ArcGlobe での縮尺依存のレンダリング
特定の範囲内で、特定のレイヤのデータのみを表示したい場合があります。これは、ArcGlobe ドキュメントのパフォーマンスを最適化する一般的かつ効果的な方法で、頻繁に使用する必要があります。表示する距離範囲によって、レイヤを表示できる範囲を設定できます。たとえば、狭い地域の距離範囲を狭い範囲に設定すると、レイヤは至近距離までズームした場合にのみ表示されます。
ArcGlobe では、通常の縮尺ではなく距離が使用されます。この理由は、3D の斜視図には、前景と背景の間に異なる縮尺が連続的にあるからです。ArcMap から 2D レイヤをコピーすると、レイヤの表示範囲について、縮尺と距離の間で変換するための概算が計算されます。表示する距離範囲の単位は、[グローブ プロパティ] ダイアログ ボックスの [一般] タブで設定したグローブ表示単位と同じ単位になります。
縮尺依存のレンダリングに使用され、ステータス バーに表示される距離は、観測点からグローブ サーフェスまでの距離ではありません。「ビューポート距離」として説明するほうが適切です。この値はウィンドウ サイズと観測点の距離の組み合わせとして計算されるので、表示ウィンドウのサイズを変更すると、同じブックマークについても異なる値が返されます。
距離に基づくレイヤの表示設定は ArcScene では利用できませんが、別のパフォーマンスの最適化方法として、ナビゲーション目的のみのレイヤの表示設定を調節できます。
手順:
- コンテンツ ウィンドウで、表示する距離範囲を設定するレイヤを右クリックして [プロパティ] をクリックします。
- [一般] タブをクリックします。
- [距離に応じて表示を制御] をオンにします。
- [より拡大時に表示] ボックスに、それ以上縮小されたときにレイヤを表示しない距離を入力します。
- [より縮小時に表示] ボックスに、それ以上拡大されたときにレイヤを表示しない距離を入力します。
- [各タイルに距離に応じた表示を設定] をクリックして、表示する距離をレイヤの部分ごとに個別に設定することもできます。
- [OK] をクリックします。
[レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。
これはデフォルトの設定で、パフォーマンスがさらに向上します。このオプションをオンにすると、レイヤの距離の閾値近くにナビゲートしたときにデータ タイルが個別に表示されます。
レイヤは、2 つの閾値の範囲内にある場合に表示されます。
ヒント:
- レイヤの表示範囲を入力するときには、3D ビュー内の主要な位置にナビゲートして、ステータス バーに表示される 距離の値を参照します。
- 現在の距離によってレイヤの表示範囲を設定することもできます。コンテンツ ウィンドウでレイヤを右クリックし、[表示する距離範囲] をポイントし、[現在の距離を最長距離に設定] コマンドまたは [現在の距離を最短距離に設定] コマンドを使用して、現在の距離を設定できます。
5/10/2014