距離と面積の計測
[計測] ツールを使用すると、マップ上のラインやエリアを計測できます。このツールを使用してマップ上にラインまたはポリゴンを描画し、その長さや面積を求めたり、フィーチャを直接クリックして計測情報を得たりすることができます。
[ツール] ツールバーの [計測] ツール をクリックして、[計測] ダイアログ ボックスを開きます。
[計測] ダイアログ ボックスでは、ライン、面積、フィーチャのいずれを計測するかや計測単位など、計測方法に関するさまざまなオプションを設定することができます。計測値がこのダイアログ ボックスに表示されるため、コピーして他のアプリケーションに簡単に貼り付けることができます。
[計測] ダイアログ ボックスには、距離とフィーチャを計測するためのツールが含まれています。デフォルトでは、別のオプションを選択しない限り、[ライン計測] ツールが有効になっています。
[計測] ダイアログ ボックスに表示されるツールは以下のとおりです。
- ライン計測 - ダブルクリックしてラインを終了します。
- 面積計測 - ダブルクリックしてポリゴンを終了します(データ フレームが投影座標系を使用していない場合は使用できません)。
- フィーチャの計測 - フィーチャをクリックして、長さ(ライン)、周長、面積(ポリゴンまたはアノテーション)、または X、Y 位置(ポイント フィーチャ)を計測します(ポリゴン フィーチャの計測は、データ フレームが投影座標系を使用していない場合は使用できません)。
- 合計の表示 - 計測結果の合計を保存します。
- 単位の選択 - 距離と面積の計測単位を設定します。この計測単位は、デフォルトでマップ単位に設定されます。
- 結果の消去とリセット - 計測結果を消去してリセットします。
- 計測タイプの選択 - ラインの距離の計測について計測タイプを設定します。投影座標系を使用しているときは [平面] がデフォルトです。地理座標系を使用しているときは [測地線] がデフォルトです。
対話的な計測
表示されているマップ上にラインやエリアをスケッチして、それらの計測値を求めることができます。マップ グラフィックスを使用して長さと面積を計測する手順を次に示します。
手順
- [ツール] ツールバーの [計測] ツール をクリックします。
- [ライン計測] ボタン または [面積の計測] ボタン をクリックします。
- マップ上に任意の形状をスケッチします。
- ダブルクリックしてラインまたはポリゴンを終了すると、計測値が [計測] ダイアログ ボックスに表示されます。
フィーチャの計測
フィーチャを選択して、その長さと面積を求めることができます。また、[合計の表示] ツール を使用して、一連のフィーチャの計測値を合計することもできます。
手順
- [ツール] ツールバーの [計測] ツール をクリックします。
- [フィーチャの計測] ボタン をクリックします。
- フィーチャをクリックすると、その計測値が表示されます。[合計の表示] も使用している場合は、一連のフィーチャをクリックして、個々の計測値とともにすべてのフィーチャの累計を表示することができます。
[ジオメトリ演算] コマンドは、テーブル ウィンドウからアクセスすることができ、長さ、面積、X、Y 座標値などを計算し、値を属性テーブルのフィールドに格納します。[ジオメトリ演算] の詳細については、「面積、長さ、およびその他のジオメトリ プロパティの計算」をご参照ください。
計測ツールで利用可能な計測タイプ
[計測タイプの選択] ドロップダウン リストでは、距離の計測に使用する計測タイプを選択できます。使用可能な計測タイプは、[平面]、[測地線]、[航程線]、および [大楕円] です。
平面 | [平面] 計測では、2 次元直交(デカルト)演算を使用して長さと面積を計算します。このオプションは、投影座標系での計測時のみ使用でき、その座標系の 2D 平面が計測の基準として使用されます。このタイプの計測ツールによって求められる面積の計測値はすべて平面を基準にしています。 |
測地線 | 回転楕円体(楕円体)の地表上の 2 つのポイント間の最も短いライン。測地線の使用例として、2 都市間を結ぶ飛行機の飛行経路における最短距離の決定があります。楕円体ではなく球体の場合、大円となります。 |
航程線 | 航程線は、2 つのポイント間の最短距離ではなく、一定の方位または方位角のラインを定義します。大円ルートは多くの場合、いくつかの航程線に分解され、ナビゲーションを単純化します。これは「等角航路」ともいいます。 |
大楕円 | 回転楕円体の中心および線分の始点、終点を通る平面と、回転楕円体の表面との交線によって定義される回転楕円体(楕円)上のライン。球体を使用している場合、大円となります。大楕円タイプでは、ラインのみ作成できます。 |
投影座標系を使用するデータ フレームを計測するときのデフォルトの計測タイプは [平面] になります。これは、長さの計測に 2 次元直交(デカルト)演算が使用されることを意味します。[平面] 計測値は、2 次元サーフェスへの地理データの投影を反映し、地球の曲率を考慮に入れません。オプションとして、[測地線]、[航程線]、および [大楕円] 計測タイプを選択できます。
地理座標系を使用するデータ フレームを計測するときのデフォルトの計測タイプは [測地線] になります。地理座標系での計測時は [平面] ライン計測およびすべての面積計測は使用できません。オプションとして、[航程線] および [大楕円] 計測タイプを選択できます。
スナップの使用
ArcMap の [計測] ツールではスナップを使用できます。カーソルが、スナップ設定で指定したフィーチャ、エッジ、および座標にスナップします。マップ ドキュメント上にポインタを置いて、座標の入力を開始すると、指定したスナップ設定が使用されます。スナップの詳細については、「スナップについて」をご参照ください。
[計測] ツールをスナップ モードで使用すると、道路の交差点間の距離の計測など、フィーチャに対するトレースを簡単に行うことができます。エッジ(直線の辺を持つ土地区画のエッジなど、ライン上の頂点のない部分)にスナップしたい場合は、計測時に Ctrl キーを押します。一時的にスナップをオフにするには、Space キーを押したままにします。