既存のディレクトリの再利用

Portal for ArcGIS をインストールするときに、ポータルのコンテンツ ディレクトリを指定するように求められます。コンテンツ ディレクトリには、ポータルと一緒にインストールされたコンテンツと、ユーザが作成したコンテンツが格納されています。コンテンツ ディレクトリは、Portal for ArcGIS をアンインストールした後もコンピュータ上に維持されます。既存のコンテンツ ディレクトリを再利用したい場合、コンテンツがローカル ディレクトリにあるか、共有ネットワーク ディレクトリにあるかによって、動作が異なります。

注意注意:

10.2 より前のバージョンのコンテンツ ディレクトリを再利用するには、Esri Professional Services にお問い合わせください。

ローカル ディレクトリの既存のコンテンツの再利用

再インストールする場合、セットアップによって既存のコンテンツ ディレクトリが検出され、コンテンツを再利用するオプションが提供されます。「Portal for ArcGIS のインストール」の手順に従って、セットアップでディレクトリを選択します。

既存のインストールをアップグレードする場合、ディレクトリを指定するオプションは表示されません。セットアップによって、既存のコンテンツが自動的に検出され、新しいバージョンにアップグレードされます。

共有ネットワーク ディレクトリの既存のコンテンツの再利用

既存のコンテンツ ディレクトリが共有ネットワーク ディレクトリにある場合は、再インストールまたはアップグレードするときにそのディレクトリを指定できません。これは、Portal for ArcGIS サービスを実行するデフォルトのアカウントが、Windows 固有のローカル システム アカウントとして構成されているためです。ローカル システム アカウントは、ネットワーク ロケーションにアクセスできません。

代わりに、インストールの完了後、既存のコンテンツ ディレクトリを使用するようにポータルを構成できます。手順は次のとおりです。

レガシーレガシー:

10.2 では、ディスク上のプロパティ ファイルを編集して、ポータル コンテンツ ディレクトリを変更する必要がありました。この作業は、10.2.1 以降のバージョンでは不要になっています。以下の手順は、10.2.1 以降のバージョンにのみ適用されます。10.2 でのこれらの手順については、10.2 のドキュメントをご参照ください。

手順:
  1. セットアップを実行して、Portal for ArcGIS 10.2.2 をインストールするか、以前のバージョンの Portal for ArcGISを 10.2.2 にアップグレードします。アップグレードする場合、アンインストールおよび再インストールする必要はありません。
  2. ポータルのインストールが完了すると、ポータル Web サイトが自動的にブラウザ ウィンドウで開きます。ブラウザのキャッシュ(cookie など)を消去してからブラウザを閉じます。
  3. Windows で、[コントロール パネル] [管理ツール] の順に移動し、[サービス] を開きます。
  4. サービスのリストで、[Portal for ArcGIS] を右クリックして、[プロパティ] を選択します。
  5. [全般] タブで、[停止] をクリックします。
  6. [ログオン] タブをクリックして、オプションとしてログオンから [アカウント] を選択します。
  7. 使用するアカウント名とパスワードを入力します。多くの場合、これは、以前のインストールでコンテンツ ディレクトリを変更したときに指定したアカウントです。[参照] をクリックすると、[ユーザの選択] ダイアログ ボックスから使用するアカウントを指定することができます。選択するアカウントには、既存のコンテンツが保存されている共有ネットワーク ディレクトリに対するフル コントロール権限が付与されている必要があります。アカウント名とパスワードを指定したら、[適用] をクリックします。
  8. ポータルのインストール ディレクトリに対するフル コントロールl権限をアカウントに付与します。デフォルトの場所は、C:\Program Files\ArcGIS\Portal です。
  9. Windows の [サービス] コンソールで、[全般] タブをクリックして、Portal for ArcGIS サービスを起動します。
  10. ポータル Web サイトを開いて、[サイン イン] をクリックします。Web サイトに対応する URL の形式は、https://portal.domain.com:7443/arcgis/home です。
  11. 初期管理者アカウントのユーザ名、パスワード、電子メール、および本人に関する質問と答えを指定し、[作成] をクリックします。ポータルのユーザ数およびコンテンツのボリュームによってアカウントが作成されるまでにかかる時間は異なります。アカウント作成のプロセスを中断しないでください。
  12. ArcGIS Portal Directory を開いて、管理者権限を持つアカウントでログインします。URL の形式は、https://portal.domain.com:7443/arcgis/portaladmin です。
  13. [System] [Directories] [content] の順にクリックし、正しいコンテンツ ディレクトリのファイル パスが表示されていることを確認します。
  14. [System] [Indexer] [Reindex] の順にクリックします。
  15. [Mode] ドロップダウン リストをクリックして、[Full] を選択します。
  16. [Reindex] をクリックします。ポータルのユーザ数およびコンテンツのボリュームによって、インデックスの再構築が完了するまでにかかる時間は異なります。インデックスの再構築プロセスを中断しないでください。インデックスの状態を監視するには、[System] [Indexer] [Get Index Status] に移動して、そのページを更新します。[Store][Index] の値が同じであれば、インデックスの再構築は完了しています。

ポータルは、共有ネットワーク ディレクトリの既存のコンテンツを使用できるようになりました。まだポータルに ArcGIS Web Adaptor をインストールして構成していない場合は、ポータルに ArcGIS Web Adaptor をインストールおよび構成することをお勧めします。手順の詳細については、IISJava(Windows)または Java(Linux)のインストール トピックをご参照ください。

5/10/2014