スケマティック サービスの使用

Schematics サービスを GIS サーバに公開すると、ローカル クライアントと Web クライアントの両方で利用可能になります。Schematics サービスは多くの機能を公開しているため、さまざまな Web アプリケーションで使用できます。

ヒントヒント:

ダイアグラムが Web 上でクライアント アプリケーションに公開されているときに、これらがスケマティック フォルダで整理されていると、パフォーマンスおよび応答性が向上します。

Schematics サービスの URL

Schematics サービスに接続するには、その URL を知っている必要があります。ArcGIS Server に公開された Schematics サービスの URL は、「http://gisserver.domain.com:6080/arcgis/services/folder/service/MapServer/exts/SchematicsServer」という形式になります。

公開されたスケマティック レイヤと許可される操作

公開時に有効にするスケマティック操作によって、Schematics サービスの使用方法と、クライアントがスケマティック ダイアグラムで実行できる操作の種類が決まります。ただし、次の条件も影響します。

次の表に、クライアントで操作可能な操作を状況別にまとめます。

有効なスケマティック操作/公開されたスケマティック ダイアグラム上での操作

クエリ操作のみ有効

有効なクエリおよび編集操作

ダイアグラムの表示

可能

可能

結果を保存しないレイアウト

可能

可能

レイアウトと結果の保存

不可

以下の条件 #1 に該当する場合のみ

ダイアグラムの更新

不可

以下の条件 #1 に該当する場合のみ

ダイアグラムの削除

不可

以下の条件 #1 に該当する場合のみ

ダイアグラムのロック

不可

以下の条件 #1 に該当する場合のみ

ダイアグラムのロック解除

不可

以下の条件 #1 に該当する場合のみ

新規ダイアグラムの生成

不可

以下の条件 #1 および #2 に該当する場合のみ

条件 #1: 公開したスケマティック ダイアグラムがエンタープライズ ジオデータベースに格納され、公開時にスケマティック データがサーバにコピーされていない(つまり、Schematics サービスがソース スケマティック データセットを参照している)。

条件 #2: 公開したスケマティック ダイアグラムが、スケマティック ダイアグラム テンプレートに基づいている。

Schematics サービスと Web アプリケーション

Web アプリケーションでは、Schematics サービスをプログラムで使用する必要があります。ArcGIS for Server では、スケマティック REST API と Silverlight プラットフォームが提供されており、スケマティック データと GIS をエンタープライズ アプリケーション環境に統合することができます。

ArcGIS for Server スケマティック REST API

ArcGIS for Server スケマティック REST(Representational State Transfer)API は、ArcGIS Server がホストする Schematics サービスへのオープンな Web インタフェースを提供します。これにより、クライアント アプリケーションでスケマティック データ サービスを使用することができます。REST API が公開するすべてのリソースと操作には、端点の階層、または公開された Schematics サービスごとの URL(Uniform Resource Locator)を使用してアクセスできます。

ArcGIS for Server schematics REST Reference Guide

ArcGIS for Server Schematics API for Silverlight

ArcGIS for Server では、Web アプリケーション開発用のスケマティック Silverlight API が提供されます。

ArcGIS for Server Schematics API for Silverlight を使用すると、Schematics エクステンションを動作させる基本的なスケマティック オブジェクトとデータによって、迅速かつ容易に開発を行うことができます。これらのリソースにより、スケマティック ダイアグラムの検索と参照および表示、スケマティック ダイアグラムでのスケマティック アルゴリズムの実行などが簡単にできるようになるため、SL クライアント アプリケーションに大きな価値を付加できます。

注意注意:

ArcGIS for Server Schematics API for Silverlight には、ダウンロード可能な Silverlight サンプル Web アプリケーションが用意されています。これらは、ArcGIS Schematics Resource Center のギャラリー セクションで入手できます(Schematics Configurable Web Application - ArcGIS API for Silverlight 2.4、Schematics Diagrams Viewer - ArcGIS API for Silverlight 2.4 など)。

ArcGIS for Server Schematics Code Gallery

ArcGIS Schematics Resource Center のギャラリー セクションは、ArcGIS for Server の Schematics エクステンション SL 機能を実証する Silverlight サンプル Web アプリケーションにリンクしています。

これらの 2 つのサンプル Web アプリケーションは、http://servicesbeta6.esri.com/arcgis/rest/services に公開されているパブリック Schematics サービスを操作できるように事前に設定されています。ただし、これらのアプリケーションは汎用アプリケーションであるため、コードを記述しなくても独自の Schematics サービスに接続し、独自のスケマティック ダイアグラムを操作することができます。

ArcGIS Online の Schematics

ArcGIS 10.1 for Server では、Schematics SOE はスケマティック レイヤのソース データを参照しないと機能しませんでした。つまり、ArcGIS Server がソース データにアクセスできず、スケマティック データをローカルにコピーできないクラウド プラットフォームでは、スケマティック ダイアグラムを共有する簡単な方法はありませんでした。

ArcGIS 10.2 for Server 以降では、公開時にスケマティック データをサーバにコピーできます。これにより、ArcGIS.com マップ ビューアと ArcGIS Explorer Online で Web マップを構築できるようになりました。

5/20/2014