サーバへの PostgreSQL データベースの登録
サーバ管理者は、データ フォルダ、データベース、ジオデータベースを ArcGIS Server に登録するオプションを使用できます。データ登録により、GIS サーバがアクセス可能であることがサーバ管理者によって確認されている場所のリストがサーバに提示されます。データ登録は、複数のコンピュータにわたって公開するときに、データ パスの調整を GIS サーバが認識するためにも役立ちます。
以下のセクションでは、PostgreSQL データベースに(データベースがジオデータベースを含むかどうかにかかわりなく)接続し、データベースを ArcGIS Server に登録するために、ArcGIS クライアントを準備する方法を説明します。
PostgreSQL クライアント ファイルのコピー
ArcGIS クライアントから PostgreSQL データベースに直接接続するには、PostgreSQL クライアント ライブラリを ArcGIS クライアントの bin ディレクトリに置く必要があります。クライアント ライブラリは、Esri Customer Care ポータルからダウンロードできます。
必ず、オペレーティング システムと ArcGIS クライアントに対応する適切なライブラリを使用してください。たとえば、Linux 上の ArcGIS Server から PostgreSQL に接続するには、Linux の 64 ビット クライアント ライブラリを ArcGIS Server の bin ディレクトリに置く必要があります。ArcGIS for Desktop から PostgreSQL に接続するには、Windows の 32 ビット クライアント ライブラリを Desktop bin ディレクトリに置く必要があります。
ArcGIS Server サイトが複数のサーバ コンピュータで構成されている場合は、64 ビット PostgreSQL クライアントライブラリをサイト内のすべてのサーバに置く必要があります。
PostgreSQL クライアント ライブラリの詳細については、「PostgreSQL への接続の設定」をご参照ください。
変数の設定
ArcGIS for Server(Linux)から接続する場合、以下に示した PostgreSQL の変数を ArcGIS Server init_user_param.sh スクリプトに設定する必要があります。
- PGHOME
- PATH
- LD_LIBRARY_PATH
詳細については、「ArcGIS Server でのデータベースへの接続の構成」の「init_user_param.sh スクリプトでのデータベース クライアント ライブラリの参照」セクションをご参照ください。
権限の付与
データベースへの接続に使用される PostgreSQL のログインまたはグループに対して、公開されるデータにアクセスするデータベース内の権限を付与する必要があります。
- ロールはデータベースに直接接続できる必要があります。デフォルトでは、この権限は public グループに付与されます。この権限を public グループから削除する場合は、それを特定のログイン ロールまたはグループに付与する必要があります。
- ロールには、公開するデータまたはその他のリソースを含むすべてのスキーマに対する USAGE 権限を付与する必要があります。ジオデータベースを使用している場合、ロールには sde スキーマに対する USAGE 権限を付与する必要があります。
- ロールには、公開するデータに対する SELECT 以上の権限を付与する必要があります。
- 編集可能なフィーチャ サービスを公開する場合、編集するデータに対して必要になる権限(INSERT、UPDATE、DELETE)をロールに付与する必要があります。SELECT、INSERT、UPDATE、および DELETE 権限は ArcGIS for Desktop から付与できます。詳細については、「データセットの権限の設定」をご参照ください。
- ジオデータベースを管理データベースとして登録する場合、接続するユーザはジオデータベースのデータの作成に必要な権限を持ち、データベース ユーザ名と一致するスキーマを所有している必要があります。
さまざまなタイプのデータベース ユーザの権限については、「PostgreSQL でのジオデータベースのユーザ権限」をご参照ください。
PostgreSQL への接続
データベースをサーバに登録するには、接続情報を指定する必要があります。これには 2 つの方法があります。
- 接続情報を含む既存の *.sde ファイルをインポートします。
ArcGIS for Desktop のカタログ ツリーで、[データベース接続の作成(Create Database Connection)] ジオプロセシング ツールまたは Python スクリプトを使用して、データベース接続ファイル(*.sde)を作成できます。
- 登録する際に、接続情報を入力します。
どちらの方法を選択しても、PostgreSQL に直接接続するには以下の情報を指定する必要があります。
- 接続する DBMS のタイプ(この場合は PostgreSQL)
- PostgreSQL がインストールされているサーバ名
- データベース認証に設定された認証タイプ
- 有効なデータベース ログイン名とパスワード(接続に保存する必要があります)
- データベースの名前
詳細については、「ArcGIS for Desktop でのデータベース接続」をご参照ください。
ArcSDE サービスを使用して PostgreSQL のジオデータベースに接続する場合は、[ArcSDE 接続ファイルの作成(Create ArcSDE Connection File)] ジオプロセシング ツールまたは Python スクリプトを使用して *.sde ファイルを作成する必要があります。次に、ジオデータベースを ArcGIS Server に登録するときに、接続をインポートします。
ArcGIS Server へのデータベースの登録
ArcGIS Server Manager または ArcGIS for Desktop のカタログ ツリーから、データベースを登録できます。登録オプションの説明とデータベースの登録方法については、次のトピックをご参照ください。