ArcGIS Help 10.2 - ST_Geometry 列の登録

SQL を使用して ST_Geometry 列を持つテーブルを作成した場合、特定の空間参照と次元を使用するための列を登録できます。この方法を使えば、SQL を使用してレコードを挿入するときに、別の空間参照を使用しているレコードを誤って挿入することはありません。

PostgreSQL での ST_Geometry 列の登録

SQL で作成された PostgreSQL テーブル内に ST_Geometry 列を登録するには、st_register_spatial_column を使用します。st_register_spatial_column 関数の構文は、次のとおりです。

SELECT st_register_spatial_column (
 '<database_name>',
 '<schema_name>',
 '<table_name>',
 '<spatial_column_name>',
 <srid>,
 <coordinate_dimension>
);

指定する SRID は、PostgreSQL の public.sde_spatial_references テーブル内に存在する必要があります。座標ディメンションは、データが単なる X、Y 座標（2）か、X、Y、Z 座標（3）か、X、Y、Z、M 座標（4）か、X、Y、M 座標（5）かを示します。デフォルトでは、座標ディメンションを指定しない場合、データは単なる X、Y ディメンションとして登録されます。

次の手順は、PostgreSQL の ST_Geometry 列を登録して、特定の SRID と次元を使用する方法の例を示しています。

手順:

コマンドプロンプトまたはシェルプロンプトを開きます。
SQL エディタにログインし、ST_Geometry 列を登録するテーブルを含むデータベースに接続します。

この例では、ユーザ horace がデータベース spatdat に接続しています。

psql spatdat horace
SQL プロンプトで、st_register_spatial_column 関数を呼び出して、特定の SRID と次元を使用できるようにテーブルの空間列を登録します。
ここでは、スキーマ cleo の waypoints テーブルの geo 列が 104199 の SRID および X、Y、Z 次元に登録されています。
```
SELECT sde.st_register_spatial_column(
 'spatdat',
 'cleo',
 'waypoints',
 'geo',
 104199,
 3
);
```
ユーザ horace が空間列を登録するには、少なくとも cleo.waypoints テーブルに対する SELECT 権限を持っている必要があります。
テーブルが正しく登録されたことを確認するために、st_isregistered_spatial_column および st_get_coord_dimension 関数を使用して登録情報を返すことができます。
st_isregistered_spatial_column 関数は、指定した SRID に列が登録されていれば 1（true）を返します。
```
SELECT sde.st_isregistered_spatial_column(
 'spatdat',
 'cleo',
 'waypoints',
 'geo',
 104199
);

st_isregistered_spatial_column
--------------------------------
1
```
st_get_coord_dimension 関数は、テーブルが格納できる座標ディメンションを返します。
```
SELECT sde.st_get_coord_dimension(
 'cleo',
 'waypoints',
 'geo',
 104199
);

st_get_coord_dimension
--------------------------------
xyz
```

SQLite での ST_Geometry 列の登録

AddGeometryColumn を使用して、SQLite のテーブルに ST_Geometry 列を追加し、特定の SRID と座標ディメンションで登録します。次に、AddGeometryColumn の構文を示します。

SELECT AddGeometryColumn (
 <'main'|null>,
 <table_name>,
 <spatial_column_name>,
 <srid>,
 <geometry_type>
 <coordinate_dimension>,
 <'null'|'not null'>
);

SQL クライアントを使用して SQLite に接続すると、main に接続されます。main に接続している場合、main を指定するか、null を使用できます。座標ディメンションは、X、Y（2）、X、Y、Z（3）、X、Y、Z、M（4）、または X、Y、Z、M（5）です。ディメンションに X、Y または 2 を指定した場合、ジオメトリタイプのディメンションを含める必要はありません。他の座標ディメンションを指定した場合、ジオメトリタイプを指定するときにディメンションの情報も含める必要があります。ジオメトリタイプまたはジオメトリタイプのコードを入力できます。設定可能な値は次のとおりです。

ジオメトリタイプの値	コード
st_geometry または geometry	0
st_point または point	1
st_linestring または linestring	2
st_polygon または polygon	3
st_multipoint または multipoint	4
st_multilinestring または multilinestring	5
st_multipolygon または multipolygon	6
st_geometryz または geometryz	1000
st_pointz または pointz	1001
st_linestringz または linestringz	1002
st_polygonz または polygonz	1003
st_multipointz または multipointz	1004
st_multilinestringz または multilinestringz	1005
st_multipolygonz または multipolygonz	1006
st_geometrym または geometrym	2000
st_pointm または pointm	2001
st_linestringm または linestringm	2002
st_polygonm または polygonm	2003
st_multipointm または multipointm	2004
st_multilinestringm または multilinestringm	2005
st_multipolygonm または multipolygonm	2006
st_geometryzm または geometryzm	3000
st_pointzm または pointzm	3001
st_linestringzm または linestringzm	3002
st_polygonzm または polygonzm	3003
st_multipointzm または multipointzm	3004
st_multilinestringzm または linestringzm	3005
st_multipolygonzm または multipolygonzm	3006

SQLite でのテーブル作成、および AddGeometryColumn を使用した ST_Geometry 列の追加と登録の例については、「ST_Geometry 列を持つテーブルの作成」をご参照ください。

Oracle での ST_Geometry 列の登録

Oracle では、ST_Geometry 列に空間インデックスを作成することで、列に特定の空間参照を使用するよう登録します。Oracle での SQL を使用した空間インデックス作成の例については、「ST_Geometry 列を持つテーブルでの空間インデックスの作成」をご参照ください。

ST_Geometry 列の登録

PostgreSQL での ST_Geometry 列の登録

SQLite での ST_Geometry 列の登録

Oracle での ST_Geometry 列の登録

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