移行チェックリスト
ArcGIS for Server のアーキテクチャはバージョン 10.1 で大きく変更されました。したがって、10.0 以前のバージョンからバージョン 10.2.2 に移行する場合は、このドキュメントのチェックリストに厳密に従う必要があります。10.1 以降のバージョンを ArcGIS 10.2.2 for Server にアップグレードする場合、この移行チェックリストは適用されません。代わりに、「既存の ArcGIS for Server ユーザ」で、アップグレードに関するよくある質問と、詳細なアップグレード手順が記載されたトピックへのリンクをご参照ください。
10.0 から 10.2.2 にアップグレードする前に、まず、すべての ArcGIS 製品をアンインストールする必要があります。10.2.2 をインストールすると、10.0 のサービス構成が認識されなくなるので、10.0 のサーバをアンインストールする前に、開発環境やテスト環境で移行のプロトタイプを実施することを強くお勧めします。このチェックリストにある手順に従うと、既存のサーバの目録を作成して、10.2.2 サーバ上でサービスと設定を再作成できるようになります。
このチェックリストには、すべてのユーザが実行する必要のある、標準的な移行手順が含まれています。特定のサービスや Web アプリケーションをサポートするために、その他の調整作業が移行時に必要な場合もあります。ほとんどの場合、これらの調整作業はわずかです。
オペレーティング システム要件の確認
現在インストールされている ArcGIS Server をホストしているオペレーティング システム(OS)が 32 ビットと 64 ビットのどちらであるかを調べます。バージョン 10.1 以降の ArcGIS for Server では、64 ビットの OS が必要です。OS がこの要件を満たしていない場合、インストールは終了します。
現在の OS が 32 ビットの場合は、ハードウェアに 64 ビットの OS をホストできる互換性があるか確認します。64 ビットの OS をホストできない場合は、ArcGIS for Server をアンインストールしないでください。この場合は、新しいハードウェアを取得して ArcGIS for Server の最新バージョンをサポートする必要があります。
現在インストールされている ArcGIS 製品とバージョンの特定
コンピュータのファイル システムを参照し、現在インストールされている ArcGIS 製品とバージョンを記録します。
重要な構成ファイルのバックアップ
現在の ArcGIS for Server をアンインストールする前に、次のファイルを安定した安全な場所にコピーしておきます。これらのファイルは、サービスを復元するために直接使用することはできませんが、これまでの設定を参照するのに利用できます。これらのバックアップは、移行を中断したり延期したりする場合にも便利です。
- <ArcGIS Server のインストール ディレクトリ>/arcgis/support/Instance.log
- <ArcGIS Server のインストール ディレクトリ>/arcgis/server/system/Server.dat
- <ArcGIS Server のインストール ディレクトリ>/arcgis/server/system/ServerTypes.dat
- <ArcGIS Server のインストール ディレクトリ>/arcgis/server/user/cfg(この場所の下にあるすべてのフォルダとファイル)
サーバを利用するクライアント アプリケーションのリストの作成
ArcGIS Server がホストする Web サービスに接続するために、スタッフや顧客が使用するさまざまなクライアント アプリケーションについて考えます。これには、以下のようなアプリケーションがありますが、これらに限定されません。
- ArcGIS APIs for JavaScript、Flex、Silverlight を使用して構築されたアプリケーション
- Java および .NET Web ADF アプリケーション(以前のバージョンの ArcGIS Server で ArcGIS Server Manager を使用して構築されたアプリケーションを含む)
- ArcGIS.com マップ ビューアで作成し、ArcGIS Online に保存したマップ
- ArcGIS APIs for iOS、Android、Windows Phone を使用して構築されたアプリケーション
- ArcMap などのデスクトップ アプリケーションや、ArcGIS Engine を使用して構築されたアプリケーション
- サードパーティおよび OGC アプリケーション
これらのアプリケーションが使用する接続のタイプや、移行時に構成するサーバ URL に応じて、これらのアプリケーションに何らかの更新を行う必要がある場合があります(このトピックで後述します)。少なくとも、これらのアプリケーションの所有者に連絡して、移行していることを知らせたほうがよいでしょう。
