エンタープライズ ジオデータベースのバージョンの特定
ArcGIS クライアントとジオデータベースとの間の上位および下位互換性を維持するために、gdb_items と version または sde_version システム テーブルのバージョン番号はアップグレード後も変更されることはありません。
ほとんどのジオデータベース機能は、ArcGIS クライアントに実装されています。サービス パックを適用したり、新しいバージョンの ArcGIS に移行したりするときにインストールする新バージョンのクライアント ソフトウェアによって、最新の機能と修正が提供されます。したがって、ジオデータベースのシステム テーブルやストアド プロシージャに変更がない限り、ジオデータベースをアップグレードする必要はありません。また、ジオデータベースがどのバージョンであるかを特定することは重要ではありません。必要なのは、ジオデータベースが、使用している ArcGIS クライアントと互換性があるかどうか、ジオデータベースをアップグレードして新しい機能や修正を導入する必要があるかどうかを確認することだけです。
以下のうちのいずれかを実行して、ジオデータベースが ArcGIS クライアントと互換性があるかどうか、新バージョンの ArcGIS クライアントをインストールした後アップグレードできるかどうかを確認します。
- [データベース プロパティ] を確認します。
カタログ ツリーで該当するジオデータベース コネクションを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。[アップグレード ステータス] で、ジオデータベースと使用している ArcGIS リリースが適合すると表示された場合、ジオデータベースは ArcGIS リリースと互換性があるため、ジオデータベースをアップグレードする必要はありません。
システム テーブルまたはストアド プロシージャをアップグレードする必要がある場合、ジオデータベースがアップグレード可能であるというメッセージがテキストで表示され、[ジオデータベースのアップグレード] ボタンがアクティブになります。
- ArcPy Describe 関数を実行して、ジオデータベースのリリースが最新であることを確認します。
次の例で、mygdb.sde 接続ファイルは Linux 上の connections ディレクトリにあります。
import arcpy arcpy.Describe('/connections/mygdb.sde').currentReleaseジオデータベースが、Python スクリプトを実行した ArcGIS クライアント リリースと互換性のあるリリースである場合、True が返され、ジオデータベースをアップグレードする必要はありません。互換性がない場合は、False が返されます。Python スクリプトを実行してジオデータベースをアップグレードするか、または ArcGIS for Desktop の [ジオデータベースのアップグレード（Upgrade Geodatabase）] ジオプロセシング ツールを使用することができます。