パーセル トラバースを使用した新しいパーセルの作成
このトピックは、ArcGIS for Desktop Standard および ArcGIS for Desktop Advanced にのみ該当します。
パーセル トラバースは、[パーセルの詳細] ダイアログ ボックスの [ライン] タブに入力されます。新しいパーセルの属性は、[プロパティ] タブに入力されます。新しいパーセルは、プランで作成されます。プランの作業を行っていない場合、システムのデフォルト プランである <マップ> を使用します。
新しいパーセル トラバースの作成
[パーセルの詳細] ダイアログ ボックスを開いて、新しいパーセル トラバースを作成するには、次のいずれかを実行します。
- [パーセル エディタ] ツールバーの [新規パーセル] ツール
をクリックします。 - [プラン ディレクトリ] ダイアログ ボックスを開いて（[パーセル エディタ] → [プラン ディレクトリ]）、プランを右クリックし、[新規パーセル] をクリックします。
- [パーセル エクスプローラ] ウィンドウでプラン ノードを右クリックして、[新規パーセル] をクリックします。
ENTER キーと左方向キーと右方向キーを使用して、ライン グリッドにディメンションを入力します。トラバースの最後の辺の [To] ポイントがパーセル トラバースの最初の辺の [From] ポイントにスナップするか閉じると、[パーセルの詳細] ダイアログ ボックスの下部に閉合差情報が表示されます。[To] ポイントがポイントのマッチに指定した許容値範囲内にある場合、最後のトラバースの辺の [To] ポイントがトラバースの [From] ポイントに自動でスナップされます。ポイントのマッチ許容値を指定するには、（[パーセル エディタ] → [オプション] の順に選択して）[パーセル エディタのオプション] ダイアログ ボックスを開き、[許容値] タブをクリックします。
注意:トラバースの最後の辺の最後のディメンションの横に * を入力して、パーセル トラバースを閉じることもできます。
[パーセルの詳細] ウィンドウの [プロパティ] タブには、次のパーセル属性が表示されます。
属性 | 説明 |
|---|---|
Name | パーセル名。PIN（パーセル識別番号）および APN（資産評価パーセル番号）とも呼ばれます。 |
Type | 独自のパーセル サブタイプの追加または移行に使用されます。 |
Unclosed | パーセルが閉じたポリゴンと閉じていないポリゴンのいずれであるかを指定します。閉じていないポリゴンの場合、[True] に設定します。 |
Stated Area | パーセル ポリゴンの面積。測量記録でレポートされる面積と一致する必要があります。パーセルの差異が小さい場合、パーセルの面積は自動的に計算されます。[Stated Area] の値は上書きできません。 |
Legal Start Date | パーセルの測量ドキュメント（プラン）のレコードの日付。この属性はオプションで、ファブリックに法的なパーセルの履歴を保持したい場合には、設定する必要があります。 |
Legal End Date | このパーセルを削除した、パーセルの測量ドキュメント（プラン）のレコードの日付。この属性はオプションで、ファブリックに法的なパーセルの履歴を保持したい場合には、設定する必要があります。 |
Accuracy | パーセルの正確度。プランに正確度レベルが設定されている場合、新しいパーセルは自動的に正確度レベルをプランから継承します。 |
Compiled | パーセルが古い測量記録または転化されたディメンションからコンパイルされている場合、この値を [True] に設定します。 |
Historical | パーセルが履歴を持つ場合、[True] をとります。 |
Rotation | システム管理。パーセルの回転は自動的に設定されます。 |
Scale | システム管理。パーセルの縮尺は自動的に設定されます。 |
Misclose Ratio | システム管理。閉合差の比率はパーセル トラバースから自動的に計算されます。 |
Misclose Distance | システム管理。閉合差の距離はパーセル トラバースから自動的に計算されます。 |
Misclose Bearing | システム管理。閉合差の方位はパーセル トラバースから自動的に計算されます。 |
閉じていないパーセル トラバースの作成
閉じていないパーセルを使用して、パーセル ファブリックの道路の中央線などのフィーチャを表します。閉じていないパーセルは、始点で閉じている内部トラバース ループに依存しません。パーセル ファブリックでは、閉じていないパーセルはライン フィーチャで構成されますが、パーセルとして格納されます。
パーセル トラバース ツールを使用して閉じていないパーセルを作成することができます。閉じていないパーセルは、残りのパーセル ファブリック ネットワークに接続する必要があるという点で、パーセル ファブリックの通常のパーセルのように振舞います。
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閉じていないパーセル - 結合 |
- ArcMap の編集セッションで、通常のパーセル ファブリックのパーセルと同じように、閉じていないパーセルをトラバースします。
- トラバース ラインの入力が完了したら、[パーセルの詳細] ダイアログ ボックスの [プロパティ] タブをクリックして、[Unclosed] の横のフィールドをクリックします。
- ドロップダウン リストから [True] を選択します。
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[パーセルの詳細] ダイアログ ボックスの [変更を保持] コマンド
をクリックしてパーセルを保存するか、[保持して結合] コマンド 
をクリックしてパーセルを保存しファブリックへの結合を直接開始します。
トラバース ラインは始点に戻って閉じません。
Cadastral XML ファイルからのトラバース ラインの追加