DCOM(ArcGIS Server ローカル)接続を使用して ArcGIS Server に接続しているクライアント アプリケーションの特定
バージョン 10.0 以前の ArcGIS Server は、DCOM(ArcGIS Server ローカル)接続と HTTP(ArcGIS Server インターネット)接続をどちらもサポートしていました。バージョン 10.1 以降では、ArcGIS Server による DCOM 接続のサポートが廃止されました。アップグレードする前に、HTTP 接続を使用するように Web アプリケーションを再構築する必要があります。ArcObjects にアクセスするために DCOM 接続を使用していた場合、ArcObjects コードを削除するか、サーバ オブジェクト エクステンションでラップする必要があります。
ArcGIS Server に接続する際に既存のアプリケーションが使用する URL 形式の特定
ArcGIS Server に接続する際に既存のアプリケーションが使用する URL 形式を特定する必要があります。これは、アップグレード後にアプリケーションを修正する必要があるかどうかを理解するのに役立ちます。ArcGIS Web Adaptor を使用すると、以前のバージョンで使用していた URL と一致するようにサイトを設計できるため、すべてのアプリケーション コードを更新する手間を省くことができます。
REST または SOAP を使用してサーバに HTTP 接続するアプリケーションは、一般に次の構文を使用します。
- http://gisserver.domain.com:6080/arcgis/rest
または
- http://gisserver.domain.com:6080/arcgis/services
ArcGIS Server が Web サーバのデフォルト ポート(ポート 80 など)を使用するように設定されている場合は、URL にポート :6080 を含めなくてもかまいません。
サービスに接続するときに使用しているインスタンス名がデフォルトの「arcgis」であるか、その他のインスタンス名であるかを記録します。
ArcGIS Server をアップグレードするとき、サイトはポート 6080 を使用し、URL のサイト名に arcgis を使います。ArcGIS Web Adaptor をインストールすると、外部ユーザに別のポートとサイト名でサイトを公開できます。ArcGIS Web Adaptor を使用しない場合は、ポート 6080 を参照するサーバの新しい URL を使用するように、アプリケーションを更新する必要があります。
既存サービスの目録の作成
既存のすべてのサービスとそのフォルダ構造の目録を作成します。以下に例を示します。
- MyServer(ルート)
- Service1(サービス タイプ)
- Service2(サービス タイプ)
- Folder1
- Service3
- Service4
- Folder2
- . . .
- . . .
サービスのプロパティの記録
アップグレードした後にサービスを再作成できるように、各サービスのプロパティを慎重に記録します。ArcCatalog のダイアログ ボックスまたは ArcGIS Server Manager の対応するダイアログ ボックスの [サービス プロパティ] の次の内容を記録する必要があります。
- 説明 - [一般] タブで、[説明] プロパティが入力されていればコピーします。これは、サービスを再作成するときに再利用できます。
- ドキュメントのパス - ドキュメントのパスは、アンインストールする前に記録しておくべき最も重要な情報です。[パラメータ] タブを表示して、ソース ファイル(*.mxd、*.tbx、*.loc など)があるディスク上の場所を確認します。アップグレードしたら、これらのドキュメントに戻り、それらをサーバに再公開します。*.msd ファイルを使用するマップ サービスの場合も、*.mxd の場所を探して記録します。
- パラメータ - [パラメータ] タブにあるその他すべてのプロパティ値を記録します。
- ケーパビリティと操作 - [ケーパビリティ] タブでは、有効なケーパビリティと許可されている操作を記録します。
- プール パラメータ - [プール] タブを表示して、サービスが使用できるインスタンスの最小数と最大数の構成を記録します。また、記録されているタイムアウト値も調べておきます。バージョン 10.1 以降ではすべてのサービスがプールされるため、サービスがプールされるかどうかを記録する必要はありません。
- プロセス - [プロセス] タブを表示して、分離およびリサイクルの値を記録します。
