに接続します。必ず、ジオデータベースを ArcGIS Server に登録したときに使用したのと同じユーザで接続してください。
  3. 最初のフィーチャクラスを右クリックして [管理]をポイントし、[Global ID の追加] をクリックします。
  4. Global ID を追加したら、同じフィーチャクラスを右クリックして [管理] をポイントし、[履歴管理の有効化] をクリックします。
  5. 前の 2 つのステップを、ホスト フィーチャ サービスに含まれるすべてのフィーチャクラスに対して繰り返します。

これで、同期機能をホスト フィーチャ サービスで有効化できました。

同期機能の有効化

データを準備したら、ホスト フィーチャ サービスの所有者は、同期機能を有効化できます。これによってクライアントは、フィーチャ サービスからデータをダウンロードしたり、データをフィーチャ サービスと同期したりできるようになります。

ホスト フィーチャ サービスのアイテム詳細ページで、同期機能を有効化します。

手順:
  1. ホスト フィーチャ サービスの所有者として、ポータルにサイン インします。
  2. サービス(フィーチャ)のアイテム詳細を開きます。
  3. [編集] をクリックし、そのページの [プロパティ] セクションまで下にスクロールします。
  4. [同期を有効化 (同期によるディスコネクト編集)] の横のチェックボックスをオンにします。
  5. クライアントに対して、ダウンロードしたデータの編集を許可する場合は、[編集を有効化して、次の操作を編集者に許可します] の横のチェックボックスをオンにし、許可する編集のタイプを選択します。
    • [フィーチャの追加、更新、および削除] では、編集者に 3 つの選択肢のうちで最高の権限が付与されます。編集者は、新規フィーチャの追加、既存のフィーチャの移動、既存の属性値の変更、および既存のフィーチャの削除を行うことができます。
    • [フィーチャの属性のみを更新] は、フィーチャ ジオメトリを変更せずに既存のフィーチャの属性情報を入力することを編集者に求める場合に利用できます。たとえば、場所は変更することができないが、属性が定期的に更新される一連の観測塔が存在する場合などがあります。
    • [フィーチャの追加のみ] は、編集者に地理情報のレポートを求めるが、既存のフィーチャを削除したり更新したりしてほしくない場合に利用できます。たとえば、市民が落書きを報告できるアプリケーションが存在し、それによって、報告された落書きを調査して消す作業者を送ることができるとします。その場合、市民に新しい場所の追加を求めるが、既存の場所の削除や変更は行ってほしくないでしょう。
  6. [保存] をクリックして、変更内容を適用します。
5/20/2014