ルート検索の概要
目的地への行き方を知りたいときには、地図からたくさんの情報を得ることができます。しかし、目的地に最短時間で着く方法を知りたい場合にはどうすればよいでしょうか?特に、複数の立ち寄り先を訪ねる必要があるビジネスの場合には、地図を調べただけで最も効率的なルートを選ぶことはたいてい不可能です。
[ルート検索] ダイアログ ボックスは、次の場合に役立ちます。
- 目的地に最短時間で着く方法や、複数の場所を最短時間で訪問する方法を見つける。
- 立ち寄り先を訪問する最適な順序を決定する。
- 最短時間の移動ルートを示すマップを作成する。
- ルートに沿って運転するときに使用する移動ルート案内のリストを作成し、おおよその運転時間を計算する。
計算されるルート上のストップのリストは、いくつかの方法で作成できます。次のいずれかの方式を使用するか、複数の方式を組み合わせて使用します。
- マップをポイントしてクリックする
- ストップの住所と郵便番号を入力する
- ストップのポイント レイヤを選択する
- ポイント フィーチャを選択する
- ポイント グラフィックスを選択する
[ルート検索] ダイアログ ボックスを使用するには、[ツール] ツールバーの [ルート検索] ボタン をクリックします。
[ルート検索] ダイアログ ボックス
[ルート検索] ダイアログ ボックスでは、さまざまな方式を使用してストップ間のルートを検索できます。このダイアログでは、定義したストップ間の最も効率的な移動ルートである最適化されたルートを検索できます。また、指定した順序に基づいて、ストップ間のルートを検索することもできます。また、道路ネットワークにバリアを配置して、ルートが通り抜けることができない場所を定義することもできます。
[ルート検索] ダイアログ ボックスには、[ストップ]、[バリア]、[ルート案内]、および [オプション] の 4 つのタブがあります。
ストップ
[ストップ] タブでは、ストップを定義できます。このためには、住所を入力するか(この場合は [検索] ダイアログ ボックスを使用)、マウス ポインタでマップをクリックするか、ポイント レイヤからストップを追加するか、グラフィック ポイントを追加します。また、ストップの順序を変更したり、ストップを保存したり、保存したストップを読み込んだり、完了時にいずれかのストップに戻るルートを作成したりすることもできます。それぞれのストップに停止期間とタイム ウィンドウを割り当てることもできます。これらは、[オプション] タブで移動開始時間を指定した場合に、運転時間に影響を及ぼします。
バリア
[バリア] タブで、バリアを定義することもできます。このためには、住所を入力するか、マウス ポインタでマップをクリックするか、ポイント レイヤからバリアを追加するか、グラフィック ポイントを追加します。
ルート案内
[ルート案内] タブには、ルートの運転案内のリスト、およびおおよその運転時間が表示されます。ルート案内は印刷したり、クリップボードにコピーしてドキュメントに追加したりできます。また、[ルート案内] タブを使用してルート全体を表示したり、ルートの特定のセグメントにズームしたりすることもできます。
オプション
[オプション] タブでは、ルートを検索するためのルート サービスと、マップをクリックしてストップやバリアを追加する際のリバース ジオコーディングに使用される住所ロケータを両方とも設定できます。また、ルートの作成に関するオプションと、マップでのルート要素の表示に関するオプションを調整できます。たとえば、各ストップまたはバリアにグラフィック ポイントまたは吹き出しを追加したり、ルート要素のシンボルを変更したり、コンテンツ ウィンドウにレイヤとしてルートまたはストップを追加したり、最速ルートと最短ルートのどちらを検索するかを指定したり、ルート セグメントの速度を変更したり、移動開始時間を設定したり、ネットワーク規制を定義したり、ストップ順の最適化を選択したりできます。
ルート サービスと住所ロケータ
[ルート検索] ダイアログ ボックスでルートを計算する前に、[オプション] タブでルート サービスを定義する必要があります。ルート サービスには、ファイルベースのネットワーク データセット、ArcGIS Online ルート サービス、または ArcGIS for Server ルート サービスがあります。ファイルベースのネットワーク データセットに関しては、SDC、シェープファイル、パーソナル ジオデータベース、ファイル ジオデータベース、SDE といったフォーマットをサポートしています。
ネットワーク データセットと ArcGIS for Server ネットワーク解析サービスの使用法の詳細は、次のトピックをご参照ください。
同様に、[最も近い住所を使用してツールで追加した場所に名前を付ける] オプションを指定して [ルート検索] ダイアログ ボックスのリバース ジオコーディング機能を使用するには、[オプション] タブで住所ロケータを指定する必要があります。この住所ロケータとしては、ArcGIS でサポートされるファイル ベースの住所ロケータ、ArcGIS Online ジオコーディング サービス、または ArcGIS for Server ジオコード サービスのいずれも使用できます。
ArcMap および ArcGIS for Server のジオコード サービスによるジオコーディングの詳細は、次のトピックをご参照ください。
[ルート検索] ダイアログの [オプション] タブにある [ルート サービス] と [住所ロケータの選択] のドロップダウン リストには、ArcGIS Online ルート サービスとジオコーディング サービスが表示されるので、ダイアログからこれらのサービスに簡単にアクセスできます。これにより、道路のデータやネットワーク データセットにアクセスできない場合でも、ArcMap で正確なルートを計算できます。
ArcGIS Online World Route Service の詳細については、「ワールド ルート サービスの説明ページ」をご参照ください。
ArcGIS Online World Geocoding Service の詳細については、「ワールド ジオコーディング サービスの説明ページ」をご参照ください。