- キャッシュ - [キャッシュ] タブを表示して、サービスがデータから動的に描画されているか、キャッシュからのタイルを使用しているかを記録します。サービスがキャッシュを使用している場合、[キャッシュ ディレクトリ] の場所を記録します。
KML ネットワーク リンクの目録の作成
ArcGIS Server Manager にログインし、[サービス] → [KML ネットワーク リンク] の順にクリックして、サーバが KML ネットワーク リンクをホストしているかどうかを調べます。KMZ ファイルがリストされている場合は、それらを記録します。また、ArcGIS Server インスタンスの KML フォルダを参照し、その中にあるすべての KMZ ファイルのバックアップを取ります。
セキュリティ構成の詳細の記録
ArcGIS Server for the Microsoft .NET Framework
ArcGIS Server Manager を開き、[セキュリティ] → [設定] の順に選択して、サーバのセキュリティが有効になっているかどうかを調べます。
ユーザとロールの移行
GIS サービスのセキュリティが有効な場合、セキュリティ ストアの場所(同じページに表示されています)を記録し、以下の特定のストア タイプの指示に従い、ユーザとロールを移行します。
- SQL Server - 10.0 SQL Server ストアを 10.2.2 で使用する場合は、「10.2.2 での 10.0 .NET SQL Server セキュリティ ストアの使用」をご参照ください。
- Windows のローカル ユーザおよびグループ - Web サービスやフォルダへの権限の割り当てにローカルの Windows グループを使用している場合は、[セキュリティ] → [ユーザ] および [セキュリティ] → [ロール] ページを使用して、ユーザとロールの目録を作成します。この目録を使用して、10.2.2 でユーザとロールを再作成します。
- Windows のドメイン ユーザおよびグループ - Web サービスやフォルダへの権限の割り当てに Windows のドメイン グループを使用している場合は、10.2.2 でも同じドメインを引き続き使用できます。引き続き使用するには、同じドメイン内にあるコンピュータに ArcGIS Server をインストールする必要があります。
フォルダとサービスの権限の記録
GIS サービスのセキュリティが有効な場合、ArcGIS Server Manager を使用して、それぞれのフォルダとサービスにアクセスできるロールを調べます。調べるには、[サービス] → [サービスの管理] → [フォルダ管理] の順にクリックして、[権限] リンクをクリックします。10.2.2 サーバで権限を適用できるように、権限を持つロールのリストを記録します。各サービスについて、サービスの横にある [権限](ロック)アイコンをクリックしてこの処理を繰り返します。
ArcGIS Server for the Java Platform
ArcGIS Server Manager を開き、[セキュリティ] → [設定] の順に選択して、サーバのセキュリティが有効になっているかどうかを調べます。
ユーザとロールの移行
GIS サービスのセキュリティが有効な場合、[セキュリティ ストア] タブをクリックして、使用されているセキュリティ ストアのタイプを調べ、以下の特定のストア タイプの指示に従い、ユーザとロールを移行します。
- 内部のデータ ストアまたは外部のデータベース ストア - 使用されているセキュリティ ストアが [内部データ ストア] または [外部データベース] の場合は、[セキュリティ] → [ユーザ] および [セキュリティ] → [ロール] ページを使用して、ユーザとロールの目録を作成します。この目録を使用して、アップグレードしたサイトでユーザとロールを再作成します。
- LDAP ストア - 使用されているセキュリティ ストアが LDAP サーバの場合は、LDAP 接続プロパティを記録します。これらのプロパティを使用することで、アップグレードしたサイトでセキュリティ ストアと同じ LDAP サーバを使用できます。
- Active Directory - セキュリティ ストアが Active Directory の場合は、Active Directory をホストしているドメインを調べます。ArcGIS Server をインストールするときは、同じドメイン内にあるコンピュータにインストールする必要があります。こうすることで、サーバがそのドメインの Active Directory サーバをセキュリティ ストアとして使用できるようになります。
フォルダとサービスの権限の記録
それぞれのフォルダとサービスにアクセスできるロールを調べます。調べるには、[サービス] → [サービスの管理] の順にクリックして、フォルダ名の横にある [権限](ロック)アイコンをクリックします。アップグレードしたサーバで権限を適用できるように、権限を持つロールのリストを記録します。ルート フォルダ内にある各サービスについて、サービスの横にある [権限](ロック)アイコンをクリックしてこの処理を繰り返します。ルート フォルダ内にある各サブフォルダについて、この処理を繰り返します。