新しいパーセルを作成する場合、[パーセルの詳細] ダイアログ ボックスの [Cadastral XML の読み込み] 
をクリックして、Cadastral XML ファイルから [ライン] グリッドにパーセル トラバースを追加します。Cadastral XML の読み込み機能により、1 セットのパーセル トラバース ラインが追加されます。Cadastral XML ファイルで保存される設定済みライン属性も [ライン] グリッドの対応する属性に追加されます。
まず新しいパーセルを作成してから、[Cadastral XML の読み込み] ボタンをクリックしてパーセル トラバース ラインを読み込みます。トラバース ラインとその属性のみが [ライン] グリッドに読み込まれます。[StatedArea]、[Rotation]、[Scale]、および [MiscloseDistance] 属性は例外として、パーセル プラン、テンプレート、[正確度] などの他の属性は読み込まれません。この情報は、新しいパーセルを作成する際に定義する必要があります。[StatedArea]、[Rotation]、[Scale]、および [MiscloseDistance] 属性はパーセル トラバースのものであるため、これらの属性は Cadastral XML ファイルからトラバース ラインを読み込む際に設定されます。
Cadastral XML ファイルから 1 つまたは複数の完全なパーセルを読み込んで結合するには、[パーセル エディタ] メニューの [ファイルの追加] をクリックします。
パーセル グループ内での新しいパーセル トラバースの作成
パーセルは、個別にトラバースしたり、既存のパーセルまたはパーセル グループを使ってトラバースすることができます。パーセル グループが結合されていない場合、パーセル トラバースは、既存のパーセル グループを使用した場合のみ入力できます。隣接するパーセルを選択して、選択したパーセルのグループとしての結合を解除できます（選択したパーセルを右クリックして、[結合解除] をクリックします）。結合を解除したパーセル グループに新しいパーセルを入力するには、パーセルを右クリックしてから [グループ内で新規作成] をクリックします。
注意:既存のパーセル グループを始点として使ってパーセル トラバースを入力する場合、隣接する境界線がグループ内に存在しても、パーセル トラバースを完了させる必要があります。これによって、レコード情報が保持され、パーセルの差異を取得できます。
注意:既存のパーセルまたはパーセル グループを使ってパーセルをトラバースする場合、新しい重複するポイントを定義するのではなく、グループの既存のポイントを使用する必要があります。
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パーセル グループを使ったパーセル トラバースの入力 |
内角を使った新しいパーセル トラバースの作成
プランまたは測量記録のパーセル ディメンションが、方位と距離ではなく、角度と距離として示される場合があります。この場合、パーセルは内角を使って入力および作成されます。
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内角 |
内角を使ったパーセル トラバースには、[開始後視角] の値が必要です。開始後視角は回転角度で、最初のトラバースの辺を入力する際の参照として使用されます。開始後視角は北方位角タイプに基づいており、デフォルトは 180 度です。
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たとえば、上の図から Lot 1 をトラバースする場合、ポイント 1 および 2 の間の最初のトラバースの辺を入力する際には、開始後視角として 90 度を使用します。
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残りの角度は、パーセル トラバースに入力された以前のラインを基準として設定されます。パーセルをパーセル ファブリックに結合すると、パーセルは適切に回転および拡大縮小されます。
内角のパーセル トラバースにサイド ショットまたは接続線を入力するには、接続線の角度を計測するために、パーセル トラバースの既存のラインを参照する必要があります。参照ラインの終点は、パーセル トラバース グリッドの [ReferenceObject] の値として必要です。たとえば、上の図の Lot 1 のポイント 5 と 6 の間に接続線を入力する際、参照する後視ラインは、5 と 4 の間のラインまたは 5 と 1 の間のラインのいずれかになります。したがって、参照オブジェクトは 4 または 1 となります。
注意:内角を使用して入力されるパーセルは、常に新しいプランに作成されます。
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新しいプランを作成し、内角を使用してパーセルを保存します。
内角パーセルのための新しいプランを作成するには、[プランのプロパティ] ダイアログ ボックスの [記録形式] タブをクリックして、[方向または角度のタイプ] を [内角] に設定します。
- ArcMap の編集セッションでは、[プラン ディレクトリ] ダイアログ ボックスを開き、内角パーセルのために作成したプランを右クリックしてから [新規パーセルの作成] をクリックします。
- [パーセルの詳細] ウィンドウの [ライン] タブにある [開始後視角] テキスト ボックスに開始後視角の方向を入力します。
- 最初のトラバースの辺を入力します。最初のトラバースの角度は、開始後視角から設定されます。
- 残りのトラバースの辺を入力します。トラバースの各辺は、前のトラバースの辺を基準にして設定されます。
- サイド ショットまたは接続線を入力するには、接続線の角度と距離を入力し、接続線の参照オブジェクトを [ReferenceObject] フィールドに入力します。参照オブジェクトは、接続線と同じ始点を持つ、あらゆるラインの終点です。反時計周りの角度は負の値として入力され、時計回りの角度は正の値として入力されます。