ArcGIS GeoEvent Processor エクステンションのクイック ツアー

GeoEvent Processor は、ストリーミング データのリアルタイム GIS を可能にする ArcGIS for Server のエクステンションです。次のトピックでは、GeoEvent Processor のいくつかの主要機能を取り上げます。

GeoEvent サービス

GeoEvent サービスは、イベントのフロー、実行するフィルタリングおよび GeoEvent プロセシング ステップ、適用する入力コネクタ、および結果を送信する出力コネクタを構成します。

ArcGIS GeoEvent Processor Manager

ArcGIS GeoEvent Processor Manager は、サービス コンポーネントの作成と構成、および GeoEvent サービスの設計、公開、管理に使用されます。GeoEvent Processor Manager は、https://<server-host-name>:6143/geoevent/manager を参照することによって開きます。GeoEvent Processor Manager を初めて開くと、次のような空の [Monitor] ページが表示されます。

入力コネクタ、出力コネクタ、および公開された GeoEvent サービスが作成されると、[Monitor] ページにそれらのコンポーネントが次のように表示されます。

コネクタの作成

GeoEvent Processor には、入力コネクタと出力コネクタの両方を作成するためのコネクタが用意されています。いくつかのコネクタは、一般的なデータ形式（テキスト、RSS、Esri フィーチャ JSON、汎用 JSON）およびデータ通信チャネル（システム ファイル、HTTP、TCP、UDP、WebSocket、Esri フィーチャ サービス）用に GeoEvent Processor に付属しています。次に、新しい入力コネクタの作成に使用できるコネクタの例を示します。

GeoEvent サービスの設計

GeoEvent サービスは、ModelBuilder に似たシンプルなグラフィカル インタフェースを使用して作成されます。GeoEvent Processor Manager のサービス デザイナ機能では、アナリストが入力コネクタと出力コネクタを新しい GeoEvent サービスに追加できます。GeoEvent サービスは、サービス デザイナによって構成されるフィルタおよびプロセッサを組み込みます。

GeoEvent サービスは、公開されると、イベント データを入力コネクタから任意の数のフィルタおよびプロセッサ経由で、1 つまたは複数の出力コネクタにルーティングします。入力コネクタは、イベント ストリームを受信して解釈し、イベント データを一連の GeoEvent に変換する役割を担います。フィルタは属性フィルタまたは空間フィルタ（あるいはその両方）を適用し、対象の GeoEvent を特定します。プロセッサは導関数値を計算し、他のサービスまたはファイルからのデータを結合することで GeoEvent を機能強化し、空間リレーションシップに基づいて GeoEvent にタグを付け、GeoEvent スキーマを使用して GeoEvent のフィールドをマッピングおよび削減します。出力コネクタは、GeoEvent をデータ ストリームに戻し、選択されたデータ通信チャネル経由でイベントを送信する役割を担います。

GeoEvent Processor は、ストリーミング データのこのような処理および解析をすべてリアルタイムで実行します。

アプリケーションの有効活用

GeoEvent Processor からのストリーミング データを ArcGIS システム全体で利用し、日常的な GIS アプリケーションを有効に活用することができます。GeoEvent Processor では、フィーチャ サービスや他のオンライン コンテンツを更新することによって、ストリーミング データをエンタープライズ GIS に統合できます。これらのフィーチャおよびコンテンツは、展開されたイベントに関する最新情報を表示するために、Web マップおよびビューア（Operations Dashboard for ArcGIS（または任意の ArcGIS ビューア）など）で利用できます。