サーバ オブジェクト エクステンション ライブラリの解除
ArcGIS Server をアンインストールする前に、SOC コンピュータに配置したサーバ オブジェクト エクステンション ライブラリをすべて解除します。ArcGIS Server でエクステンションを解除する必要はありません。ライブラリ(たとえば、.NET エクステンションの場合は DLL)の解除のみが必要です。
10.0 のサーバ オブジェクト エクステンションは、新しいバージョンに自動では移行しません。再構築して再配置する必要があります。
アップグレードしたバージョンの認証とライセンス情報の確認
ArcGIS Server をアンインストールする前に、新しいバージョンにアップグレードした後にサーバの認証で使用できる、必要な認証コードまたはプロビジョニング ファイルがあることを確認します。
ArcGIS Server とその他の ArcGIS 製品のアンインストール
すべての ArcGIS 製品をサーバからアンインストールします。複数のコンピュータに SOM および SOC コンポーネントが分散している場合は、すべてのコンピュータからこれらのコンポーネントをアンインストールします。
アンインストールしたら、インストール場所(/ArcGIS/Server10.0)とインスタンスのルートの場所に残されているすべてのファイルのバックアップを取ります。
バージョン 10.2.2 のインストールとサイトの作成
ArcGIS 10.2.2 for Server をインストールして、サイトを作成します。サーバは、必要に応じて複数のコンピュータにインストールして、それらを同じサイト内で結合することができます。インストール ガイドと「新しいサイトの作成」をご参照ください。
ArcGIS 10.2.2 for Desktop を、ネットワーク上の少なくとも 1 台のコンピュータにインストールする必要もあります。ArcMap および ArcCatalog は、カタログ ツリーに含まれる以前の GIS サーバ接続をすべて認識します。古いサーバへの接続を削除し、10.2.2 サーバへの新しい接続を構築する必要があります。「ArcGIS for Desktop での ArcGIS Server への接続について」をご参照ください。
サーバへのデータの登録
10.0 で提供されていない ArcGIS Server の管理機能の 1 つに、データ ストアがあります。これは、データを格納して必要な権限を適用するための、サーバが認識している場所のリストです。10.2.2 をインストールするときに、ArcGIS Server アカウントには、これまでのサービスで使用されていたデータへの権限を付与する必要があります。次に、「ArcGIS for Desktop を使用したデータの ArcGIS Server への登録」に記載された手順を使用して、データベースおよびデータ フォルダを ArcGIS Server に登録します。
以前のリリースにあったワークフローを複製するには、ほとんどの場合、公開者とサーバが同じパスや接続情報を使用するように、フォルダとデータベースを登録することになります。言い換えると、公開者とサーバが、両者が確認可能な、共通フォルダの外のデータにアクセスしているということです。ただし、さらに洗練されたワークフローも使用できます。そのワークフローでは、公開時に公開者のコンピュータとサーバとの間でファイルが転送される際に、自動的にパスを修正できます。
最後に、既存のサーバ キャッシュ ディレクトリを ArcGIS Server に登録するか、サイトの作成時に同時に作成されたサーバ キャッシュ ディレクトリにキャッシュを移動する必要もあります。
サービスの公開とプロパティの構成
これで、サービスを公開して、アンインストールする前と同じプロパティを構成できるようになりました。10.1 で変更された公開操作は、ArcGIS for Desktop で行われるようになりました。公開ワークフローを理解するには、「サービスの公開方法」にある指示に従います。マップ サービスを公開している場合、ソースの *.mxd ファイルを ArcMap で開く必要があります。10.0 以前のバージョンのように、*.msd ファイルを直接公開することはできません。
公開処理の間に、[サービス エディタ] ダイアログ ボックスを使用して、これまでのサービスから記録したプロパティを設定できます。ほとんどのプロパティは、バージョン 10.0 以前の場合と同様に動作します。注意すべき例外は、インスタンス プロパティの最小数と最大数です。これらはサイト全体あたりの数ではなく、GIS サーバ コンピュータあたりのインスタンスの最小数と最大数を意味するようになりました。
