Set NULL の使用による NoData への値の設定
[Set NULL] ツールは、指定した条件に基づいて、指定の位置にあるセルに NoData を設定します。
このツールは、入力条件付きラスタの評価が True の場合に、出力セルに NoData を返します。False の場合は、False の入力に指定した値(ラスタまたは定数値)を返します。
ジオプロセシングでは、セル位置の評価結果が True と False のいずれであるかを指定する方法として、入力条件付きラスタと、オプションで条件式を適用する入力条件付きラスタの 2 つがあります。入力ラスタのみを使用する場合、入力ラスタの 0 でない値はすべて True、0 の値はすべて False と見なされます。評価結果が True のセルには、出力として NoData が割り当てられます。入力として NoData を持つセルの評価結果は False ではなく、その位置の出力として NoData が割り当てられます。
Spatial Analyst の多数のツールを使用して、どのセル位置が True または False となるかを特定できます。特に、[算術演算] ツールボックスの論理演算ツールを使用でき、[Test] ツールが特に便利です。
同様に、指定した条件に一致するすべての値を NoData に変更するために [Set NULL] を使用することがよくあります。これは、残っている選択セルの処理として、マスクを作成したり、モデル内の特定のセルをその後の検討から除外したりするために使用されます。
例
条件式の使用
5 よりも大きい値を持つセルを NoData に設定し、残りのセルが元の値を保持するようにするには、ツールのダイアログ ボックスで次のパラメータを使用します。
入力条件付きラスタ: InRas1
条件式: "Value < 5"
条件式が FALSE のときの入力ラスタ、または定数値: InRas1
出力ラスタ: setnull_1
マップ代数演算で条件式を使用する場合は、次の式に相当します。
OutRas = SetNull(InRas1 < 5, InRas1)
条件式の不使用
以下の図では、条件として入力ラスタ(InRas1)を使用しています。InRas1 のセルの値が True(0 でない、または NoData)の場合、そのセル位置には NoData が割り当てられます。False の場合は、InRas2 の値が出力値として書き込まれます。