以前のバージョンで作成されたマップおよびグローブ キャッシュは、タイルが登録済みのサービス キャッシュ ディレクトリにあり、GIS サーバ フォルダとサービス名がタイルのあるディレクトリ名と一致すれば、アップグレードしたサイトでも動作します。ディレクトリの名前は、<フォルダ名>_<サービス名> の形式である必要があります。つまり、フォルダが California、サービスが Fresno の場合、タイルのあるフォルダの名前は California_Fresno になります。
アップグレードしたサイトでは、公開(PublishingTools)およびキャッシュ(CachingTools および CachingControllers)に役立ついくつかのサービスがすでに動作しています。大量のキャッシュを使用し、キャッシュ ジョブにより多くのサーバ リソースを投入する場合は、実行を許可する CachingTools のインスタンスの最大数を増やす必要があります。バージョン 10.0 以前では、キャッシュされるマップまたはグローブ サービスのインスタンスを追加していましたが、現在のバージョンでは CachingTools のインスタンスを追加します。
サービス オブジェクト エクステンションの再構築と再配置
以前の配置でサーバ オブジェクト エクステンションを使用していた場合、この時点でそれらを再構築し、ArcGIS Server に配置します。バージョン 10.1 以降で使用される .*.soe ファイルを作成するには、再構築が必要です。配置処理は *.soe ファイルにより大きく簡略化され、通常は ArcGIS Server Manager を使用して実行します。「.NET サーバ オブジェクト エクステンションの 10.2.2 への移行」および「Java サーバ オブジェクト エクステンションの 10.2.2 への移行」をご参照ください。
サーバ オブジェクト エクステンションの再配置が完了したら、それらを使用するすべてのサービスに対してそれらを有効にし、エクステンション プロパティがある場合は、それらを設定する必要があります。
ArcGIS Web Adaptor のインストール
Web Adaptor を使用すると、ArcGIS Server サイトを既存のエンタープライズ Web サーバと統合できます。サーバへのアクセスに使用するポートと URL を変更する場合は、ArcGIS Web Adaptor をインストールします。ほとんどの場合、URL を以前のリリースと同じにして、Web アプリケーションの更新で発生する問題を避けることができます。ArcGIS Web Adaptor には、他にもさまざまな利点があります。利点の一覧については、「ArcGIS Web Adaptor について」をご参照ください。
ArcGIS Server インスタンスがデフォルト名の arcgis を使用していた場合、ArcGIS Web Adaptor を使用してそれをアップグレードしたサイトでも維持するのであれば、ArcGIS Web Adaptor の設定を実行する前に、次の準備作業が必要になります。Web サーバ ソフトウェアを使用して、arcgis という名前の仮想ディレクトリを削除します。次に、ArcGIS Server インスタンス用のファイルを保持していたディスク上のフォルダ(たとえば、C:\Inetpub\wwwroot\arcgis)を削除します(これを実行する前に、バックアップを作成することをお勧めします)。最後に、ArcGIS Web Adaptor をインストールし、ArcGIS Web Adaptor 構成ページを実行します。
ArcGIS Web Adaptor をインストールしない場合、クライアント アプリケーションが使用する URL が、アップグレードしたサーバの URL を参照するように更新する必要があります。REST サービスの場合、この URL は http://gisserver.domain.com:6080/arcgis/rest/services です。
セキュリティ ストアの定義
この時点で、サービスのセキュリティ設定を再構築できます。ArcGIS Server を以前のユーザおよびロール ストアに接続するか、ArcGIS Server の組み込みストアを使用して、ユーザおよびロール ストアを再作成できます。ユーザおよびロール ストアを定義したら、それぞれのフォルダとサービスに対して記録した権限を再度割り当てることができます。
KML ネットワーク リンクの再公開
これまでのサーバ上で利用できた KML ネットワーク リンクを記録した場合、それらのリンクをアップグレードした ArcGIS Server サイトで再公開できます。「既存の KML ネットワーク リンクの ArcGIS Server へのアップロード」をご参照ください。
Web アプリケーションの移行とテスト
これで、使用するすべての Web アプリケーションをテストし、必要に応じて Web アプリケーションが使用する URL を更新できます。